憧れのマンサクを見に行く、その1、ショウジョウバカマ
4月12日、徳島の山にマンサクの花を見に行ってきました。
マンサクは名前だけは昔から知っているのでした。昭和56年、NHKの朝の連続ドラマに「まんさくの花」というのがあって、私はテレビはあまり見ない人間なので、連ドラなどと言うものとは縁遠い人間ですが、一応、その年にやっている大河ドラマや連ドラのタイトルぐらいは知っているのです。因みに昭和56年と言うと娘の生まれた年です。
マンサクというのが「まず咲く」から来ていて、山で逸早く春を告げる花なのだというのはそのときに知ったのでした。その後、マンサクのことは忘れていましたが、再び山歩きや野草散策を始めてから、植栽のマンサクの木を見る機会がありました。確か、岡山にセツブンソウを見に行ったときのことで、まだ2月の初めの頃でした。
その後、四国にもマンサクが咲くということを知り、いつかは見てみたいものと思っていました。去年の早春に高知にドライブしたとき、高知の山に咲くということを地元の方に聞き、また梶ヶ森にも咲くとは聞いていたのですが、なかなか見る機会がないままでした。
10日ほど前のこと、ネット山友さんとたまたま電話していて、徳島の山にマンサクが咲くということを教えていただきました。今年の花はもう終わっているかも知れないけど、場所を確かめるだけでもと思い、12日昼前に出発しました。
↑画像は標高1200m付近で見たマンサクの花です。まだまだ早春の雰囲気を漂わせて綺麗に咲いていました。
香川の桜は4月の第二週の週末もまだ満開か散り始めというところです。この日のコースはR32で県境を越えるというコースにしました。
旧財田町の「たからだの里」付近ではお花見の催しがあったのか、賑わっていました。「うどん一杯150円」という看板に長い行列が出来ています。
徳島に入ったら吉野川沿いに走り、途中から南下します。徳島は吉野川の南に剣山を始めとして高い山が聳えています。
道は直ぐに山間部の山道という雰囲気に変わります。黄色い花が眼に止まります。クサノオウです。
沢に沿って道はどんどん登っていきます。沢沿いの桜は山の中で咲いているだけあって、まだまだ綺麗でした。
この付近のスミレは香川で見るのと同じナガバノタチツボスミレです。
車道の傍らには早くもアオテンナンショウが咲いています。香川の山では4月末によく出会うのですが、徳島のほうが暖かいのか、同じ標高だと、花が早く咲くような気がします。
テンナンショウの仲間は随分と種類が多いですが、ユキモチソウとアオテンナンショウはその中でも綺麗なほうだと思います。
ヤブケマンはちょっと山らしくなった辺りから、ずっと咲いているようです。これは春の野山ではごく御馴染みの花ですね。
画像の個体は上のほうがちょっと白っぽかったですが、シロヤブケマンというほどではありません。
シロバナショウジョウバカマが道路法面に群生していたようですが、花はもう終わっていて、どの株も茎が伸びています。
シロバナショウジョウバカマは四国では高知と徳島に多くて、普通のショウジョウバカマよりも花期が早くて、見頃は3月です。徳島や高知ではいたるところで群生しているのを見かけます。
咲き終わりは黄色っぽく変色したりしますが、この株は少し赤味を帯びているようです。
同じ道路法面に普通のピンクのショウジョウバカマも咲いています。こちらは丁度見頃でした。
香川や愛媛で見るのはこのピンクのショウジョウバカマですね。
まだまだ咲き始めたばかりの初々しいショウジョウバカマでした。
石鎚山系などに行くと5月末頃でも群生していたりします。
南アルプス北岳の標高2800mにも咲きますし、銀閣寺の境内にも自生していると言う環境適応力が非常に強い花だと思います。山登りをする人間にはこれほど馴染み深い花もないのではないでしょうか。そういう私も大学に入って始めての山登り(尾瀬方面でしたが)でいちばん最初に見た花だと思います。また、私が再び山歩きを始めるきっかけになったのもショウジョウバカマの花でした。
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