真冬の天霧山、その5、犬返しの険
弥谷越は弥谷寺から別格18番の海岸寺へと辿るお遍路さんのためのへんろ道になっているようで、昔はきっとこの山越えの道もかなりの人に歩かれていたのでしょうね。
周囲に何体も佇んでいるお地蔵様や石仏を見ても、往時に歩いた人が偲ばれるようです。
周囲に道標なども完備していますが、私が初めてここを歩いた4年前には、大きな台風が災害をもたらした翌年だったからか、このへんろ道は通行できないというようにかかれてあったと記憶しています。その後、へんろ道が元通り整備されたのか、今は天霧山の麓の虚空蔵寺に下れるようになっているそうです。近々、まだ歩いていないこのコースも歩いてみたいと思っています。
でも、ナガバノコウヤボウキの直ぐ横で普通のコウヤボウキも見られるのが面白いです。
このコースは展望のある場所はところどころにしかありませんが、三豊平野を望むことが出来る場所がありました。
はるか向こうに見えているのは愛媛の山々ですが、どうやら雪雲に覆われている様子です。
歩いている私たちも、先ほどから何度も小雪が舞うところに遭遇しました。きっと、高い山ではかなりの雪になっていることでしょうね。
天霧山へと向かう最後の鞍部の手前に「隠砦跡」という道標が立っています。
これを北に10mばかりも歩くと、隠砦のあったという空き地に出ますが、今は何もありません。ただ、瀬戸内海が良く見えるので、天霧城に攻めてくる兵があれば、よく見えたことでしょう。
ここでとても綺麗なコウヤボウキの一際ピンクが濃い冠毛を見つけました。
コウヤボウキのピンクの冠毛は時々見かけますが、こんなに濃いピンクは初めてです。
風が吹いて、じっとしてないので、撮影が大変ですが、まるで花が咲いているように綺麗でした。
ここからおよそ100m足らずの登りのようです。
Rさんが秋にこの巻き道を通ったそうですが、登りはやはり犬返しの険を登り、帰りは巻き道経由で帰りましょうということになりました。
鞍部からほんの少し登ったところに「犬返しの険」という道標が立っています。
犬も寄せ付けないほど険しい登りということらしいですが、実際は5分ちょっとの急登です。
でも、足元もあまりよくないので、木に掴まったりしながら登ります。
これまでは稜線を東に進んでいたのが、ここからは北に向かって進むようになります。
まずは「物見台」と書かれた道標があります。
跡だけで、建物の痕跡はほとんどありませんが・・。
どんどん進むと、続いて二の丸跡があります。
ところどころ、断崖絶壁になっている箇所もあって、山道を歩いていれば心配ないですが、下り坂のときなど勢い余って下ると、断崖から落ちないとも限らないので要注意です。
実際、一年ほど前に私の友人の知人が天霧山から転落して大怪我をしたそうです。
そんな事故があったからか、一年ほど前に来たときにはなかったトラロープが張られていました。
善通寺方面を眺めると、まるで雪が舞っているような雰囲気でした。
15時6分、三角点のある山頂に着きました。
三の丸跡からまだしばらく歩くので、こんなに離れた場所に三角点があると知ったのはつい1年ちょっと前のことです。
それまでは三の丸跡までしか来たことがありませんでした。
城跡はここが北東端になっているようです。
我拝師山や中山が南に見えていますが、先ほどまで舞っていたらしい雪はもう見えません。
陽射しさえ出てきたようです。
猫の目のようにめまぐるしく変わるお天気です。
ここにも転落防止用かトラロープが張られています。
町並みは多度津の町並みです。
keitann様 こんにちは
この天霧山では、いろいろめまぐるしく天気が変わりましたね。
山の名前のように、雪雲?でガス(霧)って見たり、瀬戸大橋まで見通せて見たり、心変わりの山みたいですね。
アベマキとクヌギの区別が未だにあやふやで、小生は今年も悩んでいました。
樹幹のコルク質の肌目から見分けようと思うと、中間的なものばかりが出てきて悩み、葉裏の銀毛で見分けようと思うと、これもキッチリ俊別できず、相変わらず悩んでいます。
実で見分けられると良いのですがね・・・・。
コウヤボウキのピンクの冠毛はお見事です。仰言る様に、まるで花のようです。
三の丸跡の下の断崖絶壁の画は迫力があります。見ていて、ゾクゾクしてしまいますね。
投稿: ぶちょうほう | 2009-01-22 17:47
ぶちょうほう様、こんばんは。
天霧山が天気が変わりやすいというよりも、登った日がの天候がそういう天候だったようです。
小雪が舞ったかと思えば、青空が見えたり、朝のうちや夕方は陽射しもあったりと、寒い一日ながらも
青空が見えてよかったです。
アベマキとクヌギ・・・私も今まで見分けがつかなかったのですが、葉を見ると一目瞭然でした。落葉していても
株元に落ち葉があるので、落ち葉の裏が白っぽくなっていればアベマキだそうです。
それとコルク質がアベマキのほうが厚いそうですね。
ドングリはアベマキのは少し細長く、クヌギのドングリは横に張っていると思いました。
コウヤボウキのピンクの綿毛は時々見かけますが、ここまで色が濃いのは初めてで、しかもたくさんあったのですが
何しろ風が吹いていて、一輪を撮影するのがやっとでした。
明日ももう一度行くつもりなので、条件が良ければ撮影してきますね。
断崖絶壁は、どうやらイワヒバか何かを採取しに来て転落したのだろうと、友人が言ってました。
命綱でもつけてないと、危険な場所です。
その前に、そうまでして、自生の植物を採取したいのかな?と呆れますが・・。
投稿: keitann | 2009-01-22 22:12