名野川から筒上のシロヤシオに会いに、その1、アプローチ
5月の第三週末は学生時代の同期の山仲間の集まりがあったため、2泊3日で上京していて山歩きはできませんでした。もっとも、横浜の大倉山近くの友人宅に泊めていただいたので、近くにある大倉山散策に案内してもらい、まるっきり山歩きがお休みと言うわけではなかったのですが・・。
その翌週の5月の第四週末は高松の山仲間のRさんは娘さんが里帰りお産されているので、Pさんと私の二人での山歩きになります。さて、どこへ行こう?Pさんに任せるからどこでもOKですよと伝ええておいたところ、前日26日に実家の畑で畑仕事の最中に名野川からの筒上はどうですか?とラインで連絡がありました。
名野川コースはまだ登ったことがなくて、一度登ってみたいと思っていたので、もちろんOKです。時々山にご一緒する高知のKさんにも声をかけてみましょうとPさんが言うので、Pさんから連絡していただくようお願いしました。確かKさんはその前の週にも同じコースを歩かれていたはずですが、シロヤシオは開花が遅れていて数輪しか見られなかったとか・・。ちょうど畑仕事の真っ最中で手が泥だらけのためメールをし難いので、珍しくPさんに連絡をお願いしたところ、Kさんから快諾のお返事があったそうです。
地元高知のKさんも参加してくださるなら鬼に金棒ですね。
↑今年は裏年だったようで株全体が真っ白になったシロヤシオは少なめでしたが、それでもこの日、5月27日はシロヤシオを堪能することができました。
あまりに天気が良すぎて撮影が難しかったので、谷間に咲いている株を敢えてアップしました。
さて5月27日当日は、久々に大野原に4時半集合と決まりました。
名野川登山口には私は行ったことがないのですが、土小屋に行くのとほぼ同じ時間がかかりそうです。途中で花を見ると、何度も車を停める私たちですから、余分の時間をみておかねばなりませんね。
高知のKさんとは登山口で7時半に待ち合わせだそうです。
西条のいつものコンビニでお昼ご飯を調達しようとしたら、国道11号沿いの田んぼに水が張られていて、逆さ石鎚が見えるではないですか。こんなの初めて見たので、早速、逆さ石鎚撮影です。
5月は気温が高くなるため、展望もあまりよくないことが多いのですが、この日は石鎚が朝からばっちり見えます。幸先が良さそう・・・。(結局、この日は朝から夕方まで石鎚が良く見えましたが、こんなことはほんとに珍しいです)
↑肉眼でも何か建物らしきのが見えたのですが、望遠レンズで撮影してトリミングすると、建物が写っていてたぶん山頂の小屋や二ノ鎖小屋などが写っているのではないかと思います。それほど素晴らしくよく見えたのです。
ハンドルを握っているPさんには悪いのですが、助手席からも石鎚の姿をぱちり。
この後寒風山トンネルを抜け、木の香温泉でもトイレ休憩しましたが、車から降りるとあたりの空気が冷たくてびっくりしました。
木の香温泉を出てしばらく走ると、石鎚公園線へと右折します。
ここからは長いくねくね道の始まりですが、夏場なので道が凍結してないので、まだ走りやすいと思います。前回走ったのは2月に伊吹山に登った時でした。
石鎚公園線に入ってまもなく見かけた電光掲示板には「気温7℃」と書かれてあって、「今のほんとかな?」と思わず目を疑いましたが、次に見かけた電光掲示板にも↑の通り。
5月の末に気温が一桁なんて・・・しかも石鎚公園線に入ったばかりで、標高もそれほど高くないと思うのですが・・。せいぜい標高500m~600mぐらい?
