お彼岸時分の梶ヶ森、その7、ウメバチソウ
梶ヶ森山頂は良く晴れた日だと360度の展望が思いのままですが、この日は丁度山頂にいるときに、ちょっと黒い雲が出てきました。夕方からの予報が雨になっていたので、なんとか雨の降る前に下山しようと、おむすびを急いで食べます。
帰り道もいろいろな花を楽しみながらの下りです。
咲いているかどうか心配していたウメバチソウが見えたときは、思わず歓声が上がりました。ウメバチソウは他の山でも勿論咲きますが、私は毎年この山で見ることにしているのです。
山野の日当たりの良い湿地に生えます。仲間にはシラヒゲソウガアリマスガ、シラヒゲソウが日のあまり射さないような場所に生えるのに対して、ウメバチソウは日当たりの良いところを好みます。
パッチリと咲いた真っ白な花は、誰にも好かれる花でしょうね。
ナギナタコウジュです。いつもはもっと下のほうで群生している姿を見ていますが、時期が早いので、かなり上のほうで見ました。
花穂の片側だけに花をつけるので、見分けの難しいシソ科の中では比較的わかりやすい花です。香りがあるそうなのに、確かめるのを忘れました。
毎年、この場所で見ているセンブリも時期が早かったか、まだ蕾です。
でもセンブリは、また他の山でもきっと何度も見ることができるはず・・。
なんと、今年はもう会えないかと思っていたミズタマソウにも会えました。
ミズタマソウもやはり湿っぽい場所を好むように思います。
可憐な花ですが、何しろ小さいので、標準レンズではこれが精一杯。
リンドウの真っ青な色と対照的で綺麗でした。
広がりのある眺めを見ていると、心までのびのびとします。
たくましい花です。
セリ科の花もまだ咲き残っています。どうもこの仲間は同定が苦手で困ります。
下りは車道を下ったのですが、綺麗に舗装されているので、景色をのんびり眺めながら歩いても、転ぶこともなく有難いですね。
去年もここで見かけたカワラナデシコが今年もちゃんと咲いています。
花の時期としてはもう終盤ですが、それでもパステルピンクの野草は珍しく、可憐です。
今年お初のヤマラッキョウにも会えました。去年見たのとは違う場所で咲いています。
もう少しすると低山でも見かけるようになりますね。
山頂方面を振り返ると、ススキの中になだらかな丘のように見えます。
心配していた黒い雲はなくなりほっとしました。
キャンプ場への分岐付近まで下ってくると、リョウブの木に実がなっていました。
夏には白い小さな花を咲かせるリョウブですが、実をきちんと見たのはこれが初めてかもしれません。
ツリガネニンジンです。梶ヶ森で見たのは初めてかもしれません。
香川で見るツリガネニンジンと違って、ふっくらとしてまさしくツリガネの形ですね。
花も大きくて、見事でした。
群生で咲いている姿もなかなかです。
この付近から、梶ヶ森の名水が湧き出る場所への分岐があるのですが、この日はパスしました。
テリハノイバラの花が数輪咲いていて、中でも咲きあがったばかりの花は真っ白でとても綺麗でした。
園芸種のバラにも引けをとらないと思うのは私だけでしょうか。
車道沿いには花の終わりかけたノリウツギがびっしりと咲いています。
山荘駐車場の前には植えられたものでしょうか。紅白のゲンノショウコが仲良く咲いていました。
ここのところ、梶ヶ森に来るたびに山荘に立ち寄ることにしています。
この日もTさんは名水で立てられたホットコーヒー、私はゆずジュースで喉を潤しました。
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