9月上旬の野草、その1、オニバス
9月はいろいろと野暮用があって、本格的な山歩きがなかなかできません。
早く野暮用を終わらして、山に行きたいものですが、来週ぐらいには何とかなるでしょうか。
さて、先週、最近ご無沙汰している友達から電話が入りました。「新聞にオニバスがさいているとのことなので、見に行きませんか」という要件です。近場なので昼前には帰宅できると思い、お誘いに乗りました。
画像は見てきたオニバスの花です。実際の色はもっとピンクっぽい色でしたが、私のカメラの癖で、青みがかって写っています。
新聞にはこのオニバスが咲いている池の所在地と名前が載っていたそうで、誘ってくれた友人がナビを頼りに走ります。ところが前池というのがその池の名前なのですが、まず行った池は前池という名前ですが、池の水面に浮かんでいるのはヒシだけ・・。
池の近くの方に話を伺ったら、車で10分ほどの別の場所にも前池があるというので、今度はそちらに向かいます。ところがその付近の池を見てもオニバスらしきものは見当たりません。
以前どこかの掲示板で見せていただいたことがあるガガブタのようです。ガガブタはリンドウ科と私の図鑑には載っていますが、ネット検索するとミツガシワ科としているサイトもあります。
それほど珍しい花とは思ってなかったので、望遠レンズに交換もせず、標準レンズで撮影しただけです。近々、もう一度撮影しに行きたいと思います。
4度ほど池を間違った挙句、ようやくオニバスが咲いている前池に到着です。
簡単な説明文があったので、撮影します。
オニバスというとよく葉の上に人が乗っかっているイメージを思い浮かべますね。
あれはオオオニバスでアマゾンのほうで自生しているようです。
前池はため池としては小さいほうの池ですが、池一面にオニバスの葉が繁っています。
葉は大きなものでは直径1m以上ほどのもあります。
こんな光景があちこちで見られます。
葉っぱには表にも裏にも鋭いトゲが生えているのがお分かりでしょうか。
私は実際に触って見ましたが、このトゲでうっかり手を刺そうものなら、ひどく痛いのは間違いなさそうでした。
花芽にも茎にもびっしりとトゲが生えていて、これがオニバスという名の由来なのは一目瞭然ですね。
撮影していると、池の世話をされているというご近所の方がこられました。
話を伺うと、この大きなオニバスですが一年草で、冬には枯れてしまうとのこと。讃岐のため池は冬場は水抜きして池を干上がった状態にすることが多いのですが、調べると、オニバスの種は空気に触れたほうが発芽率が良いそうです。
花は画像のものは開放花ですが、条件が悪いと閉鎖花になるそうで、種子はむしろ閉鎖花のほうがよくつくそうです。
昭和初期まではごく普通に見られた植物だそうですが、環境悪化のために絶滅が心配されている植物です。
この地でこれほど繁茂しているのは、周囲の方たちのお世話の賜物でしょうね。
こんにちは。
オニバスの花を見たことがありませんが、なかなか可愛らしい形なんですね。ピンク色なんですか。一度どこかに見に行かなければいけませんね。
投稿: 多摩NTの住人 | 2008-09-13 18:26
多摩NTの住人様、こんばんは。
オニバス、意外と身近なようですが、最近は激減しているそうで、自生地が限られるようです。
各地で保護されているようなので、関東のほうでも調べればご覧になれそうですよ。
花も可愛いですが、刺がすごくて一見の価値ありです。
投稿: keitann | 2008-09-13 23:21