今年の伊吹山はナイトハイクで、その6、クサボタンそして西遊歩道へ
駐車場まで下ってきても、まだ早朝7時とあって車はほとんど見えず、静かなものです。
去年は駐車場から16時過ぎのバスで下ったのでした。熱中症になる寸前だったので、バスで下れたのがとてもありがたかったのですが、今年は夜に登ったおかげで、ほとんど人のいない静かな山頂を楽しめます。考えたら3度めの伊吹山ですが、その都度違った登り方をしているので、新鮮ですね。
駐車場まで下ってきたら、すぐ目にとまったのがクサボタンでした。
去年は登山道のわきで少し見ただけでしたが、今回は駐車場の法面でたくさん咲いていました。
無造作に咲いています。
花弁がくるりとカールしているのがとても可愛くて・・・
すらりと伸びて咲いているのも雰囲気が良いです。
そういえば、今年は四国カルストのオオクサボタンを見ないで終わりそうです。
去年は花盛りだったキリンソウがもう終盤でした。
去年より2日早い訪問だというのに、花は去年より一週間は進んでいます。
これも去年は法面でたくさん見かけたコオニユリですが、今年は一輪のみでした。
もうコオニユリの時期は終わったんですね。
クサボタンを撮影されるPさん。
そろそろ西遊歩道に入るとしましょうか。
西遊歩道方面は青空に時折ガスが流れ、これもなかなか雰囲気良さそうです。
西遊歩道入り口辺りで何やら人が数人集まっています?
何でしょう?
その前に芭蕉の句碑が目に留まりました。
先日TVを見ていたら、芭蕉は奥の細道で東北を行脚した時、月山だけには実際に登ったと言ってました。
この伊吹山にも登頂しているのかと思い、検索してみたら、伊吹山は大垣から眺めたそうです。
以下、「伊吹山を詠んだ和歌・俳句」というサイト様からコピーさせていただきました。
「月が見える見えないで一喜一憂している心の中では、すでに煌々と照る月が宿っているではないか。芭蕉はついに、仏頂の月を手に入れたのである。
芭蕉は約5カ月の「奥の細道」を大垣で終えた、その大垣から伊吹山を見て詠んだ句である。
奥の細道は9月大垣で終わるが、そこで招かれた大垣藩士高岡三郎(俳号斜嶺)亭の戸を開けると、西方に孤立した伊吹山の姿があった。花も雪にもよらず秋の月さえも不要なほど、毅然とした孤山の徳を芭蕉に感じさせたのだった。芭蕉の俳句は禅僧「仏頂」の教えを受けて一段と奥の深いものになった。」
確かに、私自身、学生時代に新幹線から眺める伊吹山はその名も知らない時から、富士山に次いで眺めるのを楽しみにしていた山でした。今も昔も目を惹く山には違いありません。
さて、人が集まっているところは、何かと思えばレールに荷物を載せて今から荷揚げをするところなのでした。
山頂の茶店には、こうやってレールで荷揚げしてるのですね。
中央遊歩道を下るとき、景観の邪魔になるなと思っていましたが、山頂で手軽に飲み物や食べ物が手に入るのはこのレールのおかげかと思えば、我慢もできます。
西遊歩道からは琵琶湖が良く見えます。
まだ7時過ぎですが、おそらく早朝から有料道路を車でやってきた方たちが散策する姿も見えます。
ここにもフウロの仲間が咲いていましたが、葉が三裂しているのでミツバフウロかな?
フウロは初夏の花なので、今頃咲いているのは貴重です。
サラシナショウマの向こうに琵琶湖。
素晴らしい眺めですね。
まだ朝露をまとったオトギリソウも咲いています。
これはキヌタソウのようですが、花は終盤ですね。
登山道わきにはルリトラノオとアカソ。
そして、あれ?
こんなところでアケボノソウまで咲いているではないですか。
四国の山でもまだあまり咲いてないと思うのですが、今年はアケボノソウの初見を伊吹山で見ることになろうとは思ってもいませんでした。
この辺りには数株まとまってありましたが、ほかの場所では見ることはなかったです。
青空に真っ白のサラシナショウマ。
天気が目まぐるしく変わり、晴れたかと思えばガスが流れます。
伊吹山には琵琶湖がつきものですね。
何やら黄色い花も咲いています。
これはキオン?
北アルプスでごくごく咲き始めを一度だけ見たことがありますが、こんなに近くでちゃんと見るのは初めてです。
サラシナショウマとキオンのツーショットです。
そのうちに青いトリカブトも混じるようになりました。
イブキトリカブトです。
中央遊歩道沿いでも少しだけ見ましたが、西遊歩道のほうが数が多いですね。
やがて、ゲートがありました。
剣山にもシカ避けのテキサスゲートが10年ほど前に設置されましたが、ここ伊吹山も対策を始めたようです。何しろ、夜間の登山で夜に走り回るシカをたくさん見た後だっただけに納得です。
辺りはまたまたガスが漂い始めます。
花を撮影されに来たのか単独の男性がカメラを持って私たちの前を散策されてます。
車で簡単に来られるので、皆さん、普通の格好ですね。
これは?
ガガイモ科の特徴的な果実から、しばらく考えてクサタチバナと気づきました。
そのあとすぐにトモエソウも咲いていました。
トモエソウやクサタチバナは毒草なのでシカも食べません。
白いキク科の花も見かけましたが、これは不明です。
コモノギク?とも思うのですが、伊吹山に咲く花には入ってないようです。
またガスが晴れて青空が見えてきました。
ところどころでイブキトリカブトが咲いていて、実にいい色ですね。
西遊歩道は1時間ほどかかって山頂に至るそうで、まだ続きます。
この後、どんな花が咲いてるのでしょう?
楽しみです。
画像が大きいので伊吹山の迫力が伝わってきますね。
前回同様のコメントになってしまいますが、何年か前からの伊吹山を見てきた者にとっては、訪れるたびに花の少なくなった山になってしまったなあという思いがあるのですが。
いろんな関係者の方々が努力もされていますし、その効果も少しずつ現れてきていますね。
しかし、keitannさんの視点からするとまだまだ花の多い山、と感じられるようで、そうだ、まだまだ花の山なんだと、あらためて思い直しています。
クサボタンを始めダイモンジソウなど、案外、駐車場ののり面にはいろんな花が咲いていますね。ドライブウェイは散策禁止ですが、ソバナなんかも咲いています。
HPを今月末で閉鎖し、ブログ2本だけで続ける事にしました。
リンク先を変更していただければ幸いです。今後もよろしくお願いします。
投稿: noi | 2016-09-08 08:46
noiさん、こんばんは。
確かに、5年前に私が登山道を登った時に比べても山腹全体がずいぶん荒れたな
という印象が否めません。
それでも荒れてしまった今も全体的に見れば伊吹山は花の多い山だと思いますよ。
四国には一つの山であれほどたくさんの種類の花が咲く山は見たことがないです。
北アルプスや北岳に行けば、もっと多くの花はありますが、伊吹山ほど手軽に登れる
わけではないので、全体的に見れば手軽に行ける花の山という気がしますね。
駐車場近辺にも花は多いですし、去年バスで下る道沿いにも花が多かったです。
春にはセツブンソウなども咲くようですし・・・
HPの件、了解いたしました。
もう見られないというので、今日は久しぶりに見せていただきましたよ。
今はブログですら古臭いのかもしれませんが、やっぱり撮った画像はどこかに残して
置きたいですよね。
投稿: keitann | 2016-09-08 22:32