馴染み深い貴峰山に登る、その2、
お堂のそばの休憩所にはベンチやテーブルも置かれていて、勿論屋根つきなので、雨が降っても大丈夫です。まさに至れり尽くせりですね。
よく見るとノートがぶら下がっていて、登山者が名前を書き込む名簿のようです。丁寧にも、山の感想なども書き込んできる人がいましたが、私たちは名前のみを記入しました。
登山道はお堂の横から上に伸びていて、直ぐに分かります。
この付近の里山に多い、イブキシモツケが出てきました。普通はこの時期だと、葉を落としているはずですが、ここの株はまだ葉が残っていて紅葉しています。落葉樹の仲間は夏があまり暑かったりすると、一旦葉を落とし、秋に再び新葉を展開させることがあります。この場所は南向きで西日も当たるはずですから、恐らく、このイブキシモツケも秋に新しい葉を出したと思われます。後から見たイブキシモツケもそんな株が多かったです。
中腹より上は、あまり手を入れずに自然のままにしてあるようです。ジグザグは多少切ってありますが、雨の後なので急勾配の道はすべりやすそうです。すべりそうなところは、登山口でお会いした人が張ったというロープがあって、下りではロープを頼りに下ることになりそうです。
この山でもまたシマカンギクがかろうじて咲き残っていました。
ほんとに、この一帯の山にはシマカンギクガ多いですね。
ところどころに岩があって、マルバマンエングサのような葉が見えます。
里山には珍しいように思うのですが、花の時期は6~7月です。その頃にまた確認に来られたらいいのですが。
ピンボケですが、イワヒバもこの日は雨の後なので、綺麗に開いています。
この前は乾燥していたので、葉っぱがくるりと巻いてしまっていました。
落ち葉に包まって咲いているのが、ちょっとそぐわない感じです。
落ち葉はアベマキのようです。この山にもアベマキが多かったです。
南の方角が良く見えます。
画像向かって左下のあたりに大見小学校が見えています。
しかし、遠くはちょっと霞んだようになっていて、はっきりとは見えません。
山頂がこんな風に岩になっているのは、里山には珍しいと思いました。
岩には足場が切ってあって、岩のてっぺんに登れます。
この貴峰山にも山城があったそうで、この大岩もなにやら山城にゆかりがありそうです。
なんと、20分か30分で登れると思っていたのに、40分もかかってしまいました。まぁ、そのうち10分ほどは撮影やらその他のことに費やしていますが・・。
標高223mだそうです。
もう少し低いように思っていたのですが、意外と高いんですね。
三角点は岩に埋め込んでありました。
山頂の北側には瀬戸内海の眺めが広がっていますが、この日は展望はあまりよくありません。
私が1月初めに行った高見島がぼんやりと見えています。
おまけに、山の南斜面を登っている間は、海からの風が遮られて、ほとんど風など吹いてなかったのに、山頂付近に来たとたんに、吹きさらしです。
寒くて、長い間いられたものではありません。早々に下ることにします。
山頂に生えているアベマキの葉っぱも強風のため、舞い落ちんばかりです。
山頂直下の南面に下ったとたん、風は遮られて平安そのものです。
山では風のあるなしで、ずいぶん状況が変わることは経験済みですが、このときもまさにそれを痛感しました。
「ゴオー」というすさまじい風の音は久々に聞く音です。
イブキシモツケが今度は赤く紅葉しています。
アベマキとちょっと違う幹は、どうやらこれがクヌギのようですね。
下りは途中から西へと向かう車道らしき道が見えたので、そちらを少し歩くことにしました。
低い里山だし、方角は地図がなくてもわかるので、適当に歩いていると、やがて、ミニ88箇所らしいお地蔵様が見えてきました。
この日は後で、弥谷越を歩くことにしていたので、時間が足りませんが、次回はミニ88箇所を歩くのも面白そうです。
また、このまま西に歩くと毘沙古山に登れそうです。
車を停めた場所に行き着くには、一旦西に向かった道を、東に引き返します。
といっても同じ道を戻るのは気が進まないので、別ルートを辿ります。
山の麓には、畑に来るための車道らしきものが、ところどころついています。
適当に車道を歩いたり、草の斜面を下ったりしながら、進みます。
ツルウメモドキの実も見つかりましたが、さすがにこの時期は赤い部分が落ちてしまい綺麗ではありません。
こちらのほうが良く咲いています。
やがて、今はもう牛を飼ってないようですが、つい最近まで飼っていた形跡のある牛舎のところまで下ってきました。
そこから下は綺麗に耕された畑になっていて、畦にはタンポポも咲いていました。
登山口に下ってきたのは14時2分です。回り道をずいぶんしたので、約2時間の歩きになりました。
普通に歩くと、1時間ほどで登って下れると思います。
登山口付近のお宅の納屋だと思うのですが、こんな造りになっています。
小さい小屋ならタバコの乾燥小屋だと思うのですが、かなり大きな納屋だったので、Tさんと「これは一体、何の建物?」と不思議に思ったことでした。
標高は低いですが、なかなか秀麗な形をしていると思いませんか?
讃岐にはこんな形の山がとても多いんですよ。
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