初めての大山ユートピア、その3、シラタマノキの花やクサボタン
展望台から下りて、先へと歩きだそうとしたその時、道路法面に何やら白いものが見えました。
これは数年前に栗駒山で見かけたシラタマノキみたいですね。
雨のためにスマホ撮影中だったのですが、これはスマホ撮影では無理かなと思い、慌ててザックから一眼を出して撮影します。この後もずっと雨が降りましたが、カメラにビニール袋をかぶせての歩行となりました。
↑撮影しているときは、てっきりシラタマノキの実だとばかり思い込んでいて、こんなに早くから実が実るんだ?と不思議に思っていたのです。
後でYさんたちと出会ってからシラタマノキのことをお話したところ、それはシラタマノキの花の蕾だろうと言われました。
実際、帰宅してから画像をよく見ると、これは紛れもなく蕾ですね。(^_^;
木の実では赤い木の実はいくらでも種類があるのですが、白い木の実は少ないので、私の記憶の中ではシタマノキの実は印象に残っているんですね。
↑こちらは2011年9月末に栗駒山で撮影したシラタマノキの果実です。
不思議と北アルプスではシラタマノキを見た覚えがないと思ったら、「本州中部以北、北海道、千島・樺太などのブナ帯から高山帯に分布する常緑の小低木(伯耆大山にも隔離分布する)。」とありました。
大山のシラタマノキは隔離分布なんですね。
珍しいものを見られたので、嬉しくなりました。
展望台からすぐは急な下りで、気を付けて下らねばなりません。
おまけに、この頃には次々と後ろから登ってくる人が増え、写真を撮ろうと思うと、追い越してもらわねばなりません。道が狭くて、登山者が多いので、擦れ違いなどに時間がかかるようです。
目の前には、三鈷峰だけは相変わらず見えています。
↑これもシラタマノキの花芽のようですが、一見、果実のように見えてしまいますね。
咲いているところをきちんと見てみたかったですね。
それとアカモノの葉とシラタマノキの葉がとても良く似ていて、途中まで頭が混乱してしまいました(^_^;
ブナの木々の間から見えるのは先行者の方たちです。
10時8分、中宝珠越を通過しました。
そろそろYさんにメールを送った方が良いのですが、上宝珠越で休憩を取ってメールするのが良さそうですね。
登るにつれて、ヤマブキショウマの花が出てきました。
ショウマは見分けが難しく、これも後でYさんに名前を伺いました。
↑綺麗な水色のアジサイが咲いていて、これはエゾアジサイになるんでしょうか。
アジサイはほんとに最初から最後まで登山道沿いに咲いていました。
やがて、雨が本格的に降り始めたので、少し広くなっている場所で雨具の上衣だけを着込みました。しかし、気温が高く蒸し暑いので、雨具を着ての登りはほんとに大変でした。
私はおまけにこの日は膝をサポートするためのタイツを初めて着用しているので、それもあって、この日の暑さは今まででも経験したことのないような暑さです。
見た目には涼やかなブナなのですが、樹林の中は風もないので、暑さを感じながら登っていきます。
雨で滑りやすそうな場所にはロープが設置してあって、こういう場所は一人ずつしか登れないので、ちょっとした渋滞状態になります。
それでも花のほうはヤマブキショウマに加えて、シモツケのピンクが加わってきました。
↑これはダイセンキャラボクかしらん?
↑ここでもちょっとした渋滞でした。
登山道わきのくさむらの中では鮮やかな色合いでコオニユリも咲いています。普通なら望遠レンズに交換するところですが、小雨が降っているので、ずっとj標準レンズのままです。
↑その後、荒々しい北壁の一部を垣間見ることができました。
オトギリソウが一輪だけ咲いていたので、「ダイセンオトギリ?」と思って撮影したのですけど、どうやらダイセンオトギリだったようです。
後から稜線を歩いたときも株はいっぱい見たのですが、ガスのため咲いてなかったので、この日の貴重なショットです。
嬉しいことにクサボタンまで咲いています。
クサボタンも北アルプスや南アルプスの登山口辺りでは良く見かけますが、あまり標高の高い場所では咲かないようで、山登りの途中で見たのは伊吹山と、ここ大山ぐらいでしょうか。
11時5分、ようやく上宝珠越までやってきました。
ここで少し休憩することにして、Yさんにメールを送ろうとしたら、すでにYさんからのメールが30分も前に届いていました。Yさんたちはすでに天狗ヶ峰を出発されるところで、11時ぐらいにはユートピアに着きそうだとのこと・・・・。と言うことはすでにユートピアに着いてらっしゃるということ?
さぁ、大変、早く行かなければ・・・・。(^_^;
慌てて出発しました。
歩き始めようとするPさんの足元にはダイモンジソウが咲いています。
こんな場所でダイモンジソウが咲いてるんですね。
四国だと高山の岩の壁に貼りついて咲いてるのしか見たことないですが・・・。
上宝珠越から後の道はトラバース気味の道でした。
いろいろな植物が腰ほどの高さまで繁っていますね。
冬に雪が積もる山は、シカもいないからか、下草がずいぶん繁るものだと感心しました。
クサボタンの花はその後もあちこちで姿を見せてくれました。
11時38分、ようやくユートピア小屋と三鈷峰方面への分岐までやってきました。
ここから小屋までは10分ぐらいらしいです。
keitann様 やはり雨の中ではカメラにビニール袋でしたね。
それにしても今回ばかりはしつこい雨でしたね。
そんな山行も他の入山者たちもいて、山道で渋滞があるとは、この山の人気振りが良くわかりました。
シラタマノキの大山に隔離分布しているという話は珍しく思いました。
それにしてももうダイモンジソウの花ですか。
この山域は何でもありですね。
Yさんとの再会は待ち遠しく、気が急きますね。
投稿: ぶちょうほう | 2015-08-03 09:58
ぶちょうほう様、こんばんは。
そうなんです、小雨の中でどうしても一眼を使いたい場合は、やっぱりビニール袋に
くるんで使います。
後で出会った地元の方のお話では、このユートピアおよび三鈷峰はつい数年前までは
静かな山域だったそうですが、最近、人気が出て来たとか。
確かにここ数年、四国の山仲間たちもこの時期になると、お花畑を見るために、よく
出かけているようでした。
シラタマノキは北アルプスでもあまり見た記憶がなく、珍しいなと思っていたら
後でネットで検索してみたら、隔離分布とありました。
ノウゴウイチゴやコケモモなどもわずかですが自生があり、大山の位置や標高から言うと
珍しいと思いました。
ダイモンジソウは石鎚などでも見かけますが、8月の花だとばかり思っていましたが・・
大山では秋の花が何でも早く咲きますね。
投稿: keitann | 2015-08-03 22:43