いろいろあった三方山、その3、ブナとヤシャビシャク
正規の登山道に出たことだし、ここに至るまで道のないようなところを這い上がったり急降下したりしたので、ここいらで休憩して当然ですよね。
という訳で、ザックを置いて水分補給をし、軽い食べ物をお腹に入れます。
今からがほんとの登りですから・・・
それにしても、この場所にお地蔵様があるということはここは昔からの峠道だったようです。
↑道標に「釣井」と書かれています。
祖谷には釣井集落という集落があって、そちらに向かう道のようです。
Pさんの話では帰りはこの道を歩くそうです。
後で地図を見ると、釣井方面と反対側に行けば有瀬集落に行けるようでした。
つまりここは峠道の交差点なんですね。
↑もう一つの道標は山頂への道標で、祖谷は外人さんに人気があるからか、英語の表記もあって、面白いです。
11時8分、今度こそ山頂目指して、いざ出発です。
↑だだっ広い植林の中を歩くAさん
道の西側は自然林になっているのですが、かなり急な斜面です。
それに西側の谷から吹き上げてくる風が冷たいこと。
そういえばこの日は香川から来る途中、風が強くて驚いたのです。祖谷に着いてからは山に囲まれているからか、風を感じなかったのですが、上のほうまで上がってきたら、やっぱり風が吹いてるんですね。それも結構冷たい風でした。
振り返ると、先ほど苦労して這い上がった尾根が見えています。
余分なアップダウンをしたので、普通に歩くより30分~1時間は時間が余計にかかったかもしれません。でも、いい経験になりました。
下りは間違えたら致命的なこともありますが、登りはとりあえず高みを目指していけばそれほど大事にはなりません。
西側の自然林の新緑の中でちらちらと見え隠れするのはミツバツツジの色です。
↑一応尾根みたいですが、こういうのはバカ尾根ですね。
Aさんの行く手はそろそろ自然林になってきているようです。
自然林の中を歩くようになったら、途端にブナが出てきました。
ブナが出てきたら、この季節ですからヤシャビシャクを探さないとね。
足元にはツクバネソウも咲いています。
なかなか立派なブナが次々と出てきます。
この辺りの標高だと、すっかり芽吹きが終わってるんですね。
自然林になると尾根もすっきりしてきました。
目にまばゆいばかりの新緑に癒されます。
途中にはちゃんと道標も立っていて、心配なく歩けます。
やはり、登山口辺りの作業道が入り組んでいるところがいちばん厄介ですね。
作業道ができると、途端に従来の登山道がわかりにくくなります。
これはアサマリンドウの芽かな?
徳島の山にもアサマリンドウは咲きます。
ブナに見とれるRさん
上の方に何やらピンクが現われて、シャクナゲかなと喜び勇んで登ったら、ミツバツツジでした。
花つきの良いミツバツツジです。
登山道からほんの少し外れたブナを見上げてみると、ヤシャビシャクがついているのでズームして撮影します。
肉眼でも花が終わりかけて果実になり始めているのが何となくわかったのですが、モニターで画像を見るとやっぱり果実になり始めていますね。
でもまぁ、これが今季のヤシャビシャクの初見でした。
おまけに、足元にはブナの赤ちゃんも見ることができました。
ちょっと久しぶりの出会いかな。
またまた立派なブナが出てきました。
徳島の山を歩いていると、尾根上に大ブナを見ることがよくあります。
こんにちは。ブナの実生が見られるのは良いですね。高尾山ではブナが見られますが、江戸時代の寒冷期に生えたものの生き残りです。しかし今の気温ではブナの実ができても発芽しないとのことです。ヤシャビシャクの名前は初めて知りました。
投稿: 多摩NTの住人 | 2021-05-25 17:41
多摩NTの住人様、こんばんは。
高尾山のブナは江戸時代の名残のブナなんですね。
そういえばどこかで聞いたことがあります。
ブナは寒さに逢わないと発芽しないと聞きましたが、我が家でも発芽してくれました。
何とかそういうブナが残ってくれたら有難いのですけどね。
ヤシャビシャクは主にブナに着生するようで、私が見た限りでは愛媛や岡山のブナには
着生していませんでした。暖かくて空中湿度の高い徳島や高知のブナにはよく着生
しているようです。
なので、高尾山のブナには着生してない確率が高いでしょうかね。
投稿: keitann | 2021-05-25 22:39