初めての大山ユートピア、その5、1636ピーク周辺
ガスで展望は何も見えないのですが、ユートピア小屋の上辺りに標高1636mの小ピークがあって、そこまでは普通に登ることができるそうです。
この日はその1636ピークまでYさんたちに案内していただくことになっていました。
↑象ヶ鼻辺りで、こんな道標を見かけました。
Pさんのご主人のMさんがご一緒なら、この大休峠方面から来るはずだったのね・・・・と思いながら歩いたのですが、まさかこの翌週というかこの5日後に↑の道標の横を歩いて再び象ヶ鼻まで来るとは思ってもいませんでした(^_^;
↑先ほどからミヤマホツツジの蕾を見ていたのですが、象ヶ鼻から少し上でこんな白い木の花を見かけました。あれ?ミヤマホツツジとも花が違うようだし?
Yさんにお尋ねしたら「なんだっけな?」と・・・
特徴ある花の形を見ていると、どうもイボタの花に似ていて、「ミヤマイボタノキ」という名前が浮かんできました。
ちょっと前にネットで、たまたまミヤマイボタノキと言うのを見たような気がします。
Yさんが「そうそう、それだよ」と・・・・。
四国にも分布するようですが、不思議と四国ではまだ見たことがなくて、これが初見でした。
そして、途中の下宝珠越辺りから見かけていたものの、まだ花が咲いてなかったミヤマホツツジも、標高1500m以上まで登ってきたら、花が咲いていました。
やはり秋の花ってことでしょうね。
中国地方の山は四国の山より、ミヤマホツツジが多いような気がします。
岩場にはイワキンバイも見えてきて・・・
東赤石のイワキンバイよりも花が少しだけ小さいような気がするのですが?
それとは逆に、シコクフウロは四国で見るのより断然花が大きくてピンクが濃いですね。
ヤマホタルブクロが稜線のガラガラのガレ場に咲いていますが、ずいぶん頭でっかちで、花の長さが草丈の半分ぐらいもあります。
一人前の高山植物って顔をしているのが愉快でした。
これもちょっとした低山や野山で見かけるコウゾリナが咲いてますが、DNAを調べると稜線で咲いているものと山麓で咲いているものの違いはないそうです。って、Yさんの受け売りですが(^_^;
コウゾリナは私の実家近くでもツリガネニンジンとともに見られる場所があって、その場所など海岸からほんの200mぐらいの場所です。
標高1500m以上の亜高山にも適応しているってことですね。
行く手にぼんやりと見えている高みが1636ピークのようですが、ガスのため分かり辛いです。
おや、これは?
クルマバナのようですが、もしかしてミヤマクルマバナとでもいうのがあるんでしょうか?
帰宅してから調べたら、ミヤマクルマバナというのもあるみたいですが、ここで見たのはただのクルマバナのようでした。
↑そして、こんな岩ガラガラの場所に、アカモノの赤い果実がたくさん見られました。
↑自分では気に入ってる画像です。白っぽい石との対比が綺麗でした。
隣には6月にいたるところで咲いていたダイセンクワガタの葉も見えていますね。
それにしても、この場所のアカモノの果実は鮮やかな色をしてますね。
泉山で6月末に見たアカモノの果実はダークレッドでした。
↑泉山で見たアカモノの果実です。
熟し具合で色が変わるんでしょうか?
ガスのせいで、たくさんの蕾をつけたダイセンオトギリも咲いていないのが残念。
こちらは群落で咲いているホソバノヤマハハコです。
6月に登った三ノ沢でも気の早いのが1株だけ咲いてましたっけ。
砂礫地に咲いているキュウシュウコゴメグサは、さすがに小さな株ばかりです。
それでも東赤石のナヨナヨコゴメグサに比べればがっしりとしていますね。
稜線西側のガレ場にはイワキンバイが点々と咲いている様子が、ガスの中でも見えます。
その名の通り、岩の上で咲くイワキンバイ・・・・。
同じ岩の上でも苔生した岩の上ではダイモンジソウが咲いていました。
苔が青々とした場所には不思議とダイモンジソウなんですね。
水気を必要とするってことでしょうか。
イワカガミの花の咲き跡も点々と見えています。
↑こういうガスの日にしか見られない光景です。
何という草なのかわかりませんが、赤っぽい草についた水滴がとても綺麗で、思わずシャッターを切ります。
晴れている日は、それはそれでまったく違った趣になるのでしょうが、ガスの日でなければ見られないしっとりとした光景も素晴らしい・・・。
例年登っている北アルプスや南アルプスの稜線とはまた異なる植物が咲いているのが興味深いですね。
6月に咲き始めたばかりだったヤマオダマキ(ダイセンオダマキ)がまだ咲いていて、私たちを迎えてくれました。
13時13分、ゆっくりと花を楽しみながら、1636ピークに到着しました。
と言っても、山頂表示も何もないので、Mさんにそう教えて頂かなければ、わからないような場所でしたが、確かに一つの高みには違いなかったようです。
↑記念写真を撮ったら、ここからは下ります。
Yさんたちは「ここまで来たら、天狗ヶ峰はすぐそこだよ」と仰ってましたが、私たちの足ではね~?
この後は小すべり~砂すべりと下る予定です。
keitann様 変化のある天気に、場所が変わるにつれて、咲く花たちも随分違ってきましたね。
ガスがだんだん濃くなり、見ている自分もなんだか心細くなるような道でしたが、”山先案内”?の方が見えるので、さぞや心強かったでしょうね。
アカモノの実はタイミングぴったりで、良い眺めになっていました。
それから斜面で露を含んだ草の群落も印象的な光景でした。
雨滴を身に纏ったダイセンオダマキも素敵な姿に見えます。
大山はどこも、稜線が随分そばだっていますね。
投稿: ぶちょうほう | 2015-08-03 10:23
ぶちょうほう様、こんばんは。
登るにつれ、花の種類が違ってきたのはほんとに楽しかったです。
クサボタンやソバナはユートピア小屋から下でしか見ませんでしたし、ダイモンジソウや
イワキンバイは稜線に固まっているようでした。
1636ピークの辺りも、晴れていたら目がくらむような場所があったようですが、
良かったか悪かったのか、ガスのせいで何の怖さも感じなかったです。
毎週のように大山に登っている方の案内だと、安心してついていけますね。
高山の花は確率で言うと2度に1度はガスの中で見ますね。
このガスがあるからこそ、こういった可憐な花が砂礫地で生きていけるのだと思うと
ガスも有難いと思えます。剣山のキレンゲショウマなども同じです。
北アルプスなどですと森林限界を超えるとハイマツですが、大山では代わりに苔が
ありました。
投稿: keitann | 2015-08-03 22:58