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2006-07-18

北岳に登る、その4、雪渓とサンカヨウ

トップのSさんは昔から歩くペースが速い。後ろをついて歩くと、普段、山にしょっちゅう登っている私にとっても、決して楽なペースではない。真ん中を歩くOさんが、少し苦しそうに見えたので、時間も時間だし二本目の休憩を入れる。14時40分。そろそろダケカンバも出てきたので、高度もかなり上がっていると思われる。

Oさんが頭を抱えている。「少し眠い」と言う。もしかしたら高山病が少し出ているのかも知れない。今日の行程は御池小屋までだし、それほど急ぐ必要もないので、ペースはゆっくりでもいいのだ。先頭がSさんだとどうしてもペースが速くなりそうなので、私がトップを歩く事にした。私のほうは最近は花を撮影しながらののんびりペースなので、Oさんにも負担が少ないだろう。

Dsc01515_1

歩き始めて直ぐにツマトリソウが咲いている。

去年の仙丈ケ岳山行の小仙丈の下りで見かけて以来だ。あのときはデジカメのバッテリーもメモリーもほとんどなくなり、おまけに時間もいっぱいいっぱいで、ようやくの思いでツマトリソウを撮影したのだった。

このツマトリソウは真っ白な花弁で、清楚だがツマトリソウはやはり縁がほんのり色付いてないと少し物足りなく感じる。

Dsc01518_1 やがて雪渓が見えてきた。遠くには八本歯のコルのギザギザも見えている。今年は例年に比べると異常に雪が多いと聞いていたが、なるほど、この時期とは思えないほど雪が多い。

昔登ったのは7月25日で、そのときは八本歯のコルまでずっと大樺沢左俣経由で登れたのだが、この雪ではアイゼン、ピッケルがないと無理のようだ。初日に御池小屋泊にしておいて正解だった。

300mほど上方に黄色いテントが張ってあるのが豆粒のように見える。その傍らでどうやら幕営している人が一人、雪渓のそばで動いているのも見える。

Dsc01520 雪渓の傍らの草つきにはイワベンケイも咲いている。普通は山頂付近の岩場で咲く花だが、ここは雪渓があるので、標高の割にはもっと高山で咲く植物が自生するようだ。

Dsc01521 雪渓はどんどん融けているようだが、それでもまだ登山道が雪渓に埋もれている場所もあって、そういうところは仕方なくキックステップを利かせながら歩く。こういうときはやはりストックを買うべきか?と思ったりしてしまう。昔はストックを持って歩く習慣がなかったので、私たちは皆、ストックは持たずに山に登っているのだ。

ところどころ雪が融けて道が出ているので、そういうところは勿論道を歩く。

Dsc01523_2 ふと見ると、サンカヨウが咲いているではないか。それも咲き残りの花などではなく、綺麗な真っ白な花だ。全部で3株ほど咲いている。

Dsc01526 バックに大樺沢の雪渓を入れて撮影してみた。いかにも高山の花という雰囲気が出る。

緑の大きな葉っぱの上に白い花が咲くので、白さが一層引き立つ。メギ科サンカヨウ属。四国には咲かない花なので以前からずいぶん憧れていた花だ。同じように四国に分布していなくとも、学生時代の山登りでハクサンイチゲやシナノキンバイ、シラネアオイなどは何度も見ているのに、不思議とサンカヨウだけは記憶にない。

Dsc01527 同じ場所から、ピントを山のほうに合わせた画像。上方にはガスがかかっており、残念ながらSさんが見たがっていたバットレスはガスの中だ。私も昔登ったときの記憶を手繰って見るがバットレスを見た記憶がない。どうやら昔も初日はガスがかかっていたようだ。

Dsc01530 想定外の雪渓上の歩行は何とか10分ほどで済み、二俣の分岐に出た。ここからは白根御池小屋まで樹林の中のトラバース道である。

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コメント

ほぼ同じコースを歩いていたのに、
サンカヨウには気が付きませんました!
残念・・・

でも見れそうな場所が分ったので次回は見落とさないようにしよう。

三太郎さん、こんばんは。
ほんとにコースまで同じコースを歩かれたんですね~。
私も実は夕べ、ブログにお邪魔したのです。私が撮影したのと同じハナシノブがアップされてました。
サンカヨウは結構目立っていたと思うのですが、気付かれませんでしたか?あと、稜線に出る少し手前のお花畑にも咲いていましたよ。でも、なんと行っても雪渓をバックに撮影出来たのが嬉しかったです。

北岳~野草がたくさんで羨ましい山歩きですね~
風景も四国とは随分違ってますね~
四国しか知らない私は・・・いつか行ってみたいです。。。
まだ続きがありそうですね~楽しみです。

