笹ヶ峰②
丸山荘で休んでいる間に、2人の男の方が登ってこられた。
一人はまあまあの年配の方だったが、どうやら小屋を開けに見えた方だろうか?
私たちが着いたときは、まだ小屋はカギがかかったままだった。
S君の話では、以前からの管理人の方はもう山を下られて、今では若い方が引き継いでらっしゃるそうだ。
丸山荘を出発したのは10時半頃。
丸山荘からしばらく登ると、登山道沿いにはダケカンバなども生えていて、ぐっと高山の趣に変わってくる。
5月末にはワチガイソウが咲いていたり、コヨウラクツツジを見たところだ。
やがて見事に霧氷のついた木に出会った。
枝という枝にびっしりと霧氷がついている。昔、冬の山に登っていたときにも霧氷には出会ったのだろうか?どうもあまり記憶がない。
ガスのため、空がグレーで真っ白な霧氷が画像でははっきりとわからないのが残念。
なんだかわからないけど、赤っぽい茎にも霧氷がついていて、片側にしなっているのも綺麗だ。
画像には撮らなかったけど、ノリウツギやヤマアジサイ、シシウドなどの花もそのままドライフラワーになったのが凍っていて、モノトーンの雰囲気でこの季節ならではの眺めだ。
森林限界を抜ける手前で、風が出てきたため、雨具の上を羽織る。私はうっかりとスパッツをザックに入れ忘れてしまったので、丸山荘ですでに雨具のズボンを着用していたが、S君はスパッツのみだったので、ここで雨具の上下を着る。
私も手袋を内側に一枚と外には防水手袋の二重にした。
後方から、先ほど丸山荘で会った男性がやってきたので先に行っていただいたが、その方も途中で雨具を着ている。5月末には森林限界を超えるちょっと手前で引き返したので、あの笹原を見ることが出来なかったが、今回もガスのためにやっぱり笹原の稜腺が少しも見えない。何時の間にかコメツツジが見え始めた。西赤石のコメツツジは株が小さかった記憶があるが、笹ヶ峰のコメツツジは株が大きいようだ。株の北側は風が吹き付けるので霧氷がついているけど、南側は来年用の花芽がちゃんと見える。
「寒風山」と書かれた道標がでてきたと思ったら、その直ぐ先が山頂だった。
11時10分頃、ピーク着。
山頂には2人の男性が休憩してらっしゃった。視界は50mあるかないか。
山頂はとりわけ風が強いせいか、霧氷がずいぶん発達していて、5センチほどもついている。
S君が携帯用の温度計を持っていて「マイナス二℃」と言う。この季節にしてはずいぶん気温が高いそうだ。しかし、吹きさらしなので、体感温度は低く感じる。
山頂から南方面にルートらしきものが見えている。地図には記載がないが、これまた地図に載ってない林道に下る道なのだとか。
春~秋の花の時期とはまた全然違う山の一面を教えてくれた霧氷。綺麗だが、厳しい自然を物語っているようだ。
予定では山頂付近でお昼にするはずだったが、この風では体が冷えてしまうので、予定変更して丸山荘に下ってからお昼にしようということになった。
山頂には20分ほどいたろうか?証拠写真撮影をして、多分一等三角点と思われる三角点を観察する。
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