八面山~杖立峠④落葉松
お腹もいっぱいになり、食べる間に休憩もしっかり取った。後は引き返すだけかな?と思っていたが、どっこい、Hさんが少し下って道の様子を見てみようと言う。時間もまだ12時を回ってないし、そのぐらいの時間は充分あるだろう。ザックはそのままにして、軽身でウエストポーチのみで歩き始める。11時55分。
最初は作業路と書かれた道をしばらく下る。
辺りの木々にはヒメシャラも多い。↑画像の、幹が赤っぽい色をしたのがヒメシャラ。シャラ(夏ツバキ)は幹がグレーの濃淡のマダラになっている。リョウブも幹がマダラ模様で、リョウブも四国ではよく見かける木だ。八面山の山頂付近ではかなり立派なブナも見かけたが撮影しそびれた。
作業路と書かれたルートは、少し下るとすぐに道がはっきりしなくなったので、後は尾根沿いに下っていく。はっきりしたルートではないが、特に歩き難いと言うわけでもない。
尾根の直ぐ北側下方に林道が見え始めた。尾根に沿ってどうやら林道がつけられているようだ。そのまま尾根を下ると、やがて林道直ぐ上に出たので、3mほど下って林道に出る。未舗装の林道だが道幅は充分だ。
道の両側は地味ながらも雰囲気の良い紅葉が見られる。
この林道を行かずに、尾根をそのまま行っても杖立峠には出るらしいが途中で小さなピークを越す必要があるとか。
ここでも印象的なのはシロモジの黄葉だ。他の木々は既に葉を落としたものが多い。
道の片側は切り通しの法面になっていて、時折アサマリンドウの咲き終わった株が見える。
アサマリンドウはこの日もたくさん見たのだった。
もうしばらく林道を下るとやがて、落葉松が見えてきた。四国には落葉松はあまりないと思っていたが、この杖立峠付近は結構な数が植えられているようだ。
曇っているときはただの茶色にしか見えないのに、一旦太陽が顔を見せると、輝くような黄金色の葉が青空に映える。
なんと美しいのだろう。
渋い紅葉はコナラだろうか?
未舗装の林道からアスファルトの綺麗な車道に出た。
正善山への登山口はここ杖立峠なのだ。KさんとHさんは尾根から尾根へ四国中の山を歩き通すのが目的のようで、仔細に見ていた。
ガイドブックに寄れば、ここから正善山へは2時間ほどだから、楽勝だ。
杖立峠付近の車道。舗装も新しく、走りやすそうな道だ。この日は日曜だったが山を歩いている間、誰一人として会わなかったが、ここで初めて、バイクの練習をしている若者を一人見たのだった。四国の山は一部の有名な山を覗いては11月ともなれば人の気配はなくなる。そこがまた四国の山の良さだろう。
杖立峠に立っていた案内板。南北が反対になっている。こういう簡単な図でも、できれば南北ぐらいは正しい表示をして欲しいものだ。
峠付近から見える剣山方面の眺め。展望がよければさぞ迫力があることだろう。
手前に見える高原が中尾山高原でここから赤帽子山~丸笹山~剣山へと縦走できるそうだ。
この日の歩きは杖立峠までということで、12時半、歩いてきた道を引き返す。ザックも何も背負わず、林道歩きの気安さで、この林道歩きがいちばん撮影がしやすかった。
帰りは行ける所まで林道を歩こうと言うことで歩いてみる。Kさんは林道歩きは高度が稼げないしつまらないので嫌だと仰る。そう言えば、昔の山歩きでも林道歩きが長かったな~。先輩が林道歩きはかったるい、と言っていたっけな。
林道の終点は綱付山山頂から見てほぼ北東の方角、標高およそ1000m付近ではないかと思う。13時5分、林道終点の東屋に着。車でここまで入り、ここから綱付山山頂を目指せば、30分はかからないだろう。
実際、私たちもわずか20分後に山頂に着いたのだった。登山と言うよりもハイキングコースだ。
ただ、東屋横の道標ははっきりしていて、その後の階段状のルートも綺麗についているのに、山頂直下70mほどは道標もない。どうせなら、最後まできちんと道標をつけていればいいのにと思った。ハイカー気分でやってきた人には要所要所に道標は欲しい。途中でザックを回収しながらも、綱付山には13時26分帰着。
keitann様 こんにちは
一週間ぶりですが、よろしく。
温暖な四国でも既に落葉の時季を過ぎているような趣きのある画が並んでいますね。
いつも感じることですが、四国の山の素晴らしさは、原型の保存状態が良いということのような気がします。
乱開発は控えめで、いつも太古の昔を偲ぶよすがが残されているような画ばかりですね。
林道沿いの風情ある素敵な眺め、(個人的には植林のカラマツはあまり好きではないのですが)日を浴びた輝かしい一瞬などは確かに見ごたえがありますね。
素敵な画ばかりを拝見させていただきました。
有難うございます。
投稿: ぶちょうほう | 2006-11-18 12:14
ぶちょうほう様、こんばんは。
私も今朝、ぶちょうほう様のほうを覗かせていただいたところでした。
何時の間にか四国の低地でもハゼやケヤキが綺麗に色付いてますよ。
この徳島の山に行ったときも吉野川の支流沿いのモミジが真っ赤に色付いてとても綺麗でした。
四国の山も植林されているところも多いのですが、それでも人口の少ない割に山林が広いので、静かな山を楽しめます。
この前の大菩薩行きでも感じましたが、大都市の近くにある山はどこもオーバーユース気味のようですね。登山口で見かけたのは東京のナンバーの車ばかりでした。
四国の山々はとにかく人が少ないのがいちばんほっとします。
投稿: keitann | 2006-11-18 17:55