大展望の矢筈山、その3、剣山とイシヅチミズキ
鞍部に出てくると、それまで見えなかった剣山が見えてきました。
またまた、しばらく佇み、眺めたり撮影したりします。
剣山や次郎笈の手前に見えているのっぺりとした笹原の山は塔丸で、ここにはまだ登ってないのです。
ふと見ると、剣山を背景にして、何かの黒い実が見えています。
う~~ん、これは何だったかな?
Mさんが「オオカメノキでは?」と仰るので、そうそう、オオカメノキだとその時は思ったのですが・・・・。
帰宅して確認すると、イシヅチミズキでした。オオカメノキの果実はガマズミと同じく赤い果実です。
イシヅチミズキは果実が黒いので見分けられるのですが、石鎚山系以外でも自生しているんですね。
四国だけに分布する樹木です。
花はミズキやクマノミズキと同じように白い花なので、花の時期に見分けるのは難しいですが、果実は赤くて柄が赤いのでこの時期にはよくわかります。
標高の高い場所で良く見かけます。
紅葉越しに眺める剣山系です。
眺めをしばらく楽しんだら、いよいよ最後の登りにかかります。
登り始めると直ぐに二重山稜になっている場所があって、ここも記憶に残っている場所でした。
Mさんの行く手に赤く色付いた木が見えてきました。
この赤はドウダンの赤ですね。
岩場は北側を巻くように道がついています。
途中、アキノキリンソウが1株咲いていました。
やがて、黒笠山の特徴ある山頂も見えてきます。
Mさんが「黒笠山がこれほど近くに見えるとは」と驚いています。
私はと言えば、別の場所から黒笠山を眺めたことはありますが、この位置から見るのは初めてのことです。
先ほどから見えていた矢筈岩の横を通ります。
ここを通過すると、山頂はもうすぐです。
山頂すぐ手前に、踏み跡があったので辿ってみると、眺めの良い場所がありました。
途中に邪魔するものがないので、石鎚方面が一望できます。
素晴らしい展望に立ち尽くすお二人・・・。
何しろ石鎚山系から赤石山系、はては四国カルスト方面まで見えていたのではないかと思います。
筒上山・手箱、石鎚に瓶ヶ森、沓掛山に笹ヶ峰・・・。
特徴ある山の形が肉眼ではっきりと確認できました。
この一週間後の25日は高知の奥工石山に登ったのですが、奥工石や白髪山も見えていたのです。
奥工石は初めて登ったので、矢筈から眺めたときはそれとわからなかったのですが、この記事を書くにあたって画像を確認して気づきました。
こちらはサガリハゲから南へと伸びる稜線ですが、サガリハゲの下に見えるのは滝下の天狗のようです。
谷を隔てて見えるのはほんものの天狗塚・・・。
山頂には10時50分着でした。
花は終わり、紅葉も前の週の台風のために綺麗ではなかったのですが、それを補っておつりがくるぐらいの素晴らしい大展望で、思いがけず時間を食いました。
けれども、早出のおかげで早い到着です。
山頂の道標です。
お腹がすいたので、まずはお昼ごはんですね。
山頂からも木がちょっと邪魔をしているものの、素晴らしい眺めでした。
石鎚山系のそれぞれの山の特徴も写っているので、自信のある方は山座同定されてみてくださいね。
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