初めてのアルプス単独行、その4、タマガワホトトギス
タマガワホトトギスです。
実はタマガワホトトギスの最盛期の姿を見たのはこれが初めてでした。
例年来ている7月半ばだと花には早すぎて、蕾しか見たことがなかったのです。石鎚山系にも咲くのですが、私が行く頃は今度は花には遅すぎて、咲き残りしか見てないのです。
この日のわさび平付近はタマガワホトトギスを見るにはぴったりでした。
ホトトギスというと秋の花というイメージが強いのですが、タマガワホトトギスhホトトギスの中でも早咲きなんですね。
それにしても、訪れる時期を10日ずらしただけで、見られる花も変わってくるものです。
このツルアジサイが絡んだブナが見えてきたら、わさび平はすぐそこです。
コースタイムでは1時間10分のところを1時間40分もかかってしまいました(^_^;
でも、ここで休憩はしっかり取ります。
お腹がすいたので、柿の葉寿司を2つほど食べます。
それと歩き始めに日焼け止め防止用にファウンデーションを塗るのを忘れてたのですが、ここで塗ろうと思いザックを開けたら化粧道具や洗面用具を入れたポーチが見当たりません。が~~ん。
車の中に置き忘れてきたのでしょうか?3日間、何も塗らずに歩いたらすごいことになりそうです。山小屋に日焼け止めは売ってるかしらん?忘れ物はないと思っていたのに、少なからずショックでした。
わさび平ではいつも大きな丸太をくりぬいた中に冷たい沢の水を入れて果物を冷やしていて、これがまたおいしそうです。
まさか2日後に、再びここに下ってきて、冷えたきゅうりを齧ろうとは、このときは予想だにしませんでした。
ここからが、本格的に登山の始まりですね。
出掛けにヤマアジサイのブルーの花を見つけて撮影です。
わさび平付近はマイヅルソウも多いのですが、ここではもう実になっていました。
花は小さいけど、実は結構大きいですよね。
撮影していたときはイチヤクソウだとばかり思っていたのですが、画像を見るとウメガサソウですね。
葉っぱがウメガサソウの葉っぱです。
そうと気づいていれば、花もきちんと撮影するのでしたが・・・。
何しろウメガサソウの花はここ5年ほど見てないのです。
わさび平でソバナを見るのも初めてです。
10日の違いは大きいです。
ソバナの花色がうまく出ないので、ホワイトバランスの設定を変えて撮影した一枚です。
こちらのほうが実際の花色に近いです。
それにしても、毎夏、剣山で見ているソバナより花がかなり大きいですね。
林道沿いにオニシモツケが咲いているので撮影します。
新穂高寄りでも見かけましたが、明るさが十分ではなかったので、ここに来ての撮影です。
こちらはもう少し進んだ場所で見かけたオニシモツケで、花色が赤味を帯びているものです。
シモツケというだけあって、先ほど見かけたシモツケソウと葉っぱの形は良く似ています。けれど、草姿はかなり大型で1mを越します。
四国では見られない野草です。
小さな沢筋の上の方を見上げると、草むらにキオンらしき花が咲いています。
5mほど上なので、近づけず、葉っぱの確認ができていません。
これはオオハナウドのように思います。
花も葉も、四国の山で見るツルギハナウドに似ているからです。
先ほどから何度か見かけていたクガイソウもここできちんと撮影します。
綺麗な輪生の葉が特徴です。
四国で咲くナンゴククガイソウとの違いは花軸の毛の有無だそうです。
夜のうちに雨が降ったためか、林道に崩れ落ちた石の間から水が流れています。
この辺りは遅くまで雪の残るところで、4年前に初めて来たときには大量の雪が残っていて、林道が通れず、いったん、河原に下りて、迂回したところです。
今回も雪が少し見えていますね。
でも、今回は林道の通行には支障はありませんでした。
難しいオトギリソウの仲間がまた出てきました。
シナノオトギリかな??
ここでも、石が崩れ落ちてきて、林道を覆っていますが、何とか通行はできます。
この辺りは、たぶん大量の雪が落ちるところなので、毎年のようにこういう土砂崩れがあるんでしょうね。
綺麗なオオバギボウシも咲いていて、雨の後だけに、どの花も生き生きとしています。
いつも、この付近にニッコウキスゲが咲いていたはずと思いながら歩いていたのですが、案の定、咲いていました。
稜線はガスに覆われていますね。
これは奥丸山への登山口に通じる橋です。
二日後にこの橋を渡って下山しようとは、このときは思いもしませんでしたが・・・。
いつ雨が降り出すのか少しは心配な山歩きなんでしょうが、雨上がりの花は生き生きしてて良いですね。
タマガワは私も一番好きなホトトギスで、うちの近くにも以前は自生地があったんですが最近出かけないんで見てません。
ウメガサソウも10年以上見てないかもです。
では、連載 よろしく!
投稿: 加納@雨上がり | 2011-07-31 21:41
加納さん、こんばんは。
今回の豪雨、ほんとに大変でしたね。
私が槍を下る日も結局、ずっと雨に降られたんですよ。
いったい、何が原因の雨だったのか、山中ではわからなかったのですが、下山の道も水が流れて、まるで沢状態になった場所も何箇所かりました。
でも、何日も晴天が続いた後の花は乾燥して傷むので、雨後の生き生きとした状態を見られたのはうれしかったです。
タマガワホトトギス・・・新潟にまで分布しているんですね。ご自宅のそばというと、標高はそれほど高くないですよね、
クルマユリも標高2700ほどの稜線で咲いてるかと思えば、もっと低い草むらでさいていたり・・・。
ほんとに、適応力が強いですね。
投稿: keitann | 2011-07-31 23:17
keitann様 こんにちは
ワサビ平の小屋を結構懐かしく眺めました。
そして奥丸山へ行く橋も懐かしいですね。
タマガワホトトギスは日本海側に多いのでしょうか。
小生も以前雨飾山の山裾で見た覚えがあります。
オニシモツケを図鑑で引くとピンク色にも咲くとありましたが、今回の記事でその実例を目にすることが出来ました。
「4年前に河原に降りて迂回した場所」は、先日小生がここだけはアイゼンつけてへっぴり腰で越えた場所かもしれませんね。
足を滑らすと河まで落ちそうで怖かったです。
投稿: ぶちょうほう | 2011-08-01 09:50
ぶちょうほう様、こんばんは。
ぶちょうほう様が左俣林道を歩かれたのは7月初旬のことでしたね。
7月初旬と7月下旬では咲いている花もかなり違うようです。
タマガワホトトギスは四国の山でも石鎚山系などでよく見られます。比較的標高の高い場所で沢筋などに多かったと思います。
オニシモツケはイタドリに紅白両方の花が見られるのと同じような感じで、赤いのと白いのがあるように思いました。
小池新道の登山口付近は、7月の初めですと雪が多く残っていて、すんなりとは林道歩きができないようですね。このコースは雪の残り方が年によって大きく異なるようで、今年はそれでも雪解けが早かったようでした。
投稿: keitann | 2011-08-01 18:46