北アルプス最北の山旅、その15、ミズバショウ
湿原の中を緩やかな勾配で木道がついていて、辺りにはリュウキンカやハクサンコザクラが咲きはじめています。
1日目にお化けのように大きくなったミズバショウを見て、もう可憐なミズバショウは見られないかと思っていたのですが、なんとここで見ることができました。
それにリュウキンカの自生しているのを見るのは私は初めてだったのです。自宅で育てているので、鉢植えのリュウキンカは今年の春も見ましたが、自生でこれだけ一面に咲いているのを見て感激しました。
チングルマの白、リュウキンカの黄色、そしてハクサンコザクラのピンク・・・なんともメルヘンチックナ色合いにすっかり癒されながら歩きました。
昔もこの道を通っているはずですが、少しも記憶に残っていません。
この姿を見ていると、あんなにでっかくなるなんて信じがたいですね。
雪倉避難小屋で先に出発された初老の男性二人組みのようです。
上に大きく聳えるのは朝日岳で、このときはまさか今からこの山を登ることになろうとは思ってもいなかったのでした。
この辺りからは風もなく、この日でいちばん暑かったところです。
ここにきてキバナノコマノツメ、サンカヨウ、ユキザサ、ミドリユキザサなどを見かけます。
特にユキザサやミドリユキザサはずいぶん多かったです。
淡い紫色のツボスミレを見かけたので、珍しくて撮影しましたが、これがミヤマツボスミレのようです。
それにしても7月半ばだというのに、スミレが次々と見られ、スミレ好きにはたまりません。
12時55分、先を歩くYさんから、「ここから通行禁止で右に行くみたいです」とのこと・・。
私もこの説明書を近くまで行ってよく見れば良かったのに、よく読まずに、ちょっとした高巻きだろうぐらいと思ってしまったのでした。
帰宅して画像を良く見ると小さく「水平道は」と書いてあります。
朝日小屋予約の際にもルーと状況を尋ねたのですが、特に問題ないということだったので、てっきり水平道は通れるとばかり思い込んでいたのでした。
後で訊いたところ、ここが水平道と朝日岳への直登道との分岐だったようです。
特に分岐を示す道標のようなものもなかったのですが、雪に隠れていたのかもしれません。
ここから右に入り、登っていきますが、私たちは単なる高巻きだと思っていたのに、それにしてはどこまでも登っていきます。
このときの登りの下のほうで見かけたゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、エゾノヨツバムグラ、サンカヨウです。
特にマイヅルソウはとても綺麗な群生でしたし、サンカヨウもここに至るまで、実は幾度となく見ていましたが、花はここで初めて見ました。
いい加減、登りが終わりそうなものだけど、と思いながら登っていきます。何しろ、樹林帯の中でさっきまでの強風もこの辺りでは吹いてないので暑くてたまりません。しばらく登ると、あらら、白馬まで見えてきました。
こんなに登るのはおかしいなと思い始めたのはこの頃です。
どうやら、これは朝日岳に登る道かな?と思い始めたのはこの頃です。
道はあまり踏まれてないような道で、北アルプスの山道にしては珍しいです。朝日岳に登るマイナーなルートなんだろうか?などと思いながら登ります。
なんとか樹林帯が途切れたようで、展望が開けてきそうです。あそこまで登ったら何があるんだろう?と思って登ってみたら、あらまぁ、稜線を乗っ越してしまいました。どうやら朝日岳の稜線の北側に出たようです。
そして、これも1年ぶりで見るオオバキスミレが咲いているではありませんか。
登りの疲れもこれで吹っ飛びそうでした。
後ろを振り返ると、午前中に越えてきた雪倉がでっかく見えています。
左から焼山、火打、妙高、そして手前が雨飾のようですね。
シラネアオイもあちこちで咲いていて、ここではシナノキンバイとツーショットで咲いていました。
ちょっと前まで雪が積もっていたんでしょうね。
中にはサンカヨウ、キヌガサソウ、シラネアオイの三種類が直ぐ近くで咲いている豪華絢爛な場所もありました。
ということは、もう400mほどは登ってる??
これなら朝日岳山頂もそう遠くはないはずですね。
稜線の北側には雪がべったりくっついていますが、雪の上を歩く場所はほとんどなく危険なことはありません。
雪のとけた後にはミヤマカタバミ、ハクサンコザクラ、イワカガミなどが可憐に咲いていて、長い登りなんだけど、花に癒されながら登り続けます。
keitannさん、こんばんは~。
ハクサンコザクラの群生にうっとりです~。
北アルプス2000~3000Mで咲くをお花をほとんど
見ることが出来て素晴らしいですね!
ウルップソウとツクモグサがそれほどたくさん咲いている
なんて驚きでした。
今回は日程とお天気が絶妙のタイミングでしたね~。
今までの中で最高の登山となったのではないでしょうか・・・。
うちの主人は白馬岳の登山地図を見ながら毎回のアップを
楽しみにしています。
雪倉岳から朝日小屋へのルートを直登コース、水平道コース
どちらのコースを登るのか興味津々でした。
と、言うのも水平道は残雪の時は通行出来ない事が多いと書いて
あったからだそうです。
これからの展開がますます楽しみです。
投稿: ミャーのママ | 2009-07-28 21:12
しかし、よく歩きますねえ!
感心を通り越して尊敬してしまいます(^o^)
たくさんの花に励まされてることもあるんでしょうか。
投稿: 加納@新潟 | 2009-07-28 22:41
ミャーのママさん、こちらにもコメントいただき、ありがとうございます。
ハクサンコザクラはここでもたくさん見ましたし、翌日の朝日岳の下りでもたくさん見ましたよ。
朝日岳は湿性のお花畑が多いです。
昔登ったときは、雪倉はマツムシソウのお花畑でした。
時期がずらたらずれたで、また別のお花が咲いてるんでしょうね。
でも、ウルップソウとツクモグサをご覧になるなら7月半ばまででしょうね。
ウルップソウとキヌガサソウはほんとに見飽きるほど見ましたよ。
最後には面倒なので撮影しませんでした(^_^;
水平道だとばかり思っていて、なんでこんなに登るんだろう??と疑問だらけでしたよ。
この日は何しろ眼鏡を吹き飛ばされてしまい、途中から地図が見られなくなったので、なおさら
変な思い込みをして閉まったようです。
途中で、朝日岳を登ってると気づいたのですが、最初から水平道が使えないとわかっていたら
コースタイムが10時間近くになるので、恐れをなして登っていたかどうか??(^_^;
何が幸いするかわかったものではないですね。
朝日岳を登ったおかげで新しい花との出会いもありましたし、良かったです。
投稿: keitann | 2009-07-28 23:05
加納さん、こんばんは。
いや~、最初から朝日岳を登るとわかっていれば、歩いたかどうか??
水平道だからなんとかなるだろうと思っていたら、実際は朝日岳を二度も登ることになりました(^_^;
でも、早発ちしたので、意外とばてませんでしたよ。
その代わり、朝日小屋に着いたら、足が棒になってました(^_^;
投稿: keitann | 2009-07-28 23:21