東赤石の夏の花、その2、イワタバコ
瀬場の登山口は標高650m、着いたときの外気温は車についている温度計では22℃でした。意外と涼しいものだと思いましたが、登っているとやはり暑いです。7月に登った北アルプスとでは暑さが違います。まだ一本目の休憩だというのに、喉が渇いて、早くも水分をかなり取りました。末っ子に冷凍したミカンを出してやろうとして、ザックの中を探し回りますが、ありません。おかしいな?自宅に忘れてきたのでしょうか?結局、帰宅してからわかったことですが、冷凍ミカンは全部、末っ子のザックに入っていたそうで、彼は先に休憩場所に着いていたので、全部食べていたそうです。(^_^;ラッキーだったのは歩き始めの頃に降っていた小雨が、歩き始めるとすっかり上がったことでした。
10分休憩した後、9時50分、再び歩き始めますが、今回も尾根コースを登ることにしました。丁度出発する頃に、入れ違いに夫婦連れらしい一組の男女の方たちが登ってこられました。瀬場で私たちが歩き始めたときに、やってきた車の方でしょうね。でも、歩くコースが違ったか、この後は誰にも会うことはありませんでした。
歩き始めると直ぐに、イワタバコが目に付きました。6月、7月に来たときにもイワタバコの葉はあちこちで見ましたが、ここにも咲くとは意外でした。実は今年のイワタバコはすでに県内の沢や滝で、つい数日前に見ています。しかし最近の香川は雨が降ってなくて、カラカラに干上がったような沢のほとりで咲いているイワタバコでした。
それに比べると東赤石はこの日の朝も雨が降ったばかりなので、しっとりとして良い雰囲気です。
この後少しジグザグに登ると、山の斜面を回り込むように歩きます。
この真っ赤な実は食べたことがありますが、ものすごく酸っぱいのです。五角形の実で、一度見ると直ぐに覚えますね。
私の大好きな例の沢の所までやってきました。
ここにもイワタバコがたくさん咲いています。
薄暗いので、あまり綺麗に撮れませんが、四国の沢では珍しくはなく、あちこちで群生しているのをよく見ます。
ちなみに、我が家でも購入して3年目になるイワタバコの鉢がありますけど、何もせずとも今年も綺麗に咲きました。
イワタバコと言えば、大体、垂直な岩壁についていることが多いですが、ここでは珍しく、上向きに生えていました。
あまり様になってないような気がしました。
やはり岩壁からしだれて咲くのが本来の姿でしょうね。
この場所に自生しているスダレギボウシですが、花は残念ながら終わっていました。
雨の後など、流れが何本もあって見事な沢ですが、今回は水量が少なくさびしい限りです。
前回は雨が降った日に登ったので、特別見事で、そのときの印象が強かったみたいです。
沢の近くにはヤマアジサイが見られますが、一ヶ月前の綺麗なブルーは色もあせて、こんな色になっています。
アジサイの仲間は花が散らないので、花後もこうして変色してドライフラワーみたいになるのです。
この仲間は花が良く似ていて、2,3年前には全然見分けがつかなかったのが、最近ではなんとなくわかるようになってきました。
オオヤマサギソウはその名のとおり大型で草丈は40~60センチもあるそうですが、私が見たのは40センチ弱といったところでした。
薄暗い場所で、あまり綺麗には撮影できていませんが、近づいた画像です。
距は細長く2センチほども伸びているのが特徴のようです。
別の固体の画像もアップして見ます。こちらはまだ咲き始めのようでした。
こういう細かい花はやはりそのうちマクロレンズを買わなければいけないかな~と思いますね。
こういう環境では珍しいと思いますが、やはりこの姿はアキノキリンソウと考えて良いんでしょうね。
山ではやはり秋の気配が随所に見られます。
この付近で標高は1100mほど。さすがに暑さはそれほど感じなくなりました。
そして、これも一輪だけ咲いているのを見つけました。ヤマジノホトトギスです。
もうそんな季節なんですね。
沢ともいえないような小さな流れを横切る箇所がいくつかあるのですが、そんな場所にはヒヨドリバナやヤマアジサイが必ず咲いています。
そして、6月や7月初めには見なかったアサギマダラが数羽見られました。
7月初めに見なかったのは、もしかしたら雨の日だったからかも知れません。
ヨツバヒヨドリもたくさん咲きあがって、花と蝶の眺めはいつ見ても良いものです。
画像では見たことがあった、アクシバです。
思っていたよりもずっと小さな花で撮影に苦労しました。
くるりんとカールした花弁は6月に見たウリノキの花に似ていますが、こちらはツツジ科スノキ属の落葉小低木です。
アクシバの実の方は去年秋の東赤石で見ていましたが、実は真っ赤で目につきやすいですが、花のほうが見落としてしまいそうでした。これより少し上でも見ましたし、実はもっと下で見ましたから、東赤石では結構多いようです。
葉っぱ自体には特徴があまりなく、丈も30センチぐらいで、ずいぶん小さな木でした。
この木を燃やした灰で灰汁を作りアク抜きに用いたことからその名があるそうです。漢字では灰汁柴と書くそうで、漢字だと名前の由来もよくわかりますね。
花はまだのようですが、サケバヒヨドリでしょうか?
11時5分、杉林と自然林との境界になっている渡渉点に着きました。ここで二本目の休憩を取ります。
末っ子には言ってあったので、着いたらすでに彼は休憩していました。この区間はコースタイムを15分もオーバーしています。やはり20日間のブランクと暑さはこたえます・・。
keitann様 こんにちは
いつもの山で、季節を変えて、また珍しい花やらいろいろ取り混ぜて楽しく、興味深く拝見させて頂きました。
今回一番印象的なのはイワタバコですね。
花の咲く環境も涼しげですが、花と葉のバランスも素敵ですね。
こんな美しいものが今の時季に咲いているのですから、夏の低山歩きも、捨てたものではありませんね。
オオヤマサギソウも賑やかな咲きっぷりを面白く寒暑させて頂きました。
息子さんが冷凍ミカンを全部平らげ・・・・・・なかなかチャッカリしていますね。
この勢いですと、二人で4リットルの飲料も、丁度良い具合かもしれませんね。
アクシバは聞いたことはありますが、まだそれと知って出合った事はありませんでした。
投稿: ぶちょうほう | 2008-08-09 22:23
ぶちょうほう様、こんばんは。
暑いとは言っても、日は短くなり、なんとなく秋の気配も感じるようになりました。
さて、4度目の東赤石で、自分でも呆れるほどですが、この時期はオトメシャジンが咲くことでもあり、この時期の東赤石は一度は登ってみたいと、毎年、思います。
イワタバコはこちらでは標高1000m程度までしか見ませんね。
どちらかというと南方系のものだろうと思います。関東などですと、鎌倉や千葉の低山に咲くと聞いています。
オオヤマサギソウは葉っぱだけは良く見るものの、暑い時期は比較的高いところばかりを歩くので、あまり出会えずにきました。
4リットルの水・・・それが山頂近くは涼しくて、どんどん飲んだのは途中だけでした。
山は曇っていると涼しいものですね。
アクシバ・・・小さな地味な花ですね。
投稿: keitann | 2008-08-10 00:03