« 四国カルスト、その2、ツクシクサボタン | メイン | 四国カルスト、その4、アサギマダラなど »

2008-08-23

四国カルストその3、ヤマホトトギスなど

四国カルスト散策では嬉しいことに、ヤマホトトギスに会えました。

あちこちの掲示板や図鑑ではしょっちゅう見せていただいていて、花姿はすっかり頭に入っていますから、初めて見ても直ぐにわかりました。

P8186157

花を横から見ると、花彼片が下向きに反り返っているのです。そして大きな斑点が入っています。「茎には下向きの毛があるそうですが、そんな予習はしてなかったので、見た目だけで判断でした。花は茎頂や上部の葉脈に散房状に上向きにつく」とあります。

P8186149 別の場所で見たヤマジノホトトギスです。こちらは横から見ても花彼片が水平になっていますね。

四国カルストの天狗の森に向かう巻き道沿いでは、ヤマホトトギスしか見ませんでした。今まで香川や徳島の山ではヤマジノホトトギスしか見たことがなくて、長年、見たいみたいと思っていたヤマホトトギスに何年越しかで会えたのはほんとに収穫でした。

P8186182 ヤマホトトギスとヒヨドリバナです。

ヤマホトトギスはどちらかというと薄暗い樹林の中に好んで咲いているようでした。

P8186389 まだ咲き始めたばかりのようですが、中にはこんな風に種のサヤをつけた株もありました。

P8186187 薄暗い樹林の中の岩にはヒナシャジンが垂れ下がっています。

四国カルストではヒナシャジンも咲くのですが、そのこともすっかり忘れていました。

しかし、シャジンの花芽や花姿は慣れれば、わかります。

花の時期は9月だそうで、やはり何もかもを一度に見ることはここでも不可能ですね。

調べてみるとヒナシャジンの分布は四国の石灰岩地だけになっているようで、開花したところを見られなかったのはほんとに残念でした。

P8186191 キツリフネは新穂高温泉の駐車場で早々と7月半ばに見ましたが、四国ではこれが初見でした。

しかし、剣山などではたくさん咲いているキツリフネですが、ここではほんの数輪しか花を見ませんでした。

P8186199 これも樹林の中でコイケマらしき白い花が咲いていました。

イケマは四国ではあまり見かけない植物で、私は南アルプスの前山で一度見たことがあるだけです。

そのときに見たのより、少し小さい気がして調べてみると、花序の柄がコイケマでは葉柄と同じぐらいの長さかやや短いとあります。

図鑑に載っているイケマの花序の柄は明らかに葉柄より長いので、画像の花はコイケマと判断しました。コイケマは本州の関東以西、四国、九州に分布するそうです。

P8186200 こちらは名札がかかっていたので、助かりました。

ヤブデマリの赤い実で、もし名札がなければ、ガマズミと区別がつかなかったと思います。

P8186205 樹林の中にちらっと見えた斑入りのシロモジです。

斑入りの植物は希少価値があるそうですが、見た目も綺麗ですね。

P8186203 ギンバイソウは花の時期には少し遅かったらしく、あまり綺麗に咲いた個体が見つかりませんでした。

P8186320 葉っぱの先端に切れ込みがあるので、花が咲いてない時期でも直ぐにわかる植物です。

花は数個の装飾花と両性花からなりますが、花の時期が終わりかけていてうなだれているので、良い画像は撮れずじまいでした。

P8186204 四国カルストの天狗の森は標高1484.9m、私たちが最初に歩いた巻道は標高1300m前のほとんどアップダウンのない道でしたが、とにかくこの日はすさまじいブヨの数でした。

ブヨは気温や気象条件などで多いときとそうでもないときがありますが、8月になってもこれほどブヨがいるというのも珍しいです。

コメント

keitann様 こんにちは
ギンバイソウで思い出しました。
小生も今年出合いましたが、春のことですので花がなくて、この葉っぱでお尋ねサイトに問い合わせていました。
「ギンバイソウ」という名前をすぐに頂きましたが、物忘れがどんどん出てきます。

ホトトギス類も、この仲間の区別方法を覚えて忘れて、覚えて忘れて・・・・・・・何回も同じことの繰り返しです。
できることなら、黄色に咲く「上臈ホトトギス」を原野で眺めたいものです。

ブヨには本当に悩まさせられますね。
小生は防虫ネットを被るようにしていますが、これを被るとすれ違った人をギョッとさせてしまうようで、しかも視界が著しく制約を受けるようで、つらいところです。

北海道のお友達が「ハッカ油」が効くということを教えてくれましたが、三河ではどの薬屋さんもそれを知らないので、在庫になくて、未だに試してはいません。

ぶちょうほう様、こんばんは。

ギンバイソウは漢字で書くと銀梅草でしょうか。綺麗に咲きあがった花はほんとに梅の花のようですね。
このときは生憎と、どの花も見ごろが過ぎていたような感じでした。
葉の先がまるで矢筈のように切れ込みがあって特徴的なので、比較的早く覚えた植物です。

ホトトギスは私の場合いつも見ているのがヤマジノホトトギスで、花弁が下に反り返っているのがヤマホトトギスということは、ずいぶん前から知識としては知っていて、ようやく実物を見られたという感じでした。
キイジョウロウホトトギスの自然の中で咲く姿は私もまだ見たことがなく、出会ってみたいものですね。

ブヨの出そうな季節はたいてい虫除けスプレーを持参するのですが、このときも持っていたのに、忘れたとばかり思い込んで車に置いていったのでした。ハッカ油のことは四国の山歩き仲間の間でも話題になりました。
この前、私が良く行くアウトドアショップに入荷したと書いてありましたが、特に買い求めることなく帰ってきました。
虫除けスプレーより効き目が著しいのでしょうか?
一度買って、試してみようと思うのですが、そんなことを言っている内に涼しくなりそうです。

コメントを投稿

フォトアルバム
Powered by Six Apart

私のもうひとつのブログです。よろしく

更新ブログ