春の兆し@高知、その3、赤い実
センリョウはお正月の生け花に使われる低木で、庭植えや生け花では珍しくもなんともないですが、自生のセンリョウはとても珍しく、私は初めて見ました。
マンリョウは山に行けば、普通に生えていますし、我が家の庭にも鳥の落し物から勝手に生えてくるので、あっちでもこっちでも、今も赤い実がなっています。またヒャクリョウともいわれるカラタチバナは二年前に高松郊外の山で見ました。ですから、マンリョウ、センリョウ、ヒャクリョウの中で今まで見たことがなかったのがこのセンリョウだったのが、この日ですべて見ることができました。検索によるとセンリョウは暖かい常緑樹林下に自生しているとありますが、まさにそんな環境でした。センリョウ科センリョウ属です。
イズセンリョウというのは金比羅さんの裏参道でも見かけますが、こちらはまだ花しか見てなくて、実は見ていません。イズセンリョウのほうはヤブコウジ科イズセンリョウ属だそうです。
こちらはヤブコウジでこれは香川の低山でもごくふつうにみかける低木ですね。
ヤブコウジは十両なのだそうです。
こちらの赤い実がアリドオシなら良かったのですが、残念ながらツルアリドオシのようでした。
というのは、アリドオシなら一両とも言われますが、センリョウとマンリョウとアリドオシがそろえば「万両、千両、有り通し」で縁起が良いようですね。
ツルアリドオシの赤い実のそばにいっぱい見えている葉っぱはツルアリドオシの葉っぱではなくて、画像右隅の少し艶のある葉っぱがツルアリドオシの葉のようです。2月2日訂正・・・この赤い実は、ぶちょうほう様より、ツルコウジではないかとご教示いただきました。早速、調べましたところ、ツルコウジに間違いなさそうです。ここに訂正いたします。なお、本文はそのままにしておきますので、ご了承ください。
ピンボケ画像ですが、もちろん、マンリョウもこの場所には自生していました。
ハナミョウガは今まで見たことがなくて、12月初めに高知に来た時に低山で見かけました。
この場所にはあちらにもこちらにもハナミョウガが生えていて、高知では全然珍しくない植物のようです。これが徳島や香川になると、ヤブミョウガをよく見ます。ヤブミョウガの実は黒いので、ハナミョウガとは区別が容易ですね。
ハナミョウガの葉っぱに日の光が射してきました。どことなく葉蘭にも似た葉っぱで、きれいです。
コクランは香川の低山でもよく見かけるランですけど、暑くなり始めたころに咲くので、花はまだ見たことがないのです。
今年こそは、暑くても低山を歩く機会を作って花を見たいものです。自生地は近くで知っているので、あとは花の時期を逃さないように注意すればみられるでしょう。
高知に来ると、たまに自生らしきチャを見かけることがあります。
構成と文章とがマッチしていて素晴らしいです。赤い実だけで纏めて一区切りとして提示してくださって・・・
確かにここは赤い実が多かった。
白いバイカオウレンが咲いたときには余計に映えるね!
コクラン・茶の木もここにこうしてくると映えますね。
投稿: 流れ星☆彡 | 2008-01-29 22:37
keiさん、アリドオシ、残念!
