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2006-06-01

笹倉湿原~筒上山、その3

先を歩くS君が「シロヤシオだ」と叫ぶ。

やった~。初めて見られるゴヨウツツジだ。

Dsc00105_3

去年の4月の稲叢山ではアケボノツツジの咲き始めは何とか見ることが出来たけど、ゴヨウツツジの花には早すぎて、私はいまだかつてゴヨウツツジの花を見たことがないのだ。

ツルギミツバツツジ、シャクナゲ、そしてゴヨウツツジ、見たかったものが次々と出てくる。

この後も咲いているだろうが、とりあえず最初に出会えたゴヨウツツジの画像を何枚も撮影する。

↑は下の方の枝に近付いてマクロで撮影したもの。花は下向きに咲いているので、普通に撮影すると花の中の様子がわからない。だから、近付いて下から見上げるように撮影すると花の様子がよくわかる。

Dsc00104_3 真っ白な花なので空が青ければ遠景も美しいのだけど、バックが霞んでいるので花の白さを引き立てるのが難しい。丁度後方にブナの黒っぽい幹が見えたので、そのブナをバックに白い花を撮影してみた。

ここから道はいよいよ急登になってきた。

藪の中では笹や木の幹を掴んでよじ登っていたが展望台にもなっている大きな岩のある辺りから、岩場になっている。倒木なども時折あって、乗り越したりくぐったりで手間取る。

Dsc00112_3 そんな足場の悪い中で、傍らにはこんな具合にミツバツツジとゴヨウツツジが紅白でとても綺麗に咲いている。しばし歩みを止めて撮影せずにはおれない。

Dsc00111_1 同じ場所を撮影したものだが、中央にはわかり難いけれども、淡いピンクのシャクナゲも咲いている。クリックしてご覧下さい。

まるで3人の美女に一度に出会ったような気分。

この後、ルートは稜線をピークに向かって左側に巻く。

そしてその巻き道でS君が「ヒカゲツツジの木だ」という。右側が岩場になっていてその岩場からヒカゲツツジの木が生えている。咲いている木はないかきょろきょろしたら・・・・あった~。左側の断崖絶壁から実を乗り出すように咲いているヒカゲツツジ。

何のことはない、良く見ると、ルートの行く手にも岩場になったところに咲いているのだった。

Dsc00117_2かすかに 赤味がかった花は終りかけた花だろうか。シベの先は淡いオレンジ色で、なんとも上品な花だ。去年、稲叢山にご一緒したMさんが「ヒカゲツツジが一番好き」と言っていて、まだ見たことのなかった私は、その時からずっとヒカゲツツジをいつかは見てみたいと思っていたのだった。ツツジとはついているが実際はシャクナゲの仲間なのだそうで、なるほど葉っぱなどはシャクナゲの葉っぱに似てるし、花もシャクナゲの花と良く似ている。

Dsc00121_3 岩場に咲いていヒカゲツツジの大株。ゴヨウツツジは見られるだろうと期待していたけど、ヒカゲツツジはまったく予想していなかっただけに、尚更嬉しい。

この辺りで筒上から下ってきたパーティーに出会う。登りもきついが下りも嫌でしょうね、とTさんに話し掛けると「まったく」との返事が返ってくる。一つ間違えると足を滑らせて転落しかねない。

Dsc00124_3 そんな岩場の足元に、可憐なワチガイソウが一つ。

Dsc00136 ヒカゲツツジとシャクナゲが同じ場所で咲いていた。

Dsc00144_4 このシャクナゲはこの日のルートの傍らで見かけた中では一番大株で見事だった。そして何より、正に見頃の時期に出会えたのが嬉しい。

Dsc00145 大株なので木の下にもぐりこんで裏から撮影してみた。たくさん花がついているのがわかる。

Dsc00151_1 ほとんど咲き終わってはいるが、アケボノツツジも開花している株が出てき始めた。標高が高いので、まだ咲き残っているのだ。逆にゴヨウツツジはこの辺りではすべて蕾。アケボノツツジとゴヨウツツジとでは花の時期がずれるので両方が一緒に咲いているのを見るのは無理なようだ。

Dsc00153_1 白い花ではオオカメノキが登り始めからずっと見られたが、ピークに近いこの辺でも咲いている。4月末の剣山でも見かける木だ。こんな断崖絶壁のような場所に咲いていると、なんとなく風格さえ感じる。

岩場も歩き難いが、笹薮と違い景色が良いのと何よりヒカゲツツジやシャクナゲなどの花が次々と視界に現れるので、苦しさもさほど感じずに済む。

やがてS君が「もう少し」と言ったと思ったら、ピーク付近の笹原に出た。やれやれ・・。

Dsc00155_1 笹原の中を少し進むと手箱山からの縦走路に出た。これは今までの踏み後とは違い、ちゃんとした山道だ。ガスでさっぱり視界は利かないが、筒上山は南北になだらかな稜線が伸びているようだ。縦走路直ぐ際に白いスミレが咲いている。どうやらフモトスミレのようだ。

Dsc00159_3 ほとんど起伏のない笹っ原をしばらく歩いて午後1時55分、筒上山のピークに着いた。「お疲れ様でした」という言葉が自然に出てしまう。メンバーの足を引っ張ってしまって、予定より大幅に遅れてようやくピークに辿り付いたのだった。

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コメント

keitann様 こんにちは 怒涛の14連発・・・。
御身の昂揚振りが良く理解できます。
ツツジ科の花達に遭いも遭ったりですね。
アカヤシオ、シロヤシオが場所が変り姿をほんの少しだけ変えてアケボノツツジ、ゴヨウツツジに変身ですね。
ヒカゲツツジはたくさんの株に出会えてよかったですね。趣きのある花で、やはりお友達の言われるように「好きな花入り」する気持ちも解かりますね。
足元の険阻な中でワチガイソウとの出会いも嬉しいですね。
ガスのたちこめる中で「シャクナゲの宴」・・・これも見ごたえがあります。
素敵な花の数々を満喫させて頂きました。
有難う御座います。

※お願い:小生の画像掲示板にタコ婆様よりチョウジソウのような難しい花が貼られました、小生はシバザクラの可能性も言及しましたが、一度覗いて、是非助言をいただけないでしょうか。

ぶちょうほう様、こんばんは~。
自分では画像を削ったつもりなのに、それでも14枚も貼りつけてしまったのですね(^^;)
このときは後になるほどいいものが出てくるという感じでしたよ。逆コースだったら、いきなりゴヨウツツジの群落をど~~んと見ていたわけですが、こちらからのコースだとプロローグから段々と本編に・・・という感じでした。実は山行の予習をほとんどやってなくて(連れて行ってもらう山行だとたまにそんな感じになります)筒上山に今の季節は何が咲くかさえ、検索してもいなかったのです。それだけに、出会えた喜びが大きかったわけです。
ヒカゲツツジは長年この山域を歩いている仲間もこれほどの群生は見たことがナイト言っていましたから、ほんとに運が良かったみたいです。(^_^)
画像掲示板、では今から飛びますね。

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