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2011-12-17

初冬の飛鳥路を訪ねる、その7、高松塚古墳、そして出会った野草たち

橘寺を出て、今度は高松塚古墳へと向かいます。

出来れば、車の通らない細い道を選んで自転車で走りたかったのですが、高松塚古墳への道だけは車道を走るしかないようでした。

それでも、並行して走る田んぼ道があるところは、田んぼ道を走ります。

その頃になると、徒歩で観光して回っている方たちも少し見かけるようになりました。

Pc079749

  田んぼの畔に、何か白い小花が咲いているのを見て自転車を停めました。ノミノフスマですね。

私の身の回りではあまり見かけないので、すごくうれしく感じました。

花期は4月~10月となっていますが、これも返り咲きなんでしょうね。名前は変な名前ですが、清楚で真っ白な花は結構好きなんです。

Pc079750車道と並行して、車は通れないようなこんな道が通じています。

手前に見えるこんもりとしたのが甘樫の丘でその背後にそびえているのが地図を見るとどうやら金剛山とか葛城山のようです。

Pc079751 やがて車道に出ると、かなりアップダウンがあって、行きは下りで良かったのですが、これは帰りはちょっと大変だな~と思いました。

飛鳥周辺はどうも丘陵地が多いようで、数キロ移動すると、ちょっとした上り下りになっています。

それでも、15分ほど走ったら、高松塚古墳に着きました。

車は手前で駐車せねばなりませんが、自転車なので、ここもすいすい通れます。でも、途中でおじさんに止められました。

自転車は通行禁止なのかと思いきや、そうではなく、ここでも飛鳥アートプロジェクトをしているので、見て行ってくださいという呼びかけでした。

アートといってもいろいろで、そのおじさんが案内してくださったのは、香りのアートでした。「白檀の香り」ということでしたが、おじさんには悪いけど、私にはうちで咲いているカンランの香りのほうがはるかに良い香りに感じられました。(^_^;

Pc079758 高松塚古墳の中にあるトイレを利用したら、トイレの手洗いにもこんなチューリップの球根が置かれていました。これもアートらしいです(^_^;

Pc079753 古墳を外から眺めたところですが、外から眺めるだけだと、どうということはないですね。

有名な壁画のレプリカが見られるという壁画館に入ってみました。

Img_02b 有名な女子群像の図ですが、撮影禁止なので、この画像はネット上からお借りしたものです。

1972年の発見だそうで、これは私が大学入学の年です。もっと最近のことのように記憶していましたが、そんな昔のことになるのですね。当時の大ニュースで、新聞などで大きく取り上げられていたことを思い出します。

この古墳は7世紀末から8世紀初頭に作られた古墳とのことです。

その頃にはすでにこんな雅な姿の女性がいたわけですね。

Pc079752 壁画館から出てきたら、ここでもコスミレが咲いていました。

すでに晩秋を過ぎて初冬になったというのに、今年はほんとによくスミレの花を見ます。

手前のオダマキみたいな葉っぱはもちろんヒメウズの葉っぱですね。

Pc079761 そろそろお昼が近くなったので、見学を切り上げて、どこかでお昼を食べて宿に帰ることにしました。

帰り道はのんびりと自転車を漕いでいたのですが、白い花が群生で咲いているのに気づき、またまた自転車を停めました。

良く見るとハキダメギクでした。

ハキダメギクも秋から冬にかけて、あちこちで良く見ますね。

Pc079762 そしてハキダメギクのすぐ近くでソバの花が咲いています。

周囲にソバ畑は見かけませんし、もしかすると「シャクチリソバ」というもの??

Pc079765 薬草として入ってきたものが野に逃げ出したようです。

ソバの花は良く撮影するのですが、どこが違うのかいろいろ検索してみたら、シャクチリソバは茎が赤いそうです。それに株もとから叢生するそうです。

念のために花だけではなく、全体の姿を撮影しておいて良かったと思いました。

シャクチリソバを撮影したのはこれが初めてでした。

Pc079768 秋のホトケノザは珍しくないですが、オオイヌノフグリは、12月に見かけるのは、ちょっと珍しいと思いました。これも暖かさのせいでしょう。

Pc079769 車道沿いに杉林があって、そこにはカラスウリがぶら下がっていました。

こんな低い山に杉林も珍しいですね。

Pc079773 望遠レンズで撮影したみると、ちょうど見ごろのようで、良い色をしていました。

Pc079771 同じ場所で見かけたのですが、こちらはヤブミョウガの実ですね。

12月にヤブミョウガの実を見たのは初めてでした。

Pc079775 そして、撮影しているときはヒヨドリジョウゴだと思っていたのですが、帰って画像チエックしてみたら、葉っぱがヒヨドリジョウゴとは違っていて、マルバノホロシなのでした。

ヤマホロシの花は見ていますが、マルバノホロシの実を見たのはこれも初めてでした。

Pc140215 丁度最近になって、香川の里山でヒヨドリジョウゴを見かけましたので、比べるためにヒヨドリジョウゴの実をアップしておきます。

葉が全然違いますね。

Pc079776

こちらは実は実でもカキの実です。

奈良はずいぶんカキの多い土地のようで、いたるところでカキの実が無人販売されているのを見ました。

丁度四国でミカンが無人販売されているのと同じような感じです。

子規の俳句に「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」というのがありますが、まさに奈良はカキ王国ですね。

