黒部五郎ピストンと乗鞍、その8、槍穂も見えた
黒部五郎を目指すこのコース、お花はそれほど多くはなかったのですが、それでもところどころで好みの花が咲いています。
ミツバノバイカオウレンもそんな花の一つで、初日にも太郎平小屋に着く直前に見ていました。
ミツバノバイカオウレンは別名コシジオウレンとも言うようです。
ミツバノバイカオウレンという名前はそのものずばり、三枚の葉を持つ梅の花に似たオウレンということで、わかりやすいし覚えやすいので、長ったらしい名前ですが、すぐに覚えられますね。
あるいは三枚葉のバイカオウレンというところに由来するのかもしれません。
確かに花を見るとバイカオウレンとよく似ていますから・・・。
コシジオウレンのコシジとは越路のことで、越路とは北陸道の古称ということです。つまり、日本海側に多いオウレンということでしょう。
ところが、実際は、このミツバノバイカオウレンを私は白馬方面では見たことがなくて、鏡平と太郎平近辺で見ているわけです。鏡平も太郎平もどちらかというと、北アルプスの中では南に位置すると思うのですが・・・。雪が深いというのはどちらにも共通しているでしょうね。
お誂え向きに、ミツバノバイカオウレンを見たすぐ後に、ミツバオウレンが出てきました。
花の雰囲気が全然違うので、見間違えることはありませんね。
↑のミツバオウレンのほうは北アルプスのどこを歩いても、ごく普通に見られると思います。
そのまたすぐ後で、出てきたミツバノバイカオウレンです。
今度は葉もばっちり撮影することができました。
小葉3枚なのがおわかりいただけると思います。
この花は、咲き進んだ状態です。
ハイマツの向こうには薬師の大きな姿が見えています。
歩き始めて50分以上が経った頃でしたが、道のわきで,一足先に出発された同室だった女性二人組の方たちが休憩されていました。きっちりとした歩きをされる方たちで、最初の休憩は歩き始めて40分~50分で取るのが良いといいますが、セオリー通りの歩き方をされていると思いました。
そういう私は、睡眠不足も解消出来て、この朝は体も軽いので、もう少し歩くことにします。
道沿いにまだまだ咲き始めたばかりのアオノツガザクラが見えます。
振り返れば、太郎平小屋がこんなに小さくなりました。
ここから先はハイマツ帯の登りです。
時折、コケモモの花が咲いています。
手前の葉っぱはウラシマツツジの葉で、秋には真っ赤に紅葉するそうですが、まだ紅葉した姿は見ていません。このウラシマツツジ、花の咲いたところも見たことがないと思ったら、花期は意外と早く7月上旬までだそうです。どおりで見たことないはずです。
6時15分、展望の良い、小高い場所まで登ってきました。
黒部五郎がばーんと見えます。
うむむ…さすがに百名山に選ばれるだけのことはあって、風格ある山容ですね。
おまけに、東側に視線を向けると、槍が見えて来たではないですか。
水晶、鷲羽、三連、双六…そして、その向こうの稜線に槍のとんがりが見えてます。
去年も登っただけに、槍が見えるとなんか嬉しい・・・・。
そして、そして・・・・黒部五郎の向かって右には笠の端麗な姿も・・・・。
笠も見ると嬉しくなる山の一つですね。
笠の向かって右に見えているなだらかな稜線が、今から歩いていく稜線です。
展望の良いこの場所で、休憩しない手はないので、腰を下ろして、絶景を眺めながら、前日の朝、コンビニで買ったおにぎりを食べます。登り始めの22日は結局、水分とパイナップルばかりで、おにぎりは食べなかったのです。(^_^;
睡眠不足のため、あまり食べられなかったということですね。
おにぎりはクーラーボックスに入れてあったので、どうということはありませんでした。
何しろ、夜まで、保冷剤代わりの凍らせたお茶が凍ったままでしたから。
↑休憩したいたら、先ほど休憩されていた女性二人組が来られて、やはりこの絶景を撮影されています。名古屋の女性二人です。
↑一足先に、ハイマツの道を北ノ俣岳へと向かうお二人・・・・。
行く手には笠と黒部五郎が見えています。
黒部五郎の向か左には双六、丸山、三俣蓮華、そしてその後ろに槍穂。
贅沢な眺めを見ながら歩くことが出来て、最高ですね。
行く手にはどうやら雪渓が待ち受けているようです。
この山行で初めて見るハクサンイチゲが咲いていました。
他にも咲いていたのかもしれませんが、私としてはここで初めて気づいたのでした。
ここから、ほんの少し雪渓歩きとなります。
今回は雪の上を歩く場所はここだけでした。
時期的に例年より遅くアルプスに入っているのと、山域が南の方なので、白馬方面に比べると雪はかなり少ないですね。
緩やかな雪渓なので、滑落の心配などなく、これならアイゼンも必要ないですね。
三連、双六、そして後ろの槍穂をズームしてみました。
ちょっとわかりにくいですが、神岡新道への分岐です。
岐阜県の神岡から直接、北ノ俣岳へと登ってこられる道のようです。
※↑折立へ下山した後、有峰湖畔を走って岐阜側へと下ったのですが、途中で見かけた神岡新道の登山口です。富山と岐阜の県境になっている飛騨トンネルの岐阜側出口に登山口があります。
ここを利用すれば有峰林道の通行量は不要みったいですね。
参考まで。
さて、2話は23日に戻りますが、北ノ俣岳目指して登っている途中で振り返ると、後ろからやはり黒部五郎方面へ歩かれる方たちが見えています。
この日、黒部五郎方面を目指して歩かれていた方はそれほど多くはなく、全部でも20人はいなかったと思います。
静かな歩きが楽しめるコースだと思いましたが、それでも夏山シーズン真っ盛りには人が多いのでしょうかね。
7時3分、北ノ俣岳山頂に到着です。
山頂は風が強いので、風を避けて山頂の東側にほんの少し下った場所で、休憩を取りました。
休憩を終えて、歩き始めた途端に咲いていた、ミヤマアキノキリンソウです。
コメント