花と雪渓の北アルプスへ、その10、雷鳥
お腹もいっぱいになり、コーヒーも飲んだので、そろそろ双六岳山頂に向けてピストンです。ピストンというのは山用語で、大きなリュックは置いて、水や行動食、地図など最低必要限のものだけもって、山頂まで往復することを言います。
ほんとはナップザックのようなサブザックがあればいいのですが、私は今回は持参してないので、ウエストポーチに必要なものを詰め、Kさんはウエストポーチも持ってなかったので、リュックの中の要らないものを出して、リュックで出かけます。途中までは夏道を上がって、途中からは雪渓を上がると良いとドクターに聞いていたので、ピッケルが要ると思ったのですが・・・・。
小屋から見える鷲羽岳です。出発は12時25分。
双六小屋から山頂までのコースタイムは1時間20分ですから、山頂で休憩しても往復で3時間もあれば大丈夫でしょう。
登山道の両側はハイマツのブッシュになっています。そのハイマツの株元に、小さな花がひっそりと咲いています。コケモモの花も咲いています。
薄紅色に染まった花冠がとてっも可愛いです。
秋には実がなって、コケモモのお酒やジュースはとても美味しいのだと昔の山仲間がいつか言ってましたっけ。
そして、ここにもツマトリソウやゴゼンタチバナが咲いています。可憐な花ですが、こんな環境でもちゃんと咲くのですね。
双六小屋の標高は2600mですからすでに150mほどは登ったでしょうか。
赤屋根が緑に映えて、とても綺麗ですね。
直ぐ下のほうで、双六小屋のアルバイトさんでしょうか、携帯でメールを打っています。小屋は山間にあって電波状態が悪くとも、ここまでくればメールが届くのでしょうね。
登山道の真中で雷鳥のオスが一羽、なにやらごそごそしています。道の真中でうずくまって穴を掘っているような?最初は卵でも産んでるのかな?と思いましたが、オスですし。おかしいな~と思っていたら、羽をバタバタさせて・・・・、どうやら砂浴びしているようです。確か羽根についた寄生虫を砂と一緒に落とすために砂浴びするというのをどこかで呼んだ記憶があります。うちの飼い猫も砂の上で背中を下にしてごろごろしますが、あれと同じようです。
私たちが待っているのになかなかライチョウは行ってくれず、5分以上経って、ようやく登山道のわきにどいてくれました。やれやれ・・。それにしても、昔も足元の直ぐ横をライチョウが歩いていた記憶がありますけど、人を怖がりませんね。
ミヤマダイコンソウが咲いています。ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲなどよく似た黄色い花が多いので、最初はどれがどれやらわかりませんが、葉っぱで見分けがつきます。といいながら、この画像は葉っぱがあまり写ってませんね、ごめんなさい。ミヤマダイコンソウの葉っぱはわりと大き目の葉っぱです。
砂礫地に咲いていることが多いようです。
中道と書かれた道標どおりに進むと雪渓に出てしまいました。ここで、ピッケルを小屋に置き忘れてきたことに気づきました。あちゃ~~。夏道は完全に雪渓に覆われていて、しかも雪渓はかなり急斜面で登ることはできそうですが、下りは何もなしでは危険です。う~~ん。
仕方なく、少し下って、三俣蓮華への巻き道をしばらく進んでみることにします。
途中の雪渓の草つきで今度は雷鳥のつがいを見かけました。せっせとその辺の草の芽をついばんでいます。
こちらはオスのほうです。今からメスが卵を産むのか、それとももうすでにこの辺りのどこかに卵を産んでいたのかも知れません。
一昨年の仙丈ケ岳では、遠目でしか見ることができなかった雷鳥でしたが、さすがに北アルプスでは結構間近で見ることができます。
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