初歩きは西行の道、その4、ヤブツバキとアオジ
石段を登りきったところが崇徳天皇稜のようでしたが、入り口には柵がめぐらされ、もちろん入ることはできませんので、柵の前で手を合わせました。
↑柵の前に、誰がお供えしたのか、日本酒の一升瓶が一本、供えられていました。
白峯寺方面に道が着いているので、辿っていきます。
すでに日が少し西に傾いてきて、木漏れ日が射してくる中を歩きます。
山麓で追い抜かれた元気な子供さんたちがもうお詣りを済ませたのか、すれ違って下って行きました。
左手に、白峯寺の境内が見えてきて、青空にかなり大きなイチョウの木?が良く映えますね。
直ぐに見覚えのある白峯寺境内に着きました。
本堂には石段をかなり登るので、そのまま真っ直ぐに歩いて行けるお堂にお参りしようと進みました。
今まで何度も白峯寺には来ているのですが、このお堂は大師堂化何かだろうと思っていたのです。ところが、帰宅して調べると、ここは頓証寺殿と言って、崇徳天皇の御廟所なのだそうです。
今まで10年以上も何も知らずに、白峯寺のお堂の一つだとばかり思ってました(^_^;
青海神社に次いで、この日2度目のお詣りをします。
この日は年が明けて初めて天気に恵まれた日だったので、結構な人出でした。
頓証寺殿の前に見えたのが天狗さんです。
説明を見ると、この天狗の名は相模坊大権現といって、奇遇なことに、私が去年11月半ばに登ってきた大山の天狗なんですね。
どこでどう繋がっているかわからないものです。
↑崇徳上皇がホトトギスの鳴き声を聞いても都を思い出すので、声を忍んで鳴くのに用いたという玉章の木の説明です。
もとは大木だったらしいですが、私が見たのは2代目の小さい木でした。
玉章の木の横では、紅梅らしき蕾が少し膨らみかけていました。
今年の開花はいつになるんでしょうね。
白峯寺の門をくぐろうとしたら、灯篭の上にびっしり並べられた招き猫に目が留まりました。
これは以前にも見覚えがあるような?
白峯寺には年に一度ぐらいは訪れていますから・・・・。
境内から外に出ると、午後2時近いというのに、まだ氷が張ったままです。
氷の中にカエデの葉が閉じ込められていて、なかなか綺麗な眺めでした。
陽射しはあるのですが、低いとは言っても山の中の日陰はひんやりです。
赤い実をつけた小さな木が目につきました。
マンリョウと同じような実ですが、葉を見るとヒャクリョウ(カラタチバナ)のようです。
ヒャクリョウは野山ではあまり見かけない木で、私も今まで数えるほどしか見ていません。
良いものが見られました。
ヒャクリョウのすぐそばにはヤブツバキの落花が・・・。
見上げると、綺麗なヤブツバキが数輪咲いていました。
11月末に弥谷寺で見たように思いますが、年が明けて、やっと本格的にヤブツバキが咲きだしたようです。
それでも、この日見たのはここだけでした。
時間はまだ余裕があるので、そのまま根来寺方面への遍路道を少し辿ってみることにしました。
歩きだして直ぐに、視線の先に、野鳥が数羽見えてきました。
この模様はアオジかな?
大きさはスズメよりもまだ少し小さいぐらいです。
わかり難いですが、何とか頭のほうも撮影できました。
野鳥のサイトで調べると、アオジ♂で間違いなさそうです。
頭の辺りが青っぽい色をしているので、アオジらしいです。覚えやすいですね。
直ぐ近くではメジロもとまっていました。
メジロは我が家の庭にもしょっちゅう遊びに来ますが、アオジは年に一度ぐらいしかやってこないので、これも良いものを見られました。
同行二人の札がつりさげられ、いよいよ遍路道らしくなってきました。
後ろの方から、やや年配の男の人が、やっぱり遍路道を歩いてこられるようです。
「この道を歩いたことはあります?」と尋ねられたので「途中まではあります」と答えます。
それにしても、白峯寺~根来寺の遍路道は10年ほど前から植物散策目的でたまに歩きますが、10年ほど前は気候の良い時でも歩いている人なんて滅多に見かけませんでした。それがこの日は10人近くの方とお会いしました。
四国遍路を世界遺産に登録してもらおうという動きがあって、そのために遍路道の整備なども力を入れ始めたそうですが、このコースも整備され始めたのかも知れません。
以前より明るく開けた感じがしたのは、整備されたのかも・・・・などと思いながら歩きます。
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