この分だと山頂はかなり冷え込んだようです。
車道沿いに白い花を見かけるようになりました。
何年か前に高知で見かけたガクウツギのようですね。
この花は不思議と愛媛側ではあまり見かけないように思います。6月に西赤石や東赤石に登ると、いやというほど咲いているのはコガクウツギのほうで、ガクウツギは見かけないのです。ということは瀬戸内側には分布しないということですかね。
調べてみると、中国地方にも分布がないそうで、そうするとガクウツギは結構珍しい花になるのかも・・・。
コガクウツギとはいろいろな相違点もあるようですが、一目見ただけで花の大きさが違うので、花をよく見る人ならすぐにわかると思います。
↑因みにこちらは徳島で以前撮影したコガクウツギですが、花も葉も小さいです。
私としては山登りで見るのはコガクウツギのほうで、ガクウツギのほうは比較的標高の低い車道沿いでしか見かけないように思います。そして、今のところガクウツギを見ているのは高知県内だけです。
ガクウツギのすぐ傍にはこれまたウツギの仲間でマルバウツギが咲いていました。
比較的、花期の早いウツギですが、今年は全般に野山の花の開花が遅れているようです。
道路法面にはイワタバコの葉が、早くもしっかりと育っています。
後ろから朝日が射しこむくねくね道は、木々の緑が眩しいほどですね。
とはいえ、ダム湖横の道を延々と走るので、樹林帯や植林帯の日陰では薄暗いほどです。
朝日を浴びて輝くようなマルバウツギ。
走る車の窓からホオノキの花が目に飛び込んできました。
ホオノキは樹高の高い木が多く、しかも近くで見られることが少ないので、花を撮影しようと思ってもよほど望遠が利くレンズでないと無理ですが、このときは比較的株に近づけたので花が撮影できました。
それでも10m近く離れていますかね。
タイサンボクと同じでちょっと開きすぎる気配がある花ですね。
ですが、これもタイサンボクと同じで、とても良い香りが10m離れていても漂っています。
ホオノキの香りが良いのは、数年前に香川と徳島との県境付近でまだ19歳だという若い男の子に教わりました。農業を志しているというその地元の青年は私がホオノキの花を撮影しているんですというと「ホオノキの花は遠くからでも甘い香りがするのですぐにわかるんですよ」と。19歳で私のような花好きなおばさんの知らなかったことまで知っているなんて、なんて素晴らしいんだろう?と感激して、そのすぐ後にブログにも記した気がします。その甘い香りを今回、しっかりと確認することができました。
日の当たっているホオノキの花に比べ、ヤブウツギの花は日陰で咲いていたので、ちょっと色が出ていませんね。
↑先週末に徳島の山で撮影してきたヤブウツギです。
この色が本来のヤブウツギの色ですね。
四国ではピンクの花を咲かせるタニウツギは見かけませんが、ヤブウツギだけはちょっとした山に行くと良く見ます。
途中、寺川の集落を通るので、植栽らしいアヤメの白花?なども見かけ、珍しいと思いました。
ユキノシタも咲き始めで、道路法面でちょこちょこ見かけました。
どこにでも群生しているし、我が家でも蔓延って困るほどの花ですが、よく見るとなかなかきれいな花ですよね。
↑道中、こんな光景も見ました。
セッコクらしき花を流木に着生させて、しかもその流木を棹に吊るしています。
そうでなくとも、流木につけたセッコクは環境が良さそうなのに、こんなに空気の良い山奥で実に気持ちよさそうでした、
その後、Pさんが途中のトイレに立ち寄った際、車道をKさんの車らしいのが通り過ぎるのを見ました。えらく急がれているようでしたが、前回、工石山で時間に遅れたことを気にされて、今回はダッシュで登山口に向かわれていたようです(^_^;
7時3分、Pさんが急に車を停めたので、どうしたかと思ったら、滝の展望所とのことです。↑
大瀧の滝(おおたびのたき)と読むそうすが、むずかしい漢字ですね。
冬には見事な氷瀑になることで知られているのだとか・・。
手箱山に登るコースで大瀧コースと言うルートがあるそうですが、その登山口もすぐ近くにありました。いつかはそちらも登ってみたい・・・。
氷室も手箱山の大瀧コースで登る途中にあるそうで、↑これを記念した石碑がありました。氷室が南国高知にあるなんてね(^_^;
さらに車道を走っていくと、筒上と手箱山の間にある手箱越が見えてきました。
ズームしてトリミングすると、手箱道場がくっきり見えます。
そして、すぐに筒上の山全体が見えてきました。
今日はあのてっぺんまで登るのです。
こちら側から眺める筒上は初めてだったかもしれません。
瓶ヶ森林道から眺めるドーム型との山容とは、また違いますね。
結構、荒々しさを感じます。
結局、待ち合わせ時間より10分早い7時20分には登山口に着いてほっとしました。
登山口の駐車場は道路わきの路肩の広くなった場所で、それほどたくさんの車は駐車できませんが、まぁ、ここから登る人は滅多にいないんじゃないでしょうか。この日も週末の快晴の日だというのに、私たち以外にはどなたもここから登ってなかったようです。
案の定、先ほど通過していった車はKさんの車だったそうで、Kさんは私たちよりまだ10分は早く到着されたようで、身支度を済ませた後でした。
出発時に画像を撮り忘れ、↑画像は下山時に撮影したものです。
途中、笹原を歩くところがあるというので、マダニ対策で私たちもスパッツをつけてから出発です。
登山口を歩き始めたのは7時33分です。
この時点では15時か16時には下山できるだろうと予想していたんですけどね。(^_^;
あ、そうそう、道中はこんなものまで見かけたのでした。
これが今年のギンランの初見でした。
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