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2005-07-17

仙丈への旅、その5、山頂はお花畑

お弁当を食べた後、一服したら、山頂までピストンだ。12時半頃出発。

持ち物はウエストポーチとカメラだけ。標高にしてわずか100mほどの登り。

一時間もあれば、帰ってこれる。生憎と辺りはガスに巻かれたままで、展望は望めそうもないが、この近さだから、晴れたらまた直ぐに登れる。

小屋の上手から登り始めて、10分もすると松峰からのルートとの分岐点だ。ここでルートはゆるくカーブしていて、稜線の左下には雪渓が見える。

花はキバナシャクナゲ、チングルマ、イワカガミなどが咲いているが、今まで見なかったオヤマノエンドウやミネズオウなどが見られた。

dsc00908 この紫色の花がオヤマノエンドウ。他にはナナカマドもハイマツに隠れそうなほど低いがちゃんと花を咲かせていて、驚くばかりの生命力。

そして標高3000mの岩に張り付いて育つ花々にとっては、地面から吸い上げる水分よりも、こういうガスに含まれる水分が生きていく上で欠かせないのだろう。そう思えば、展望をさえぎるこのガスもそれほど憎めない。

dsc00921 ハクサンイチゲは藪沢新道の標高2500付近から見かけたが、山頂付近ではお花畑になって咲いている。花たちはさすがに草丈はどれも10センチほどで、風を避けるように背を低くして、それでも精一杯咲いている。イワベンケイ、イワウメなども見え始めた。

DSC00917 画像の白い小花がイワウメ。最初は名前がわからず、何だろう?と言っていたが、先輩のOさんが後で「イワウメかなぁ」と思い出してくださった。私は勿論、初めて見る花だ。小さいながらも草ではなく潅木。そういえばチングルマも小さいけど、草ではなくばら科の潅木なんだよね。

dsc00931 これは山頂直下のガレ場に咲いているキバナシャクナゲ。後方でうっすら見えているのがピークに立っている道標だよ。視界は20mもないだろう。ほんとなら360度の大展望が思いのままなんだけど、まぁ、雨に降られなかっただけでも良しとせねば・・。お花畑も見られたしね。

下りはものの15分ほどで下ってしまった。小屋には二時前に到着。花を思う存分楽しめた。

この頃から、小屋に着く登山者が多くなってきた。管理人さんの話ではこの日宿泊するのは十数名だとか。小屋に入ったばかりの女性グループの一人が高山病で頭痛だと話している。そういえば、Sさんは前回、頭痛に悩まされたと言うけど、今回は大丈夫だったようだ。やはり、前夜に北沢峠で一泊したのが正解だったらしい。食堂の椅子に座って、小屋にあった花の本を見ると、ピークで咲いていたタカネツメクサだのイワベンケイだのという花の名前が確認できた。

夕方近くなって小屋の窓から眺める空が青くなってきた。外に出たら、さっきまではガスで何も見えなかったけど、鋸岳が姿を見せている。甲斐駒の前にかかったガスも徐々に取れてきている。小屋にいた人たちは皆外に出てきて、甲斐駒が全貌を現すのを今か今かと待っている。後ろを振り返れば、これもさきほどまでガスに覆われていた仙丈のピークが綺麗に見えている。

dsc00951 小屋と仙丈のピークを入れて撮影してみた。雪渓もはっきりと見えている。

dsc00964 こちらは少し時間を置いて撮影した甲斐駒の画像。5時過ぎに撮影したもの。

小屋の食事が終わって、今度はもう一度、夕焼けと星を見るために、外に出た。

dsc00976 こちらは小屋から北西の方角を撮影したもの。13日朝は北アルプスが綺麗に見えていたそうだ。

それでも、明け方の土砂降りのことを考えると、こんな眺めを見ることが出来ただけでも喜ばなくてはね。小屋は7時半消灯なので、星は8時ぐらいまでしか見られなかったが、山で星を見たのはいつ以来だろう?

夜中に二度ばかり暑くて目覚めたが、二度目に起き上がって窓から仙丈ピークのほうを眺めたら、ピークの上には大きな星が輝いていた。そして、月明かりのせいか、仙丈のピークもはっきりと見えていた。

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コメント

こんばんは。お戻りになられたんですね。
さっそく拝見いたしました。
さきほどから、「ハ〜ァァ」と言葉にならず、
書店などのガイドブックよりも、臨場感があって、驚いてばかりです。
パソコンの画面を眺めているだけでしたが、
本当に素敵なものを楽しめました。ありがとうございます。
文章は簡単に読んだくらいなので、また読みにきます。
とりあえず、お礼まで。それでは。

早速、ご覧になってくださったようでありがとう。
留守中の花の水遣りは末っ子に頼んでおいたのですが帰宅したらダメになりそうなのものが続出です。
山登りでもなんでも記録を残しておくと、記憶が鮮明に残っていいようです。昔、秋の南アルプスを3泊で縦走したのに、写真も何もなく、今ではどこから上ってどこに下山したかさえ曖昧です。
そういうこともあって、自分のためにも記録は残しておいたいな、と。今はデジカメという便利なものがあるので、ネット上の日記はほんとに便利ですね。
akkeyさんの苔庭、見せていただきました。素敵ですね~。

仙丈への旅拝読しました。
もうすごいの一言です。
私が若いころ(結婚する前)の山登りと同じ感じです。
とても懐かしく読ませていただきました。
私は子供が幼稚園(1人ですので)に入るころまでは休んでいましたが、ずっと曲がりなりにも、どこかしこの山は登っていますが、病気をしたこともあってあまり無理な山歩きはしませんが、やめられないでいます。
でも keitannさんの登山記を読ませていただきバイタリティのすごさにびっくりです。
去年は乗鞍の畳平に行きましたが、やはり物足りませんでした。
いつも大変なのに、帰ってくると次の山のことを考えています。
やっぱり自然の山はいいですね。
いつまで行けるかわかりませんが、体力の範囲内で、楽しみたいと思います。

wakoさん、こんばんは~。いや~、仙丈登山そのものは楽勝コースなんですよ。ほんとは一日は甲斐駒、もう一日は仙丈という風に2つ登りたかったのですが、先輩たちの到着がどうしても13日のお昼頃で、それから北沢峠入りしていると、その日は散策程度しか出来なかったのです。大平小屋を出て午前10時半にはもう仙丈小屋に着いていた訳ですから、山の雰囲気をたっぷりと味わえてそれはそれで良かったのだと思っています。最近は日帰り登山ばかりだったので、久しぶりで夕方や夜、早朝の山の雰囲気を思い出しました。これでテント泊なら、思う存分、星も見られたのでしょうね。
先輩や後輩と「昔は、傾斜地に張ったテントの中で濡れながら寝たこともあったけど、若いから出来たんだよね」と話したことでした。
後輩など、2日目の藪沢新道歩きも物足りなかったようで、それこそ下山のバスの中で「次は北岳に登りましょう」などと誘われました(^^;) 登るのはいいですが、二泊三日の日程調整がなんとも難しいですね。
しかし、これからもなんとかして年に一度ぐらいは本州方面の山に登りたいものです。
山は花も何もかも最高ですね。

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