Pc079777お昼を食べたカフェの前で撮影した画像です。

老夫婦がてくてくと歩いている光景がほんとにぴったり似合う場所だと思いました。

6世紀の昔も、現在も、お年寄りが住みやすい場所というのは、そう変わらないのではないでしょうか。

Pc079781 宿までの道のりは登り坂が多くて、途中からはコートもマフラーも脱ぎ捨てて自転車を漕いでいたら、見事なきゃばつ畑が目に留まりました。

Pc079782 そして、宿のすぐ近苦ではシロバナタンポポが咲いていて・・・。

Pc079783 シロバナタンポポのすぐ近くに何か紫色の花が咲いてると思ったら、ムラサキツユクサなのでした。

この日一日だけで、春夏秋冬、すべての季節の花を見られたのです。(^_^;

Pc079793 帰りは天理インターから高速に乗り、環状線、阪神高速と乗り継いで、淡路島経由で帰ってきました。

大阪や神戸を通り抜けるのは何度もジャンクションで高速を乗り継ぐし、車も多いので、ちょっと気を使いますが、二人だと、片方がナビするので楽ですね。

淡路島に入ってすぐのPAからは明石海峡大橋がとてもきれいに見えました。

Pc079798 望遠レンズでは、神戸の街がとても良く見えました。

遠くは大阪湾に面した堺方面まで見えて、このPAには何度も立ち寄ってますが、こんなに良く見えたのは初めてかもしれません。

四国からぐるりと周回して、初めて飛鳥を訪れた旅でしたが、とても印象が良くて、これからも何度か見てみたい場所の一つになりました。

静かでゆったりとしていて、人が人らしくいられる、そんな土地ですね。

あ、そうそう、天理インターまでの道中で見た山野辺の道も、いつか歩いてみたいと思ったことでした。

コメント

keitann様 こんにちは
こちらから見ると「こちら岸」にまでようこそいらっしゃいました。
「こちら岸」に住む小生は修学旅行以外では奈良の都には入ったことが有りませんが、出来ればいつの日にか時間を掛けてこういうところを訪問してみたいとずっと願っていた土地なのです。

高松塚の古墳は発見当時、一大センセーションを巻き起こしたものでしたね。
あれからもうすぐ40年になるのですか。月日の経つのはまことに早いものがありますね。

今回のご旅行は新しい要素も取り入れて、たくさんの収穫がありましたね。

羨ましく拝見させて頂きました。
ありがとうございました。

keitannさん、こんばんは。

晩秋の飛鳥路、何時も賑わう東大寺周辺と違いこの時期は長閑で静かですね。
飛鳥路が賑わうのは桜や彼岸花、紅葉の頃ですね。
帰路には阪神高速で大阪・神戸を走り抜け明石海峡大橋経由で帰宅だったのですね。

で、最後の写真に当方の自宅周辺が写っていますよ^^)
中央左の赤白の鉄塔(NTTアンテナ)付近です^^)

ぶちょうほう様、こんばんは。

そうです、私も今まで京都には何度となく行っているのですが、奈良は四国~東京間の道筋から少し離れているために、和歌山や奈良方面にはほとんど足を踏み入れたことがなかったのです。
奈良は時間があれば、斑鳩、吉野の桜、奈良市内など、それぞれの場所を丁寧に見て回りたいものだと思いました。
高松塚古墳は、ほんと、発見されてから40年もの歳月が経つんですね。私が高校を出たあとの発見ですから、高校までの教科書には載ってなかったはずですね。
最近の新聞にも「磐余池」の遺構発掘のニュースが読売新聞の一面に載っていました。
新しい発掘によって、日本史の知られざる面がどんどん明らかにされるのはエキサイティングなことですね。
こちら側の意識が年齢を経て変化してきたのかもしれませんが、最近、歴史というものにずいぶん興味を引かれます。
山も大好きですが、こういう旅もいろいろなことを学ばせてもらえて、また違う楽しさがあります。

k2さん、こんばんは。

奈良でも東大寺周辺は、京都並みに賑やかなんでしょうか?あの辺りは修学旅行の生徒なんかも多そうですね。
我が家の子供たちも小学校の修学旅行の行先はほとんどが京都、奈良でした。親の私たちは、小学生の時は高知へ、中学で九州へ、高校では関東方面へと行ったので、奈良の大仏様はいまだに見たことがないのです(^_^;
飛鳥路は春のレンゲや桜の頃、秋のヒガンバナの頃はのどかな田園風景と相まって、訪れる人も多そうですね。
でも、京都とは違い、どこに行っても素朴な雰囲気で好感が持てました。田舎者独特の感想かもしれませんが・・・。
淡路島から写した画像にk2さんのご自宅方面が写っていましたか?
高層ビルが立ち並んだ場所なので、神戸の中心部方面ですね。神戸は息子が学生時代を過ぎしていた街なので、私も良く車で行きました。懐かしいですね。

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