雨の東赤石~西赤石縦走、その7、シコクギボウシ
オオヤマレンゲのところでお会いしたご夫婦の話では、私たちよりも先に西赤石へと縦走されていった二人連れの方がいたそうで、その話を聞いて、「私たちだけではなかった」と少し心丈夫な気持ちになりました。 しばらくはごく普通の下り道を下っていたのですが、やがて目の前にこんな光景が広がりました。
ここからがいよいよ本日の核心部分の歩きとなりそうです。
先ず目を惹いたのがシコクギボウシの大株でした。
これが咲いていたらさぞかしと思えるほど大きな株でした。
イヨノミツバイワガサも少し咲き残っているのが見えますが、何と言ってもこの辺りの主役はシコクギボウシのようです。
シコクギボウシの横に少し土が露出しているのがトラバース道です。
向こう側のほうで、橄欖岩を乗り越えて進むようです。
この辺りは天気が良ければ、絶景なんでしょうが、高度感もあって高所恐怖症の人はちょっと辛いかもしれません。
嬉しいことに、シコクギボウシの開花株が見つかりました。
咲いているとは思ってなかっただけに、大喜びでした。この辺は前赤石の南斜面で、標高も東赤石付近と比べると少し低いので、早くから開花するようです。
昭文社の地図に、この付近は「シコクギボウシ」と表記があるので、有名な自生地なのでしょう。権現越に至るトラバース道もシコクギボウシが多いと思っていましたが、ここほどではありません。
ラッキーだったのは、岩場歩きで橄欖岩の上に足を置くシーンも何か所かあったのですが、強い風のために雨でぬれていた岩も少し乾き始めていて、あまり滑らずにすんだことです。ダブルストックは仕舞い込んでおいても良かったのですが、私の場合はアルプスの岩場などでもストックを有効に使うことが多いので、ここでもストックを利用しました。
あまり慣れてない人はストックをしまっておいたほうが良いかもしれません。
嬉しくて、開花株を見るたびに撮影してしまいます。
シコクギボウシの花を見るのは10年ぶりぐらい?ここ何年もタカネバラ重視で6月半ばとか下旬に登っていたので、シコクギボウシは毎年、蕾だけしか見てなかったのです。
この花は完全に開いてますね。
シコクギボウシは花色も濃い紫色で、茎がこれまた紫色をしていて、日本の山に自生するギボウシの中ではいちばん綺麗なのではないかと思います。
東赤石と、石鎚、寒風山ぐらいでしか咲かないそうで、珍しいと言えば珍しいのですが、ここ東赤石の橄欖岩の岩場では数多く見ることが出来ます。
何気なく、岩場の上のほうに目をやったら、オオヤマレンゲも咲いていました。
オオヤマレンゲも東赤石付近の稜線伝いでは時々見かけますが、岩場からオオヤマレンゲが生えているのは初めて見ました。トラバース道から5mほど上のところですが、望遠レンズに交換するのが面倒で、標準レンズのまま、なるべく近づいての撮影です。
この日3株目のオオヤマレンゲですね。
振り返ると後ろからRさんが来られているのですが、その後ろに人影が見えています。
先ほどのオオヤマレンゲのところでお会いしたご夫婦の方でしょうか?
後ろから誰か来られているのは、ここで初めて気づきましたが、この後、別の二人組も来られたようです。
ドウダンもたまに咲いているようでした。
はるか眼下に生けのようなのが見えていて、こんな山の中に池?と不思議に思っていたら、Rさんのご主人が「ダム湖でしょう」と・・・。そうなのです、眼下に見えていたのは別子ダムのダム湖だったのです。前方や上のほうはまるで見通しが効かないのに、不思議と下のダム湖だけは見えたということだったようです。
これはクロヅルの花で、夏本番の頃には赤い翼果が目立つツル性の植物です。
トラバース道から少し上のほうでやはり橄欖岩を背景に咲くシコクギボウシがありました。
この日見たシコクギボウシではいちばん良い被写体でした、
岩場では葉があまり繁れないようですね。
標高が低いからかタカネバラは終盤でしたが、ほんの少し咲き残っています。
画像の上のほうに、前赤石の稜線らしきのが見えていますね。
東赤石の固有種であるヒメアカショウマも岩を背景に咲いていました。
山道沿いにはシコクギボウシが群生です。
淡いピンクが見えたと思ったら、ユキワリソウの咲き残りでした。
岩場ですから、一ケ月ほど前だったらユキワリソウやキバナノコマノツメもさぞ多かったでしょうね。
時刻は12時45分ぐらいになっていたのですが、途中から、急に道が稜線を目指すように登り始めるようについています。この辺りから稜線伝いの道と合流するために登っているのだろうか?と思いながら登って行くと、やがて、半ばヤブの道になってきました。赤テープは着いていますが、これは誰かが稜線に這い上がるためにつけた踏み跡でしょうね。後ろから、男性二人組が知らない間に来ていて、彼らは以前にも歩いているそうなので、トップを交代してもらいました。
ところが、踏み跡のヤブはますますひどくなっていて、このままでは稜線に出るのも厳しいし、出られたところで岩場の下りも危険なので、元来た道を少し引き返します。
Rさんのご主人がGPSで確認しながら、トラバース道を見つけてくださったのですが、この間、ロスした時間が15分ぐらいでしょうか。雨は道を外したころからまたまた降り始めて、撮影が思うに任せなくなってきました。
後ろからついてこられていた夫婦連れの方たちは、ここから引き返すと言ってましたが、雨の中を岩場を引き返しその後の東赤石の下りも大変なことだと思いました。ここまで来たら西赤石に下るほうがよっぽど安全ですね。
トラバース道は結局、岩の陰になっていたため見えにくく、ついつい上に行く道のほうが良く見えたのでたどってしまったようです。
この画像はトラバース道に復帰してすぐの画像ですが、向こうのほうに稜線が見えていますが、見えている稜線は岩場でもなんでもなさそうです。どうやら物住頭との鞍部も近そうですが、雨のためにカメラに水滴がついてしまい、撮影が難しくなってきました。
結局、道を間違えた場所からわずか5分のところに稜線伝いの道との合流点がありました。
通過は13時9分でした。昭文社の地図のコースタイムでは25分のところを1時間かかりました。Rさんが「ロスした時間があったにしても、まともに歩いても25分では歩けない」と仰ってましたが、私も同感です。雨で時間がかっかたのもありますが、普通の人なら石室越~雲原越間は40分近く見ておいたほうが良いですね。
この場所は地図には記載がないですが雲原越というようで、ここから北に下れば五良津だそうで、かすかにその字が読めました。それでも、こんな古びた道標がそのままになっているところを見ると、歩く人は少なそうですね。
また、前赤石方面はガスで見えなかったのですが、前赤石へと向かう稜線伝いの道もヤブが結構濃いような感じで、やはり稜線伝いに歩く人も少なそうです。
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