シュウカイドウ、哀れ
花芽が茶色くなって、綺麗に開花しない状態が続いています。
庭木の木陰にすっぽり隠れるような場所に植えてあるので、陽射しに当たって焼けたわけでもないので、やはり気温の高さにやられているんでしょうね。
先日訪れた坂出の八十場にあるトコロテン屋さんの湧き水のすぐそばでは、綺麗な花が見られました。湧水の近くは涼しくて、気温もそこだけは周囲より2度ほど低いようですから、シュウカイドウにとってはまさに住み易いことでしょう。
山に登る際に、途中の山里でも綺麗に咲いています。やはり平野部の炎熱地獄に植えられるのは、花もかわいそうですね。
もともと、このシュウカイドウは琴南の山奥のお年より夫婦にいただいたものなのです。いただいてからすでに10年近くが経つと思います。
一昨年咲いたシュウカイドウです。
今年も7月半ばまでは雨も多く、好調だったのですが・・・。
9月に入ってからでも、少し涼しくなれば、何とか持ち直してくれるかと期待しています。
シュウカイドウは漢字では秋海棠と書きます。
春にサクラと良く似た花を咲かせる海棠という花木がありますが、秋に咲く海棠のような花というところからそう呼ばれるようになったのでしょうか?
最近、北村薫の「秋の花」という小説を読みましたが、このタイトルにもなっている秋の花はこの秋海棠のことでした。そして、この小説中に秋海棠の別名が「断腸花」であると書かれていました。
断腸というのは、勿論、「断腸の思い」のあの断腸から来ているようです。すなわち、人を思って泣く涙が落ち、そこから生えたという花・・・それが秋海棠だということです。
花は人一倍好きだと自負していましたが、秋海棠にそんな別名があることは知りませんでした。
因みに、北村薫の小説中には、いろいろな草や花の名前が出てきますので、それも読書の楽しみになっています。
断腸花という別名を知りませんでした。
北村薫の小説も読んでいませんでした。
ネットで検索したら、あの永井荷風の号が、シュウカイドウの花にちなんで、とあって驚きました。
『断腸亭日乗』の名前は知っていても、読んではいないから、
庭にシュウカイドウを植えているから断腸亭、とは知りませんでした。
いい勉強をさせてもらって、ありがとうございました!
いろいろおもしろいですねえ!!
投稿: 703 | 2010年8月21日 (土) 22:45
703さん、こんにちは。
断腸花とか断腸草とか呼ばれるそうで、私も秋海棠にそんな別名があるということは
この小説を読むまで全然知らなかったんですよ。
今までにも秋海棠の雄花と雌花の違いなどで、何度も検索しているはずなのに、別の
呼び名のことは気にも留めてなかったのでしょうね。
それだけ、秋海棠という名前がすごく気に入っていたせいもありますが・・。
10年程前には秋海棠に憧れていて、何とか自分の庭に咲かせたいと通販で取り寄せたことも
あったのに、根付かず・・・。
たまたま、山道ドライブで通りかかったお年寄り夫婦のお庭に咲いていたのを撮影していたら
そこのご夫婦がご親切にも、庭から抜いて、沢山下さったのです。
それが我が家の庭で咲くようになってからでも、すでに8年ほどは経ってるでしょうか。
人からいただいた花は、その花が咲くたびに、いただいた方の顔が思い浮かびます。
夕べも断腸花で検索してみたら、永井荷風のことが出てきてて、そうなんだと思ったところでした。
花の名前も奥が深いですね~。
投稿: keitann | 2010年8月22日 (日) 12:54