ところで四国に山の件でメールを入れています(*'-'*)

こんにちは~。ちょっと駆け足で見てきました♪高山病に注意ですね私も。
やっぱり今年は寒かった影響が大きいんですね~。
季節の花も少しずれて咲いていたりするんでしょうね?
すごく可憐な花ばかりで良いですね!!この時期は白い花と青い花がメインに咲くのかしら?
涼しげでイイカンジ・・・きっとほんとに涼しいんでしょうけど。(^^;)

keitann様 こんにちは
昔はトラバース道にキバナアツモリソウが咲いていたのです。
以前ビデオに撮ったことがありますが、先年そこに行っても見当たりませんでした。
何度もつぶさに探して歩きましたが見つけられませんでした。
盗掘による絶滅でしょうか。
サンカヨウは今回のような歩き方ですと実に頻繁に顔を出すはずですね。
雪渓の雪のつまりは年によって随分違いがあるようですが、今年は異常のようですね。
そうなると草すべりを歩かれることになるのでしょうね。
どんな花が出るのかワクワクしますが、予告するのは止めておきますね。

蘭ちゃん、こんばんは。
今までの記事はまだ一日目も終ってないのです。この後、白根御池小屋の画像や山頂付近からの展望の画像も徐々に出てきますので、お楽しみに~。
帰宅以来、忙しい日々が続いていたので、なかなかアップが思うに任せないですね。
アルプスにはアルプスのよさが、四国の山には四国の山のよさがそれぞれあると思いますよ。

ちゃっぴーさん、こんばんは。
今年の山はどこも雪解けが異常に遅かったらしいです。中央アルプスなども南アルプス以上に困っているらしいです。
しかし、花の開花はそれほど変わらないのだそうですよ。
山で見た花は白い花と青い花も多いですが、黄色い花もずいぶん多いですよ。クロユリも咲いていましたし。あまり綺麗に撮影出来なかったのはアップしてないので、そんなのも含めたら、見た花の種類は相当多そうです。
山の気温はだいたい15℃ほどですから、下界よりはやっぱり涼しいですね。肩の小屋ではストーブの当たってましたよ。

ぶちょうほう様、こんばんは。
あのトラバース道にキバナアツモリソウが咲いていたのですか?すごい。
私が通ったときはマイヅルソウやゴゼンタチバナは多かったですが、キバナアツモリソウは全然見かけませんでした。やはり盗掘でしょうかね。
サンカヨウは仰るとおりであちこちで見かけました。しかし個体数はミヤマハナシノブやタカネグンナイフウウロに比べるとはるかに少ないようです。
コースは白根御池小屋泊まりと決めたときから、その後は草すべりを歩くことにしていたのですが、こちらのほうは雪など全然ないのですね。
今後のアップをご期待下さいませ。

こんばんは。
山登りをしたことが無いので、興味深く拝見しています。高山植物はどれも魅力的ですね。サンカヨウですか。会ってみたい花ですね。

北岳お疲れ様でした.

僕ら,いい時に行ったようですね.
この大雨で,山ノ神~北沢峠間が通行止めで,バスの運行も取り止めになってしまいましたね.
まぁ,お互い無事帰ってこれただけで良しとしなきゃならないですね.(^^;;

蘭ちゃん,お久しぶりです.
皿ヶ嶺,赤星山の時には,お世話になりました.
ひょっとしたら,来年も行くかも...

でわ,でわ.

多摩NTの住人様、おはようございます。
山は馴染みがないといきなり高い山には登り難いですね。でも、野草や樹木の観察を続けていると、自然にハイキングから山歩きへと移行することが多いのではないでしょうか。やはり植えられた木や花を見るよりも自然に植わっているもののほうが素敵に感じます。サンカヨウは私も初めて見たので、ある意味、キタダケソウよりも感激でした。そのうちご覧になれる機会があるといいですね。

あるぼぼさん、おはようございます。
こちらまでいらしていただいてすみません。
私のほうもそのうち伺いに行きますので・・。

私たちは北岳だけで、しかも小屋泊まり。あるぼぼさんは白峰三山縦走でテント泊。私たちよりはるかに荷物も重いでしょうし、行程も長いので、大変だったのではないでしょうか。だけど、あれだけの花とスケールの大きい山なみを見られれば、疲れも吹っ飛びますよね。
ニュースなどで信州の大雨による被害を見るたびに1週間ずれていれば、山登りどころではなかったと複雑な気持ちです。
四国においでになるときは時間さえ取れれば蘭ちゃんともども歓迎しますので、お知らせください。

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