女4人で西赤石山へ、その4
銅山越えで登山道を右に折れる。そのまま下ると銅山峰ヒュッテがあるようだが、私はそちら方面はまだ歩いた事がない。稜線に出てしばらくは樹林帯の中のほぼ平坦な道を歩く。
地図を見る限り、ここからはそれほどきつい登りもなさそうだ。
目線の高さに白い花をつけた樹木が見つかった。
Rさんがオトコヨウゾメだと教えてくれた。そういえば、この前から2,3のHPでこのオトコヨウゾメの画像を見ていたのだ。実物を見るのは初めてだけど、実物もとても素敵な花で感激する。
手前がピンボケだが、全体像をアップしてみる。スイカズラ科ガマズミ属の樹木だそうで、どことなくコバノガマズミにも似ている。
検索すると比較的身近な山に自生とあるが、この日見たのはこの一株だけ。
樹林の下ではイチヤクソウが花芽をあげていた。株は数株見えたが、花芽をあげているのは少なかった。5月半ばに香川の山で見たのもこんな感じだったが、そろそろ咲いているだろうか?
花が咲いているところはまだ一度ぐらいしか見てないように思う。
樹林帯が途切れて砂礫地に来るとアカモノが再び多くなってきた。日当たりが良いからか、標高が高いので朝夕の気温の差が大きいからか、ガクや花びらに入っている筋の赤い色が鮮やかだ。花も下で咲いているのより気のせいかふっくらとしているように感じる。
いよいよ待望のツガザクラの群生が見え始めた。登山道のわきにはロープが張られて、この花を保護している。展望もまずまずで、山並みをバックにしてツガザクラを撮影できそうだ。ここまで来る登山者は誰もおらず、このあとで70ぐらいの男性一人が下山してくるのに出会っただけ。その方は銅山越えには降りず、銅山峰への近道と書かれた標識のついている道を下って行かれた。
朝露を身にまとってほんのりと紅を帯びた姿は誰が見ても好ましい。葉はツガの葉っぱに似ていて、桜色の花を咲かせるのでツガザクラというらしいが、深い緑色の葉の色がこの花をより引き立てているのだ。
展望の良さそうな場所で休憩を取る。
銅山越えで休憩しなかった事だしお腹もそろそろ空いた。これからののぼりに備えて皆でおむすびを食べる。Rさんが皆の分、なんと8個のおむすびを作ってくれていた。しかも自宅で作ったと言う発芽玄米入りの飛び切り健康的なおむすびだ。
砂礫地を過ぎると再び小潅木の道に変わる。道の傍らにシロドウダン。先日、県内の山でもこのツツジを紅白両方見たのだが、ドウダンツツジではなく白いのがシロドウダンで赤いのがベニドウダンだとRさんに教わる。道理でドウダンツツジで検索すると、このイヤリングみたいに垂れ下がった素敵なツツジの花が出てこないはずだ。庭や公園などに植栽されているドウダンツツジとは同じドウダンツツジ属だが、別の種類らしい。もう少し経てばもっと白くなるらしいが、この前から見る花は時期が早いのかどれも少し緑色がかっている。
登山道傍らには相変わらず、シロバナニガナが咲いている。普通の黄色いハナニガナ(ニガナよりも花弁の数が多いもの)と両方が登山口からずっと咲いている。この鼻も適応力が強いようだ。
突然、白っぽいスミレが視界に飛び込んできた。4月に低山や道端で咲いているのはアリアケスミレだが花だけ見るとそっくりだ。
去年の 私ならアリアケスミレが種が運ばれて高山に咲いていると思っただろうが、今年はシロスミレと言うスミレがあるというのを知っていた。帰宅してから調べたら西日本に分布しているのはホソバシロスミレだそうだ。それにしても高山で見かけるスミレはたいていは小型のものが多いけど、このホソバシロスミレはかなり大きいスミレで草丈はゆうに10センチは越える。
花の接写画像。スミレの同定には側弁の毛の有無、柱頭の形、距の形、葉の形などを詳細に撮影する必要がある。すべて撮影して調べたが、どれもホソバシロスミレの条件を満たしていた。
ツガザクラを撮影すれば、もうこの後は撮影するような花も咲いてないだろうと言い合っていたのに、どうしてどうして、その後も次々と花が咲いていて、予想外の展開となっていく・・。
この時期にも、咲くスミレがあるんですねぇ。草丈も10センチもあって、この白さだから、ハッと目に入ってくるんでしょうね。
投稿: アッキ~。 | 2006-06-09 12:09
アッキーさん、こちらにもコメントを有難うございます。この時期と言うか、高山ですから、低地の5月はじめぐらいでしょうね。もう少し別の場所でタチツボスミレも見かけましたが、そちらもほぼ花が終っていましたから、比較的、花の遅いスミレかも知れません。下界で咲くアリアケスミレよりもむしろ大型だと思いました。大体高山のスミレは小さいのが多いけど、これは例外的に大きいみたいですね。
投稿: keitann | 2006-06-09 23:32