奥物部の山、その8、林道歩きが終る
未舗装の林道を歩き終わる頃、スミレがあちこちで見え始めます。
シロバナネコノメソウはそうしてみるとスミレよりもまだ早く咲くと言うことですね。因みにこの未舗装の林道の名前は大栃林道と地図に記されているようです。
大栃林道の終点には林業組合の小屋のようなものが建っていて、かなり広い空き地になっています。
↑は道路法面の岩に咲いていたスミレ。花は普通のスミレと同じぐらいの大きさですが、草丈は5センチほどとミニサイズです。コタチツボスミレのようです。
16時25分頃、ようやく舗装された林道に出ました。ここからは朝登ってきた道を下るわけです。
画像をクリックすると林道のはるか下にKさんの車が止まっているのがおわかりいただけると思います。しかし、ここまで来れば、後は知れています。
道路法面は土砂崩れ防止のための金網が張られていて、その金網の向こう側でクロモジが咲いています。のびのびと枝を伸ばせないのでちょっと可愛そうですが、これだけ土砂崩れが頻発する場所ですから仕方ないですね。
近づけないので何の花かわからないのですが、白い樹木の花が咲いています。
冬枯れの山をバックに美しく感じました。
ヤマハンノキと思われる木もあります。この辺りまで下ってくると木々の新芽も吹き始めているのです。ここで標高は1100mぐらいでしょうか。
こんな岩肌にスミレが咲いています。ここのスミレはどれも草丈が低く葉が小さくてコタチツボスミレだと思われます。しかし、スミレの専門の検索サイトによれば、コタチツボスミレをタチツボスミレと分類する必要はないとのこと。ただ、タチツボスミレを小さくしたというほかに相違を決定付ける要因がないそうです。
もう一枚スミレ画像です。スミレはほんとに可愛くて、何回見てもつい撮影したくなります。葉の基部がくるりと巻き込んでいるというタチツボスミレの特徴が見て取れます。
望遠で撮影したので、はっきりしませんがヤマヤナギです。崩壊地に多いそうですが、四国の山ではよく見かけます。もう少しすると白いフワフワの綿毛みたいな実をつけます。
サンシュユのように見える黄色い花を咲かせた木が沢沿いに生えています。サンシュユは中国原産と聞いていますから、植栽されたものかも知れません。
ようやく沢にかかった小さな橋まで戻ってきました。ここまで来たらもう車まではほんのちょっと。2人の向こうに見えているのがその橋で紅香橋という名前らしいです。そして沢はもう物部川本流といって良さそうです。
斜面上方にキブシとミツバツツジが並んで咲いています。肉眼ではとても綺麗ですが、ズーム撮影してもぼやけてしまいます。それにしてもこんな早い時期、キブシと同じ時期に咲くミツバツツジってどういう種類なのでしょう。普通は桜の頃にミツバツツジは咲くのですが・・。
16時50分、車を置いてある場所に帰ってきました。KさんとHさんはすでに靴を履き替えています。ジル沢まで下ってから、丁度一時間の林道歩きでした。
車で帰路についたのは夕方17時。帰宅は19時45分でした。
翌日Kさんからメールが送られてきましたが、この日歩いた道のりは林道歩きを含めると16キロになったそうです。学生時代の山歩き以来、一日に歩いた距離としては最長記録だったかも知れません。
それに加えて、サルやタヌキに出会い、鹿の鳴き声を聞き、クマハギ、クマの糞、カモシカの糞などもたくさん見るなど、まだまだ自然が濃く残された四国の奥山を歩く山旅でもあったのでした。
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