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2008-12-09

08年、高知花紀行、その8、アシズリノジギク

アシズリノジギクはアシズリの名を冠したノギクですから、足摺岬にはきっとあるはず、自生のアシズリノギクをぜひ、この目で見てみたい、その思いがあればこそ、遠くとも足摺岬にやってきたのです。それまで見てきたノジギクは葉の特徴からアシズリノジギクではなさそうでした。さて、足摺岬、それも足摺岬の突端の灯台の足もとに咲くノジギクはどうでしょうか。

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葉に着目してください。葉のふちが白くなっていますね。これがアシズリノジギクの特徴なのだそうです。去年、最初に高知にいったときはそんなことも知らずに行ったのでした。思えば、NHKの趣味園だったか、11月~12月の四国は野菊王国と書いてある記事を見て、四国に住んでいるくせに、そんなことも知らなかったなんてと驚いたのが、4年ほど前の事でした。

私の手持ちの図鑑、山渓ハンディ図鑑の「野に咲く花」の最初、キク科のトップページには見開きいっぱいに足摺岬で11月28日に撮影したというアシズリノジギクの群生が掲載されています。因みにノジギクの学名はChrysanthemum.japonenseなんですね。アシズリノジギクはノジギクの変種なのでC.japonense var.ashizurienseとなっています。「ノジギクの変種で、高知県の足摺岬から愛媛県の佐田岬までの海岸に分布する。葉は3中裂し、ノジギクよりやや小さいが厚く、表面のふちに短毛が密生して白くふちどられるのが特徴」とあります。

↑画像のノジギクの葉っぱは、まさにその特徴を備えています。足摺岬でアシズリノジギクに会えて、やっと念願がかなったという感じでした。

Pb305452 こんな風に灯台の下で群生しているのですが、何しろ陽射しが11月末とは思えないほど強くて、日当たりのよい場所の花は白とびしてしまいました。

日陰の花はなんとか見られるぐらいには写っています。まさか、この時期に、日差しが強いことを心配しようとは思いませんでしたが、さすがに南国高知です。

Pb305441 一年ぶりに見かけたオオイタビの実もすぐ近くにありました。

たまたま、昨日、香川の海の近くの山でイタビカズラの実を見たのですが、実の大きさはオオイタビのほうが3倍ほども大きいです。熟すると実が赤くなるそうですが、これはまだまだ青かったです。

Tさんと10分近くもアシズリノジギクの撮影をしていたら、灯台のすぐ下まで、若い男のお遍路さんがやってきてお経をあげ始めました。私の子供のころはお遍路さんというと、お年寄りというイメージでしたが、最近は若い女性や男性もずいぶん見かけます。

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灯台の周囲をぐるりと回ってみました。横に見えているシュロのような木はビロウというらしいです。 シュロは我が家でも何本かかってに生えたのがあって、今では見つけ次第抜かないと、困っている植物ですが、さすがに香川ではビロウは見かけません。

Pb305469 これも一年ぶりに見るボタンボウフウの花です。若葉や根が食べられるそうで、お刺身についているのを時々見ます。いかにもセリ科の花ですが、葉っぱを見ると肉厚で海岸の植物の特徴が表われています。

道標に「天狗の鼻」と書かれてあって、そこから眺める灯台が絶景らしいので、歩いてみることにしました。

Pb305472 海に落ちる断崖にもノジギクやアゼトウナが群れ咲いているのが見えます。

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ここではツルソバに黒い実がしかりとついていました。

Pb305490 赤い実をつけた綺麗な葉っぱがあって、そのときはハナミョウガとばかり思っていたのですが、アオノクマタケランというのもあるようです。

Pb305519 この画像などを見ると、やはりアオノクマタケランという気もします。

Pb305495 天狗の鼻につきました。

近くで見るより、やっぱり、ここから見たほうが素敵ですね。

Pb305509_2しかし、西日がまともに照りつけるので、撮影は苦心惨憺します。

Pb305516nojigiku 天狗の鼻付近にも、もちろん、アシズリノジギクがあちこちで咲いていて、何度も撮影せずにはおれませんでした。

Pb305507 ビロウ自生地という道標もあったのですが、そこでなくとも、遊歩道のあちこちで見られたようです。

Pb305512 天狗の鼻からも望遠レンズでズームすると、岩の上の釣り人がはっきりと見えます。

Pb305523 天狗の鼻から、ふたたび、車道まで戻ってきました。

最後に、札所である金剛福寺にちょっとだけお参りして行きましょうということになりました。

お寺の塀際でそのとき、こんな花が咲いているのを見ました。ハマカンゾウというのがあるそうですが、葉っぱがなかったので、どうもはっきりしません。どのカンゾウにせよ、今の季節に咲いているのは、咲き残りなのでしょうか。

Pb305525 金剛福寺は銅葺きの屋根と見事な庭石が印象に残るお寺でした。

それにウミガメの格好をした石の置き物も珍しかったです。

八十八か所はどちらかというと山に多いように思うのですが、こんな足摺岬の突端にもあるんですね。

歩き遍路をすると、四国の様々な場所がほんとによくわかりそうです。山歩きができなくなったら、お遍路さんもいいかな~などと思いました。

さて、アシズリノジギクには会えましたが、ツメレンゲに会えてないので、まだドライブをやめるわけにはいきません。

コメント

ビロウというのは シュロに葉っぱが似てますね
ツルソバの実ははじめて見ました
アシズリノジギクというのは葉っぱもきれいですね
アオノクマタケランの実も葉もきれい!

とにかく珍しいものがいっぱいで目が回ります(@◇@)ノ グルグル

yuukoさん、こんばんは。
そうです、ビロウはシュロによく似ています。
シュロは北海道にもあるんでしょうか?
七夕祭りのときに短冊を竹から下げるのにシュロの葉の裂いたものを使います。

ツルソバは香川でも見かけることはないです。
アオノクマタケランもハナミョウガも香川では見かけません。
同じ四国でも、太平洋側と瀬戸内側では、いろいろなことがかなり違っています。

この時期にこれほど花や実がいろいろ見られるのは、やっぱり南国高知だからでしょうね。

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