槍穂展望の山旅、その5、ムラサキヤシオ
秩父小沢を通過すると、道は樹林帯の登りになります。
かなり急な登りもあったりして、鏡平までの道では、一番きついところかもしれません。
一方、秩父沢で休憩中に日が射し始めたので、樹林の中の歩きは直射日光に当たらずに済むので、その点は助かります。
先ほどから赤紫色のツツジのような花をちらほら見かけていましたが、まだ比較的綺麗に咲き残っている株を見かけました。
去年も見たような気がするのですが、今年は名前がわかります。どこかの掲示板で見せていただいたムラサキヤシオに違いありません。
関東ではアケボノツツジの変種のアカヤシオというツツジがあるそうで、また、ゴヨウツツジのことをシロヤシオと呼ぶそうですが、ムラサイヤシオというツツジがあるということをつい最近知ったばかりでした。
甘いピンク色のアケボノツツジとはまた違う色ですが、目を引く色には違いありません。
アケボノツツジと同じく、花が咲いた後で葉っぱが展開するようです。
一度、花の盛りの頃に見てみたいものです。
さきほどからツリバナらしき花がたくさんぶら下がって咲いているのですが、黒いツリバナのような花が咲いています。
これはとりあえず撮影して、帰宅して調べねばと思い撮影します。
帰宅してすぐにわかりました。クロツリバナです。そのまんまの名前なんですね~。これは四国では見たことがないと思ったら、北海道と中部以北の本州に分布しているそうです。なんともシックな花色です。
登るにつれて、後ろを振り返ると焼岳と乗鞍岳が見えてきました。
焼岳は去年もちらっと見たように思うのですが、乗鞍岳は初めてですので、うれしくて見入ってしまいました。
思えば2002年に当時小学5年だった末っ子を連れて岐阜~富山とドライブし、乗鞍スカイラインを走ろうと思ったら、その年がマイカー乗り入れできる最後の年だったそうで、二時間待ちという表示に諦めて、代わりに新穂高ロープウエイに乗ったのだった。当時はこんな風に山歩き復活出るとは思ってもいなかったので、今の私の原点は新穂高に違いないと今も思っています。
剣岳だの白馬だの薬師だのは学生時代に縦走しているけれど、北アルプスの最南端の乗鞍岳は、若き日には眺めた記憶が薄いのです。
石の登山道を歩いていると、ミヤマアカバナでしょうか。残念ながらまだ日が十分に当たってないので、花は開いていませんが、昼近くには十分開くことでしょうね。
艶のある葉っぱは、剣山で見かけているイワアカバナとはちょっと趣が違います。
上を見上げるとガレ場になっていて、間違って登らないように、岩に大きく赤ペンキで×印が書いてあります。
直ぐ上の稜線には雪がかなり残っていて、ここから見てもあの厚みですから、2m近くは残っていそうです。
ユキザサが咲いています。四国で見かけるのと違いヒロハユキザサですね。
去年はこの付近はまだ雪が多く残っていたように思うのですが・・。
イタドリが多く生えているので、この付近がイタドリガ原になるのかも知れません。
行く手に木が転がっていますが、その木に赤テープが巻かれてあるのです。
keitann様 こんにちは 昨日のシナノナデシココメント有難うございました。
今回の記事でも上天気のもとに山岳景観を楽しめて、亜高山帯の草花が続々登場していますね。
クロツリバナは迂闊にも初めて見るような気がします。
雪の残る沢沿いの道ならではのいろいろな風物を楽しく拝見させて頂きました。
焼岳はボッテリとしていて愛嬌がありますね。
投稿: ぶちょうほう | 2008-07-24 11:44
ぶちょうほう様、こちらにもコメントをありがとうございます。
シナノナデシコはやはり、そうでしたか。でも、私もあの辺りに咲いているのをバスの中から見ただけで、実際に自分でじっくりと見たわけではないので、自信はなかったのですが、もしシナノナデシコであれば、あの付近の植生はまだ守られている訳で、安心します。
天気が良いと、草花の写真と山の写真とで、どうしても撮影枚数が進みますね。
実際、この翌日は雨でしたので、撮影枚数はこの日の4分の一にもなっていません。
しかし、花の撮影という観点からですと、晴天よりも雨の日や曇りの日のほうがしっとりとしていて、よい場合もありますね。
クロツリバナは、去年は全然気づきませんでした。
同じ時期に同じコースを歩いても、見る花が違うところが山歩きの面白さでしょうか。
投稿: keitann | 2008-07-24 18:09