ジガバチソウとクモキリソウ
初夏の頃に、山にはいると時折見かけるのがジガバチソウとクモキリソウです。
どちらも地生ランの仲間で、比較的目にする機会が多いランだと思います。
↑ジガバチソウが数株固まって咲いている様子です。
↑ジガバチソウの花をトリミングしてみました。
ランの花には昆虫や鳥に似ているものが多い様で、サギソウやトキソウは有名ですが、セイタカスズムシとかオオバノトンボソウとか昆虫の名を冠したものもあるようです。
ジガバチソウもジガバチを連想させる花ということでしょうが、では、ジガバチとはどんなハチ?と思い、先ほど検索してみました。
すると、黒っぽいハチなんですね。
↑ジガバチソウも花に黑っぽい筋が入っていて、全体的に黒っぽい花に見えるので、そういう名前がついたのでしょうか。
↑これは花つきの控えめな株でした。
↑ジガバチソウにしては花つきの良い株です。
今までのところ、本州の山ではまだ見たことがなく、四国の山では時々見かけます。
↑ジガバチソウと同じ頃に咲く、クモキリソウです。
葉の形も良く似ているので、葉だけしか見られない5月ごろにはクモキリソウなのかジガバチソウなのか迷います。
クモキリソウの花は、ツレサギソウ属の花ほど見分けが難しくないので、花さえ見られれば同定は簡単ですね。
↑去年は槍ヶ岳に登る際、初めて本州の山でクモキリソウを見ることができました。
あまり標高の高いところでは見ないようで、四国の山でも本州の山でも、標高1000m前後までで見かけるようです。
種で増えるらしく、1株見つけると周囲には数株が見られます。
しかし、最近では、こんな地味なランですら山野草として山で採取したであろう株を売っているのを見かけることが多くなりました。
そっと山で咲いているのを見守りたいものです。
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