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2008-12-10

08年、高知花紀行、その9、野生のサザンカとツメレンゲ群生

ムラサキセンブリ、アシズリノジギク、見たかった二つの花はたっぷりと見ることができましたが、まだツメレンゲを見ていません。それに野生のサザンカもできることなら見たかったのですが・・。

ツメレンゲは去年見た場所まで行けば見られるはずです。ということで、まだ西へと走ることになりました。時刻は午後3時を回っていますが、この日は家族にも遅くなると言ってあるので、日のあるうちは野草のお花見ができます。

足摺岬から土佐清水の町まで出るのに、海岸沿いの道と山の中を通り抜ける道があって、しばらく迷いましたが、山の中を通る道を走ることにしました。

Pb305543

山の中に綺麗な道路がついています。後で知ったのですが、それが足摺スカイラインという道だったようです。運転している私の目に、何か白い花がちらりと見えました。木に咲く花です。サザンカに違いありません。急いで車を停めます。

案の定、サザンカでした。去年はあまり下調べもせずに行ったのですが、大堂海岸に行く途中の道すがらで野生のサザンカと思われるサザンカを見たのでした。今回も大堂海岸まで行きたいなとは思ったのですが、やはり足摺岬を回っていると時間的には無理なので、サザンカの花は諦めていたのです。それがこんなところで見られようとは・・・。ラッキーとしか言いようがありません。

Pb305541 たくさんの花を咲かせた株もありますが、かなり上のほうなので、花が良く見えません。

少し歩くと、もっと下のほうで咲いている花がありました。

花弁はやや細めで、この画像の花は5弁ですが、↑画像のは6弁です。

葉はほんとに小さくて、我が家の白花サザンカの葉より小さめです。やはり我が家のは野生の花に似ているけれど、どこか改良された園芸種のようです。

Pb305542 葉がつやつやとして、とても綺麗です。

花も一重で、淡い黄色のしべがいかにも原種という感じです。

普通、庭植えなどされているのは濃いピンクの花が多いですけど、あんな品種も、元をたどればこの原種に行きつくんでしょうね。

足摺岬はヤブ椿の原生林で有名ですが、サザンカの自生があるということを知っている人は、少ないのではないでしょうか。このスカイラインを走るドライバーで、このサザンカに気がついた人も、野生のサザンカと知って見ている人は少ないでしょう。

花のほうは、そんな事とは関係なく、季節が来たらただただ咲くだけなのです。いつも、野生の花を見て感激するのは、そんなことが大きいのだと思います。

Pb305547 海岸からはかなり離れましたが、それでもハマアザミが咲いています。

Pb305538 イヌビワはすでに葉を落として、実だけがいくつも見えています。

Pb305539 後ろを振り返ると足摺の山が見えます。

足摺岬は岬といっても半島状に突き出ていて、標高443mの白皇山というのが最高峰のようですから、この画像の山がそうなのでしょう。

晩秋だというのに、濃い緑の常緑樹に覆われていて、季節感が狂うような眺めです。

やがて、午後4時ごろ、見覚えのある土佐清水の港町に下りてきました。ここからはほぼ海沿いに西に走ります。去年、ツメレンゲを見た場所は、見ればわかるはずですが、去年もあちこちで車を停めて、ブーゲンビリアだのいろいろな花を見ながら走ったので、場所がこちゃごちゃになっています。

Pb305552 そろそろ、去年、ツメレンゲを見た場所についても良さそうだけどと言い、何気なしに道の法面を見たら、一面のツメレンゲの群生が見えました。

何百、いや、もしかしたら千株は超えていそうなほどの群生です。

Pb305554 びっしりと咲くツメレンゲのその上にはノジギクが咲いているようです。

Pb305559 もうすでに4時を回っているというのに、まるで午後2時ごろのような青空を背景にノジギクもびっしりと咲いています。

望遠で撮影していますが、実際は10mほど上方に咲いています。

Pb305562 まるで押し合いへしあいしているようなツメレンゲの花、花、花。

Pb305564 ちょっと異様な雰囲気のツメレンゲに比べると、こちらは可憐という言葉がぴったりのノジギクです。

しかし、この花も見かけによらず、強靭な花ですね。

Pb305566 上のほうにしか咲いてないかというと、そんなことはなくて、すぐ近くでもまばらではありますが咲いています。

Pb305584 こちらは葯の色がまだ若々しい、咲き始めの株です。

Pb305585 それに対して、一寸先進んだ感のある株・・・。

Pb305574 数は少ないですが、ハマナデシコも岩にくっついて咲いています。

Pb305582 反対側の海に目をやると、大型の船がゆっくりと沖を進んでいます。

コメント

keitann様 こんにちは
精力的に更新されて見えますね。
頼もしく、羨ましく拝見させて頂きました。

今日の記事では、ツメレンゲを惚れ惚れと眺めてしまいました。
小生は、今までに、これの自生状態を、一度も見たことが無いのです。
野に出たときには、是非この目で見たいと思っていた姿を、こちらで、大群生で見てびっくりです。

イヌビワも、枝にしっかり生っていますね。
小生が、三河の低山で、一昨日に出会ったイヌビワは、実がたった一個しか、付いていませんでした。

サザンカの自生ものなんて、思いもかけませんでした。
あの樹は、何処のものも皆、植栽ですね。
自生で、この種類があるなんて、それも、ちょうど咲いた時季に、見られて良かったですね。

ぶちょうほう様、こんばんは。

精力的に更新というと聞こえが良いですが、実際は11月後半からろくろく山を歩いてなくてお恥ずかしい限りです。
冬場は高山にも見るべき花はなくて、どうしても低山や平野部、海岸などばかり散策してしまいます。

ツメレンゲ、ここのものは素晴らしい群生で驚きました。それにしても、ムラサキセンブリにしてもツメレンゲにしても
高知ではあまり珍しくはないのか、撮影などしているのは私たちぐらいでした。
ツメレンゲの場所はわかりやすい場所ですので、高知においでになるときはぜひ、お知らせくださいませ。
イヌビワは香川でもよく見かける木で、実も良くつけていますから、暖地性の樹木でしょうか。

サザンカの自生はちょっと意外ですよね。
私も去年初めて、痩せにサザンカがあるということを知ったばかりなんですよ。
高知には11月末から主に冬場に来ていますが、冬場は暖かくてほんとに良いところですよ。

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