初めての室戸散策、その9、シオギク群生
かなりの株数がまとまっている群落が二つほど見えました。
どうやら私たちが見た範囲ではこの付近が一番大きい群落を作っているようでした。
しかもまだまだ見ごろで綺麗でした。
ところがそこから数メートルしか離れていない場所で、こんな舌状花を持ったキクが咲いています。
葉っぱなどを見ても、ノジギクに似ています。
室戸にはシオギクが自生しているけど、ノジギクは高知から西で咲くという風に思っていたので、ちょっと驚きました。帰宅しいて調べてみると、もともとノジギクとシオギクはそれぞれ高知西部と東部とで棲み分けていましたが、室戸には恐らく観光用にと移植されたノジギクがあって、それがシオギクとの間に交雑種を作っているとの事です。今ではボランティアの方たちの手で、交雑種は抜いているようですが、それでもかなりの数の交雑種が見られました。
香川の海岸では春にたくさん咲いているのを見かけますから、室戸のも例外的に今の季節に咲いていたということでしょう。
ハマアザミのまだ綺麗に咲き誇っている花もあります。
別名、ハマゴボウというのは、長い根っこが食用になるからだそうです。
この日は海岸といっても風もなく、持参のウインドブレーカーはとうとう出番がないままです。
私も含めて、3人とも軽装で歩いたのですが、暑く感じるほどでした。
海岸は面白い形をした岩なども合って、まだまだ歩きたいのですが、全部歩くと2キロの長さの遊歩道なので、あまり離れると後が大変です。
そろそろ車道に出ようということになりました。
ヤブマオに似ているのでイラクサ科で調べるとすぐにわかり、ラセイタソウでした。
ラセイタとはラシャに似た毛織物だそうで、フカフカした葉の感じが似ているために名づけられたようです。
これもセリ科で調べるとすぐにわかりました。ハマウドです。
ハマウドの花後です。セリ科の植物は山で見かけるのはずいぶん種類が多いので、同定が難しくて嫌になりますが、浜辺で咲くセリ科の花はボタンボウフウとハマウドぐらいなので直ぐに分かります。
ボタンボウフウは草丈70センチぐらいですが、ハマウドはもっと大きくて花茎が1mを完全に越しています。
キケマンは香川の海岸近くでもよく見かけます。
もう閉鎖してしまっているらしいホテルの横を通って車道に出てきました。
車道と遊歩道は平行についているので、道さえあれば、どこからでも車道に出られます。
ここにもハイビスカスが2m半ぐらいの樹高になって咲いていました。
その閉鎖されているホテルの駐車場にこんなヤツデが植わっていました。
最初見たときには、うちの庭に植わっているヤツデとあまりにも葉っぱや花の様子が違うので、何か別の植物かと思ったのですが、もしかしたら室戸付近で自生していたヤツデを持ってきて植えてあるのかもしれません。
自生のヤツデはまだ見たことがないのですが、暖地の海岸に自生しているとの事なので、そのうち高知の海岸でも見られるかも知れませんね。
これもホテルの駐車場に植えられていたアロエの花です。
草丈2mほどもあって、大きいです。アロエの葉っぱの間に白いのが見えているのがノジギクのようで、こういう施設に植栽されたノジギクが室戸の海岸に逃げ出して交雑種を作ったのかも知れないなどと思いました。
車道に出て東の方角を見てみます。この道をどんどん走れば、徳島に出るはずです。
私はまだこれより東には行ったことがなく、徳島から日和佐までは子供たちが小さい頃に来たことがありますが、いつかは室戸以東の道も走ってみたいなどと思いました。
県境までは1時間もあれば着くようですね。
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