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2005-07-17

仙丈への旅、その4、花の藪沢新道を登る

フェリーで3時間しか寝てなかったので、小屋での寝つきは良かった。おまけに寝酒まで入ってるしね。

しかし、夜中に雨の音で目が覚める。雨は土砂降りになったかと思えば、弱まって、また土砂降りに。3時頃、とうとう本格的に目覚めてしまい、眠れなくなった。この雨では4時半起床、5時出発という予定は難しい。5時ごろ、起きあがったら、Sさんも目を覚ました。「どうする?」と言い合ったものの、この雨では様子を見るほかない。そうこうするうちに小屋の方が現れて「今日は午後からは天気が少し回復するらしい」とのこと。雨はまだ小降りのまま。コーヒーを入れるために、プリムスを四国から持参してきたので、水場で水を汲んで、コーヒー用のお湯を沸かす。Oさんは、なんとドリップコーヒーを持ってきてくれていて、贅沢にも山でレギュラーコーヒーである。昔からは想像も出来ないね。2杯目は流石にインスタントコーヒーだ。朝食はお弁当にしてもらうように、小屋に頼んだので、朝ご飯代わりにクッキーを1,2枚食べる。

雨はもう土砂降りにはならないようなので、支度をして6時半に出発。雨具のズボンだけはけば、上は傘でもなんとかなるだろうと判断。折りたたみ傘を差して歩き始めたが、樹林の中を歩くので、傘をさすほどでもなく、傘もすぐに畳んだ。最初はなだらかな道がやがて急登になってくる。だがSさんに寄れば、急な登りはこの辺りだけらしい。丁度1時間歩いた7時半に1本(休憩のこと)入れる。小屋で作ってもらった昼食用のおにぎりをここで食べる。歩いたらお腹も空いて、二個のおにぎりはあっという間にお腹に入った。

丁度休憩した場所では、マイヅルソウが咲いていた。

dsc00845 7時50分出発。地図ではこの後、道は沢に近付いて、沢沿いに登るようだ。樹林の中で時折、キバナノコマノツメを見かけ始めた。黄色いスミレだ。

やがて、樹林を出て沢沿いの道になった。この頃には雨もすかりあがって、沢沿いの開けた道を登るのは気持ちがいい。

お花はますます多くなって、タカネグンナイフウロやカラマツソウが咲いている。

dsc00855 他にもシラネアオイ、シナノキンバイ、ウサギギクなどを見かける。しかし、小屋の人が言っていたように鹿に食べられた後もたくさんあって、特にシシウドの仲間はたくさん食べられているようだ。

dsc00861

キバナノコマノツメはずっと道沿いに咲いているが、樹林帯の中に咲いているのと違って、日当たりがいいためか1株で10個以上もの花を咲かせている株もある。

途中、地元の中学生が集団登山しているのに出会った。お天気が悪いので、夕べ、馬の背ヒュッテに泊まったのだけど、そのまま下山しているのだそう。訊けば、高遠から来ている中二なのだそう。うちの末っ子と同じ学年だ。道理で男の子たちの挨拶の声が変声期独特の大人とも子供ともつかない声だね。

もうすぐ沢を詰め終わるというところで二本目の休憩。8時50分。丁度また1時間歩いた訳だね。

汗をかいたので、沢の水で顔を洗うと気持ちがいい。

dsc00865 標高約2500のこの辺りで見かけたのはアオノツガザクラ。

dsc00867 これは岩場で咲いていたハクサンイチゲだけど、草丈は30センチ以上もあり花もいっぱいつけてゴージャスな花だった。この後、山頂付近でもたくさんのハクサンイチゲを見たけど、この株がいちばん大きかったようだ。

20分の休憩後、9時10分出発。沢を詰めて、少し登ると、そこは馬の背ヒュッテ。ヒュッテを9時半通過。ここからはほんの一登りで稜線に出る。

DSC00879 もうすぐ森林限界を超えるはずだが、最後のダケカンバが綺麗な新緑を見せている。空もこの頃には晴れ間も出て、ダケカンバの葉と青空との金とrストがなんともいえないほど綺麗だ。

dsc00889 20分も登ると稜線に出た。流石に風が強いが、歩いているので、寒くはない。森林限界を超えたので、生えているのはハイマツ、ナナカマドの背の低いの、ハクサンシャクナゲ。そしてその株もとにはチングルマとイワカガミが・・。

コケモモも咲いている。

こんな風にダイナミックに植生が変化するのを見るのは久しぶりなので、興味深い。考えてみれば、学生時代は重いキスリングを背負って登るだけで精一杯、花を愛でることもできなかったのだから。

dsc00895 ハクサンシャクナゲの花には少し早いようだけど、時折、綺麗に咲いた株も見える。先ほどまでの青空はどこへやら、辺りはガスに覆われ始めた。

画像はガスの中、先頭を歩く後輩のSさん。足元に見えるのがハイマツ。

dsc00897 ハイマツやシャクナゲの株もとにはこんな風に可憐なイワカガミが咲いている。イワカガミはハクサンイチゲやシラネアオイ、ハクサンオザクラとともに学生時代から名前を知っていた数少ない花の一つだね。去年の秋田駒でも咲いていたっけ。

dsc00903 やがて、周囲のガレ場に白い花が見え始めた。あれは何だろうと話し合って、どうもキバナシャクナゲらしいということになった。学生時代の山登りでもシャクナゲといえばなぜかキバナシャクナゲをよく見たものだ。高山の尾根には必ず咲いていた。シャクナゲといってもツツジの仲間で、そういえば、花の感じや株の感じが去年秋田駒で見かけたエゾツツジに似ているね。 上の画像で右斜面に咲いているのが、キバナシャクナゲだよ。

ガスに巻かれてしまって、視界が悪いので気付かなかったが、この頃にはほぼ仙丈小屋直下でいたことになる。黒百合の蕾もこの下で見かけた。水場のパイプが見えたと思ったら、直ぐに小屋に出た。小屋到着は10時半。途中、ゆっくり休憩して、時折、花の写真を撮りながらでも4時間で登れるのは楽勝だろう。

小屋の管理人さんはあまりに早い到着に驚いていたようだった。記帳を済ませて、外のベンチでお弁当を食べる。

この小屋は7年前に建ったそうで、Sさんの話では以前は幕営場だった場所らしいが、今は幕営禁止になっている。風力発電、ソーラーパネルでの発電もしていて、トイレは天水利用の水洗になっていて、とても標高3000m近くのの小屋とは思えない。電話は衛星利用だそうで、小屋の食堂にはTVもある。

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