黒部五郎ピストンと乗鞍、その11、ガスが晴れた山頂へ
ちょっとした岩場のようなところを通過する場所で、青い花が咲いてました。
槍の西鎌尾根で見て以来、大のお気に入りの花、チシマギキョウではありませんか。
この辺りはチシマギキョウが多く、国土地理院の2万5千図でみると2555mの小ピークになっているようです。
黒部五郎の標高は2839mなので、この後まだ300m弱の登りが待ち構えていたのでした。(^_^;
9時40分、ガスの中、見えるものと言ってはハイマツと岩だけです。
ずいぶん頭でっかちのチシマギキョウです。
高山植物は一体に株の大きさの割に花の大きなものが多いですが、これはまた典型的な姿でした。
白い毛が見えるので、イワギキョウとは区別できます。
これは花も小さなコケモモ・・・・。
9時44分、ガスが上がり始めたようです。
青空が垣間見えました。
見る見る間にガスが上がって行くのがわかります。
黒部五郎の稜線の一部も見えてきたようです。
これは期待できそうですね。
登山道にはイワツメクサの白い小さな花も出てきました。
薬師も姿を見せています。
9時48分には、ミヤマダイコンソウの後ろに黒部五郎が全貌を現したのでした。
とはいえ、振り返って見下ろす鞍部方面はまだガスが残っています。
しかし、それも束の間、鞍部方面もガスが上がってき始めています。
山歩きの醍醐味は、こんなダイナミックな場面転換が見られることですね。
何とも言えない高揚感を感じます。
そして、今から登って行くジグザグの急登の道が見えたのです。
地図にも、「急登」と書かれてある最後の登りです。
一枚上の画像の上の方を拡大すると、鞍部で別れた女性お二人が登られているのが写っています。
最初は300mぐらいの距離が開いていただけだったのが、チシマギキョウなどを撮影しまくっているうちに、ずいぶんと距離が開いてしまいました
普通の人は、10時間のピストンにこんなに撮影ばかりしないのでしょうね。(^_^;
10時ごろには、上も下も、すっかりガスが取れたのでした。
そして、薬師の後ろには、今まで見えてなかった立山方面や剱も見えてきました。
南側を見れば、急斜面に白く残る雪渓とミヤマダイコンソウの黄色い花・・・。
こんな標高の高い場所でもイワカガミが咲いています。
そして、撮影時には気づかなかったのですが、イワカガミの上にはツガザクラらしい花芽も見えているようですね。
急坂を喘ぎ喘ぎ登って行きますが、苦しいので、時々立ち止まって山を見ます。
この頃にはなんと白馬まで見えてきました。
登りは苦しいのですが、展望が素晴らしいので、気分は最高です。
稜線が直ぐ上に見え始めると、道はやや緩やかになってきました。
絶景ですね。
10時30分丁度、黒部五郎の方に着きました。
ここまで来たら、槍のとんがりと再会できました。
肉眼では黒部五郎の小屋も見えていますが、初めて見る光景です。
ザックを肩にデポして、カメラだけ持って、山頂に向かうことにします。
山頂への登りの途中で、肩を見下ろすと、何とも言えず雄大な眺め・・・・。
これはカールみたいですね。
私は山に登る際には、それほど下調べなどはしないほうなので、黒部五郎についてもあまり知識はなかったのですが、カールを持つ山ということは、何かの折に聞いていたようです。
カールの北側にも道がついているようですね。
キバナシャクナゲの向こうに見えているのは水晶、ワリモ岳、鷲羽です。
鷲羽がようやく、双六方面から眺める姿に近くなってきました。
山頂がすぐそこというところで、先に行かれた女性お二人が下ってくるのにすれ違いました。
お二人はこれから、三俣の小屋まで歩かれるのです。
この後はもうお会いすることはありませんでしたが、翌24日の雨の中を新穂高まで無事に下られたのでしょうか。ちょっと気になっています。
10時50分、山頂に着きました。
↑は山頂から槍穂高方面を撮影した画像です。
山頂にいらっしゃった方にお願いして、初めての山なので、記念にシャッターを押していただきました。
黒部五郎の標高は2900m以上あるとばかり思ってましたが、実際は2840mなんですね。
大展望の山歩き、素晴らしいですね!
日頃の行いの良さですね(^^ゞ
投稿: 加納@新潟 | 2014-08-09 21:25
加納さん、こんばんは。
登り始めたら、展望が開けてきて、わくわくでした。
こんな運の良いこともあるんですね。
逆パターンも何度か経験してるだけに、嬉しかったですよ。
今のところ、台風の風がおさまってますが、さて、どうなるんでしょう?
投稿: keitann | 2014-08-09 23:50