黒部五郎ピストンと乗鞍、その2、40年ぶりの折立
折立に来るのは実はこれが初めてではなく、ほぼ40年ぶりのことでした。
と言っても、40年前には長い縦走の末に折立に下ってきたのでした。
大学2年の時の夏合宿は大日平~剱~立山~薬師というコースでこれを6泊だったか7泊だったかで歩いています。下山は薬師から太郎兵衛平、折立へと下っているのですが、どういうわけかこの辺りの記憶がまるでありません。最初の大日岳とか剱岳、剱沢でのテント泊のことは良く覚えているのに、最後のほうになると記憶が曖昧なのは、最後のほうの写真がないからかもしれません。
昔のアルバムを引っ張り出してみると、立山や剱岳の写真はいっぱい貼ってあるのに、やっぱり薬師山頂の写真、ましてや折立下山の写真なんて一つもありません。
写真がなければ、記憶も印象も薄れてしまうものですね。
人間の記憶力なんて所詮、いい加減なものです。
このブログを始めた理由も、そんなところにあると言えば言えます。
折立の登山口を登り始めたのは7時26分のことでした。
登ろうとしたら、登山口の道標の前で記念写真のシャッターを押してくださいと頼まれました。
首からカメラを提げているので、時々頼まれます。
登り始めてすぐに、後ろから年配の方たちのパーティーが来られたので、先に行っていただきました。
途中で何度も撮影するので、すぐ後ろを歩かれる方がいると、撮影し難いのです。
結局、このパーティーの方たちとは太郎小屋に着くまで、抜きつ抜かれつという感じでした。
山すそではいろいろな植物が、すでに実をつけていて、これもその一つでマイヅルソウの実です。
↑赤いのはオオバタケシマランの果実のようです。
一方、こちらはアクシバの花芽です。
アクシバは四国の山でも時々見かけますが、今年はとうとう、咲いている花を見る機会がありませんでした。
↑こちらは四国の山でも見ているキソチドリでしょうけど、キソチドリは折立からの登りではあちこちで見かけました。
ゴゼンタチバナも花後の姿や、まだ咲き残っている株もありますが、登山口付近ではおおむね花は終わっているようでした。
↑これも花後の姿しか見られなかったオオイワカガミです。
艶々とした葉は、イワカガミよりもだいぶん大きいですね。
アカモノも登山口から少し上の辺りでは、ほとんど咲き終わっていて、これは珍しく咲き残っていた花です。
画像上の方に見えている葉はイワナシですが、イワナシも咲いている花はなくて、果実ばかりでした。
歩き始めて50分経った頃に、最初の休憩を取りました。
今回もザックの重さは量ってきませんでしたが、いつもよりは少し軽かったと思います。いつも持ってくるガスコンロやコッフェルは持参せず、ポットもありません。行動食も最低限に抑えました。衣類は各一枚ずつ予備を持参、ただし薄手のダウンを持参しましたが、これもウインドブレーカーだけで良かったようです。
靴下は3足持参、アイゼン、折り畳み傘、予備の電池など。
そして、前回書いたように、クーラーボックスに凍らせたお茶などのボトル500mlを2本、凍らせてない500ml入りの水分を3本、水分は計2.5リットルを持参です。
ザックの重さはそれほど気になることはなかったです。
気温が高くなりそうなので、休憩ごとにポカリなどをしっかりと摂りました。
歩き始めて1時間も経たないうちに、急な登りになってきます。
ところどころ、木の階段になっていますが、歩きやすい道とは言えません。
こういう樹林帯の中ではお馴染みのギンリョウソウも見ることができました。
歩き始めて1時間ちょっと経った頃から、展望が少し開けてきました。
これは南側に見えていた山で、たぶん北ノ俣岳方面だと思います。
クロソヨゴの小さな白い花も見かけました。
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