私はこのアリドオシだけまだ見てないんですよ。
それにしても、本当に四国の方とここ甲斐の国とは植生がよく似ているなー
こちらにも杉林の中にセンリョウが見られますし、マンリョウも自生、南天も一杯。
コクランも自生してますし、コバイモも土佐や阿波ならぬ甲斐がある。フウロもシコクフウロの親戚のカイフウロがある。
四国の横倉山にしかないというヨコグラノキというのもすぐそばで見つかっているんですよ。
面白いですねー
昔つながっていたとか・・
投稿: system | 2008-01-30 12:27
流れ星さん、こんばんは。
最初はバイカオウレンと実物をセットで持ってこようかと思いましたが、分けたほうが自生地を詮索されずに済むかと・・・。
この時期は流石の高知でもサネカズラを見ませんでしたね。
サルトリイバラも見なかったし、たぶんこの辺りは植生が少し違うんでしょうね。
コクランは香川でもこんな感じのところに自生してますね。
高知はランの仲間が多そうなので、ランの時期も楽しいかも。
投稿: keitann | 2008-01-30 17:51
systemさん、こんばんは。
私もアリドオシだけですよ、見てないのは・・。
カイフウロはシコクフウロの変種らしいですね。ずいぶん離れているのに、ほんと面白い。
センリョウは山梨にもあるんですね。不思議と四国でも北のほうでは見たことがなくて、海に近い温暖な林の中に生えるのかと思っていました。
万両、南天は香川の山でも良く見かけますよ。
トサコバイモは今日立ち寄ったガソリンスタンドに「四国の花の山」という本が置いてあって、咲く場所がだいたいわかりましたよ。今年こそは出会いたいと思ってます。
ヨクグラノキ、奇遇ですね。私は今回高知に行くまで見たことも聞いたこともなかったのに、このときたまたま横倉山という山に登って、見ることができたんです。
おいおい、アップしていくと思いますよ。
それにしても、systemさん地方はヨコグラノキまであるんですね。ほんとびっくりですわ。
投稿: keitann | 2008-01-30 18:11
横倉山にはコウロギランなども含め多くのラン科植物があるとのことですので再度挑戦してみてください。
植生の違いでしょうね。サルトリイバラなんかは何処にでもあるはずなのにないのは・・
サネカズラなんかは本当におおいから、ないのが逆にこの地の土質の違いを際立たせているように思います。
ヨゴクラノキの実のなる季節に登ってみたいですね。帰ってから写真を探して思いました。
投稿: 流れ星☆彡 | 2008-01-30 21:28
流れ星さん、こんばんは。
高知は暖かいので、ランは多いようですね。横倉山にはコオロギランまで生えるんですか?
私はあの岩場がひじょうに気になりましたが・・。寒風山でも、ああいった岩場に可憐な花が多かったですよね。
確かにサルチリイバラ、サネカズラがないというほうが珍しかったですね。
あと、ヤブ椿もあまり咲いてなかったのはなぜだろう?なんて思いました。
ヨコグラノキは実もなるんですか?
葉も実もない裸木の季節だったので、樹肌がすごくごつごつしていたのが印象に残りましたよ。あの木は石灰岩地に好んで咲くようですね。
投稿: keitann | 2008-01-30 23:32
地質をちょっと紐解くと秩父帯という石灰岩地帯で、そのラインが四国の脊梁をとおり紀伊の国を抜け、大地溝帯あたりを通って、秩父に抜けております。
ということで、かなり地質上似通っているわけですねー
そうそう、落人伝説はこちらにも。平家とか。富士川の合戦が関係してるかな。
面白い。
投稿: system | 2008-01-31 12:47
systemさん、こんばんは。
四国の脊梁から紀伊半島に抜ける、そのラインに自生している植物をソハヤキ要素の植物というみたいですね。例のキレンゲショウマやケイビランなどがそういった植物になるようです。
高知は蛇紋岩、石灰岩でできた山が多いので、植物好きにはたまらない場所ですよ。
平家の落人伝説はあちこちに残っているようですね。そう言えば私の実家ももともとは徳島の山奥の出なのですが、落人に関係あると母は言っているようです。
山に住むということは不便なことですから、何か訳があるはずだということでしょうね。
投稿: keitann | 2008-01-31 22:03
keitann様 こんにちは
赤い実が沢山揃いましたね。
この時季に見ると、なにかほのぼのとします。
上から3番目の赤い実を小生は、(茎に軟毛が生えているので)ツルコウジではないかと考えていました。
ツルアリドオシの実はああいう、垂れ下がったような付き方をしないし、肝心の葉も茎も近くに見当たりません。
また、右上の葉こそは、お探しのアリドオシの葉に似ていますね。
小生の見解は、御写真からの推測で、実地検分ではありませんので、大間違いかもしれません。
その点はどうか御寛恕くださいね。
投稿: ぶちょうほう | 2008-02-02 11:36
ぶちょうほう様、こちらにもコメントをいただきましてありがとうございます。
ツルコウジ・・・間違いなさそうです。早速、訂正しておきます。実はこのときもこの葉っぱが気にはなったのですが、よくわかりませんでした。ツルコウジというのはかなり暖かいところに自生しているようで、私がいつも行く香川や愛媛の山ではあまり見たことがありません。
このときはバイカオウレンの撮影に力が入っていたので、この赤い実の葉や茎をしっかりと観察しなかったのが失敗でした。
それにしても、同じ四国でも高知はほかの3県に比べて、植生がかなり異なるものです。
投稿: keitann | 2008-02-02 18:13