犬返し~石ヶ山丈~魔戸の滝、その1、話が急にまとまって
幹事を務めた忘年山行も終わりほっとしていた11月の末のこと、忘年山行でガイドをしていただいたエントツ山さんから電話が入りました。
「犬返し行きの話はまだ生きてるの?」ということです。
犬返しの話とは、話せば長くなりますが、今年の初めに亡くなられたエントツ山さんの山仲間のペーコさんを偲んで、一度は犬返しに私たちも登りましょうという話が春から出ていたのです。実は犬返しの位置や所要時間も私はまったく知らず、ただ、犬返し経由で西赤石まで登ると、それは標高差1600mもの超ロングコースになるらしい、そして私たちみたいにゆっくり歩く者にとっては、それは無理らしいということだけおぼろげに知っていました。幸か不幸か、春のその計画は私は膝痛のため無理、Rさんも都合がつかず無理、結局Pさんも差し入れにだけ行き、歩くことはしなかったようです。
西赤石までは到底無理ですが、犬返しから魔戸の滝ぐらいまでならコースタイム5時間程度なのでなんとかなりそうということで、前々からエントツ山さんのファンでいらっしゃった岡山のYさんご夫妻も一緒に11月19日に歩きましょうということになりました。
ところが11月19日は雨予報が出てしまい、中止に。いっそのこと、来年春まで延期しましょうかという声も出ていたのでした。
そこへ、エントツ山さんからの連絡でした。
↑話がまとまり急遽登ってきた犬返しから眺める串ヶ峰です。
いつかは登ってみたいと思っている山です。
さて、エントツ山さんのご予定を尋ねたところ、12月3日は特に予定はなく、犬返しに私たちを案内してくださるそうです。ただし、12月に入ると東平への林道が閉鎖されるので、コースを少し変更せざるを得ないとか。コースが短くなるのは私たちにとってはありがたいことです。
そんなわけで、急いでPさんやRさん、岡山のYさんご夫妻に連絡を取ったところ、3日は全員の都合がつくようです。車のデポなどもあり、Pさんのご主人、Mさんにも参加していただくことになりました。うまくいかないときもよくあるのに、山行3日ぐらい前に決まった話でもトントンと進むときは進むものですね。人数が多ければ多いほど、まとまりにくいですが、今回はほんとにあっという間に話がまとまったというのが実感でした。
当日の配車や集合時刻の段どりなどはPさんにお願いしました。当日の歩行時間は5時間程度なので、歩き始めは9時ということで、集合場所は大野原インター近くのいつもの場所に7時45分です。高松からRさん、丸亀から私、岡山から瀬戸大橋を渡ってYさん夫妻、そして一番近いPさんがそれぞれ大野原に集合です。大野原からはYさん夫妻の大きな車なので、ゆったりと座っていきます。Yさんたちとは私は9月の比婆山にご一緒しましたが、PさんやRさんはちょっとお久しぶりだったのではないでしょうか。
新居浜の集合場所である山根運動公園には8時20分ぐらいにはすでに着いていたでしょうか。
暖かだった香川と違い、山根運動公園には冷たい風が吹き下ろしていて、さすがに高い山がそびえる新居浜の街は寒さが香川と違うと思いました。
出発時刻は9時なので、トイレに行ったり靴を履き替えたりと準備をしていると、8時半に向こうから自転車でエントツ山さんとMさんが現れました。お二人は朝早くから下山場所の魔戸の滝駐車場へ車2台をデポしに行ってくださったのでした。車を置いてきたので、山根公園までは自転車を漕いでこられたわけです。ありがたいことです。
9時出発の予定でしたが、全員の集合が早かったので、結局8時40分に歩き始めることになりました。
↑小高い山の上に見えている煙突をまずは目指します。
私は初めて見るエントツでしたが、あの煙突が立っている煙突山がエントツ山さんのハンドルネームの由来と聞いています。
残り紅葉を眺めながらまずは公園内の道を登ります。
Yさんご夫妻は以前からエントツ山さんの掲示板に投稿されていて、その縁で私たちもYさんご夫妻といっしょに山に登らせていただくようになったのです。
土曜日ですが、部活の中学生たちが元気よく挨拶してランニングしていきます。
あんな時代がはるか昔、私にもあったなんて?
8時47分、公園内の広い道から煙突山への登山道へと入ります。
ちゃんと道標が立っていて、距離500m、所要時間15分と書いてあります。
歩き始めはまるで日本庭園みたいに整備された場所でした。
道はすぐに、植林帯の中をあるくようになります。
こんな低い山にも植林をしてあるんですね。
というか、銅の精錬のために自然林が枯れて、その後に植林したんでしょうか。
まるで日本庭園みたいと思った場所は、やはり日本庭園だったようです。
ジグザグを切った登り坂も終盤になったようで、もうすぐ尾根に出そうです。
辺りが明るくなりました。
登り切ったところが煙突と奥宮の分岐でした。
煙突のほうに歩いていくと、南側には赤石山系の山々が上のほうに聳えています。
こういう眺めは香川の里山にはありません。
今日が初対面のエントツ山さんとYさんのご主人。
お互い、イメージ通りだったでしょうか?
道はもうすっかり落ち葉の道になっています。
大きなレンガ造りのエントツが見えてきました。
下から見上げますが、広角でも全体が写せません。
煙突の基部には説明板がありました。
公園に着いたときは風が冷たかったのですが、ここまで登ってくる間にも汗ばむほどの陽気となりました。
↑ダウンを脱ぐYさんの奥さん。
煙突の近くからも、遥か向こうまで続く赤石山系の山なみが望めました。
赤石山系と言えば、いつも日浦や瀬場といった登山口から登るだけで、わずか標高50mにも満たない山根運動公園から、さてどのあたりまで今日は登れるんでしょうか?
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