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2006-08-04

3年ぶりの東赤石山、その6、岩場歩き

お腹がいっぱいになって、もう少しピークでゆっくりしていたいなと思ったけど、末っ子が「寒いから、そろそろ歩こう」と言う。前々日に大急ぎで速乾性のTシャツを買ったのを着せているのだけど、真夏はさすがに登りで汗だくになって、山頂ではガスが流れているぐらいだから、その汗で体が冷えるのだ。家で凍らせてきたスポーツ飲料もなかなかとけず、ゴクゴクと飲み干すことが出来ない。期待していた展望も今ひとつのようだし、それではということで11時55分、出発。ここまでで、飲みきった水分はお茶500mlとスポーツ飲料300mlぐらい。

Dsc01576_1

岩の根元にタカネマツムシソウ、ホソバシュロソウ、コウスユキソウの3種類が咲いている。よ~く見ると、他にもシラヒゲソウの葉っぱ、ツツジの葉っぱ、シコクギボウシの葉っぱなども見える。切れ込みのある細い葉っぱは何の葉っぱだろう?こういうのを見ると、また違う季節に登りたくなってしまう。

Dsc01573matumusisou_murasaki タカネマツムシソウの紫の花。

Dsc01579_1 岩がごろごろした稜線をよじ登る。ルートは稜線のほんの少し南側を巻いているのだが、先ほど私たちがお昼を食べていた近くで同じように休憩してらしたご夫婦が前を進まれている。

男の方のほうがり岩ゴロゴロ のまさに稜線上を歩いている。そしたら末っ子がその男の人について岩の上を歩き始めた。

赤ペンキは少し下についているからそちらが正規のルートだ。前を行く女性の方と私はそちらのほうを歩く。「マツムシソウが綺麗ですね」と話し掛けると「これだけマツムシソウが咲く山は珍しいですね」と。タカネイバラはその方の話では6月20日頃が見頃なのだそう。花の時期をよくご存知だと言うことは何度も歩かれているのだろうか。

上の岩場を行く末っ子のほうは男の方が「見てますから大丈夫」と仰ってくださった。感謝。やはり男は女に比べて冒険心が旺盛なものなのだ。それにしても5年前の石鎚の鎖場が下れずに、半べそをかいた末っ子もたくましくなったものだ。

Dsc01581_2 一方、縦走路のほうにはコカラマツが咲いている。これも3年前にも咲いていた花だ。ガスが濃いので、花が綺麗に開いていない。カラマツソウはこんな姿を目にするほうが多い。

シャクナゲの木も生えているので6月もいいだろうなとますます思えてきた。

Dsc01582 ほんの少しだけ先を行く末っ子が「着いた」と叫ぶ。

ガスっているのでどこがピークやらも着くまではわからないのだ。

12時10分、ピーク到着。

あれ??3年前に登った東赤石山ピークとどこか違う。と思ったら、ここが八巻山なのだった。ここには祠がある。

どちらにせよ、東赤石には一度登っているので、勘違いしたにせよ、結果的にはまだ登ってなかった八巻山に来れたので良かったかも。

すぐ後でワンちゃんを連れた男性が登ってこられた。こんな高い山の頂上で犬を見たのは初めてだ。ワンちゃんはあっという間にピークの中でも一番高い岩の上によじ登った。かしこ~い。連れていた方の話では登るのを嫌がるときもあるそうだ。

ワンちゃんばかり撮影して、肝心の祠をきちんと写すのを忘れた(^^;)

それにしても展望が全然なくて、ご覧の通り。仕方なくさっさと下り始める。

Dsc01585_2 山頂付近のイワキンバイ。

今年は花には遅かったのか、綺麗に咲いている個体が少ない。

Dsc01587 こちらも岩場に咲くオトメシャジン。長く突き出たシベが特徴的だ。稜線から少し北側に移動して撮影したが、本来は海が見える方角だが、ガスのためにやはり何も見えない。

Dsc01593_1

岩場を下る末っ子。赤ペンキを探すようにと指示する。

しかし、その後、断崖絶壁のようなところに出て、下れないと言う。

しばし探して赤ペンキを発見。ルートはぐるりと巻いているのだった。

Dsc01598_2 先ほどからシコクギボウシはいっぱい咲いているのだけど、どれも咲き終わりが近くて、綺麗なものが少なかったが、ここにきて初めて、まずまずの個体が見つかる。

花茎が紫色をしていて、花も普通のギボウシに比べて紫色が濃いのが特徴だ。

Dsc01602 こんな岩場を下る。画像左下に赤ペンキが見えている。岩場歩きに慣れない人は、ちょっと怖いかも知れない。

そしてその岩場のところどころにシコクギボウシなどの花が張り付いて咲いているのは南アルプスと同じだ。

Dsc01599_3 シコクギボウシを撮影した画像の中に、帰宅してから確認したら、キバナノコマノツメの葉が写っている。ギボウシの花の下に丸っぽい葉が見えているのがそうだ。ということは5月末か6月に来ればここではキバナノコマノツメが見られるということだ。

Dsc01609_1 これも岩場に咲くシコクギボウシ。

上に見える松はゴヨウマツだろうか。

Dsc01612

こんな奇妙な岩があった。乗っかっている岩の高さだけでも1m以上はある。

場所は前赤石山との間のコルのようだ。

「一体、誰が乗っけたの?」と思わず、口に出そう。そばにいると、頭の上から落っこちそうな気がして、急いで離れる。

Dsc01613_1 ようやく危なそうなところは過ぎて、普通の岩場になったので、足取りも軽く先を行く末っ子。

Dsc01615 先ほどからガスの切れ間に時折見える赤石山荘の赤い屋根が、ようやくはっきりと見えた。まだ100mの下りはゆうにあるだろう。

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コメント

こんにちは。いつも楽しませていただいております。
タカネマツムシソウの色はなかなか魅力的ですね。マツムシソウなら低地にもあるようですがいまだ見たことがありません。しばらくはこちらの写真で我慢ですね。

多摩NTの住人様、こんばんは。
タカネマツムシソウに限らず、マツムシソウの紫色は魅力的ですね。
私は高い山でしか自生のを見たことがないですが、信州辺りでは美ヶ原や霧が峰などの高原に咲くようです。もっとも、高原に咲くのはもう少し背の高い普通のマツムシソウだと思います。
北アルプスで見たマツムシソウがずいぶん印象に残っていて、自宅で花を育て始めた15年程前にまっさきに植えたのもマツムシソウでした。当時はずいぶん珍しかったのか、株ごと掘り盗られるなんていうこともありました。
夏の終わりにに避暑がてらに高原にドライブに行かれると、きっとご覧になれると思います。

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