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2010-05-18

5月初旬の皿ガ嶺、その1、ルイヨウボタン

愛媛の皿ガ嶺には毎年、春には必ず一度は行くことにしています。

四国でも有数の花の山ですし、その割りに山頂までは2時間もからず、ハイキング程度の歩きで登れます。危険なところもありませんし、ブナの森もとても雰囲気が良くて、松山の人にとっては格好の森林浴の場にもなるでしょう。

ここ数年、4月末の皿ガ嶺に登ることが多く、5月には登っていませんでしたが、今年はいろいろな考えて5月10日ごろに登ろうと思っていました。7年ほど前にも5月の連休に登っていますが、その頃になるとヤマブキソウやラショウモンカズラ、イチリンソウなどが咲いているはずです。

5月8日の予定で山仲間のTさんとreikoさんに声をおかけしたら、二人とも同好してくださることになりました。

P5083378

↑画像はたまたま見つけたヤマブキソウが固まって咲いている様子です。

これ、大木の木に着生して咲いているんですよ。このほかにもクロフネサイシンなどが着生している様子も見ることが出来ました。

さて、皿ガ嶺は歩きの時間そのものはたいしたことがないので、集合も今回は7時半とぐっと遅めにしました。車はreikoさんが出してくださいました。7時半に善通寺インターに乗って、コンビニで食料調達したら、上林峠方面を目指します。

P5081991 車中から見える皿ガ嶺ですが、これほどはっきりと山頂が見えるのも珍しいです。

去年は4月末に来たのに、寒さで震えた皿ガ嶺でしたが、この日は気温もぐんと上がりそうな気配です。

P5082000 登山口の水の元には9時10分ごろの到着です。

いつも来ている月末だと、この場所のトサミズキや桜が咲いているのですが、さすがに5月8日ともなると、トサミズキは花が終わり、代わりにコンロンソウが咲いています。

P5082009 4月末だとエイザンスミレやサイコクサバノオが見られるのですが、それらは終わっていて、イチリンソウやヤマシャクヤクが花盛りでした。

特にヤマシャクは丁度見頃でしたが、朝は光がまともに当たっていたらしく画像が今ひとつなので、帰りに写したのをのちほどアップします。

P5082096 ルイヨウボタンも多くて、あちこちで咲いています。

P5082097 ルイヨウボタンは石鎚では5月末に咲いていますが、皿ガ嶺は標高が低いので、5月初めには見頃です。

このルイヨウボタンはメギ科なんですね。

葉っぱがボタンの葉に似ているので類葉ボタンというわけです。

花弁のように見える6枚は内萼片だそうです。

葉の色と花の色が良く似ていてお洒落といえばお洒落、玄人好みの花です。

P5082147 皿ガ嶺でラショウモンカズラを見るのも7年ぶりでしょうか。

5月の皿ガ嶺には今18歳になる末っ子が小5ぐらいのときに連れてきて以来です。そのときは末っ子が迷子になってしまい、ずいぶん苦労しました。

P5082149 アワコバイモはすでに種をつけています。

今年の春は3月前半までは暖冬だったので、春浅い頃に咲くユキワリイチゲやアワコバイモなどは花が終わるのが早かったように思います。

一方、3月末ごろから何度も寒波が到来したので、春真っ盛りに咲く花がずいぶん遅れたのだろうと思います。

おかげで今年はアワコバイモの花盛りの頃を見そびれました。(^_^;

P5082174 車道を横切って、風穴方面に歩いていると、ニオイタチツボスミレがまだ咲いていました。

いつもだとこの場所にはショウジョウバカマが咲いているのですが、ショウジョウバカマのほうは見えません。

P5082176 目の前には山肌が見えていますが、4月末だと、この山肌がまだまだ茶色なのですが、5月になると芽吹きが始まっていますね。

何となく心もウキウキします。

P5082184 前を歩くreikoさんとTさんの前方にも黄色いキンポウゲなどが咲き乱れて、いかにも春気分満点です。

P5082204 風穴の周囲ではいつもコミヤマカタバミやワチガイソウなどが咲いているのですが、時期が遅いからかあまり咲いていないようです。

花が少ないのは時期のせいだと思っていたら、後から来た方が、「岩の上に咲いていたコミヤマカタバミがごっそり苔も一緒に盗掘されたそうよ」と教えてくれました。

そういえば、去年までは岩の上に見事に群生していたはずでした・・・。

なんと心無いことをするのでしょう。

P5082240 それでもコガネネコノメソウはまだまだ綺麗に咲いていました。

ここ風穴は天然の冷気が岩の間から噴出しているので、他の場所よりもうんと涼しくて、暑さに弱い花たちもこの周囲だけは元気に咲いています。

また、この冷気を利用して、ここではヒマラヤの青ケシが栽培されています。

コメント

keitann様 こんにちは
小生も昨日山に入り、最初からコバイモ(ミノコバイモ)を探して歩きましたが、ついに花にも実にも、固体を見つけることが出来ませんでした。
こちらで、イチリンソウの花弁6枚を見て、おやっ!?と思いました。
あれは基本形は5枚なのでしょうね。
今年は庭にアネモネ(もちろん園芸種ですが)を植えていたので、こちらの花はそれと比べれば、シンプルではありますがとても親近感を持って眺めるようになりました。

ラショウモンカズラは今年まだ見てはいませんが、こちらのものは颯爽としていて得意げな咲き方ですね。

ルイヨウボタンはなにか蛍光色的な発色ですね。
コミヤマカタバミの盗掘・・・・・そんな愚かな行為をする人の気が知れません。

keitannさん、こんばんは。それにしてもよく登られていますね。素晴らしいです。
皿ヶ嶺、一昨日行ってきました。目的の花は残念ながらつぼみでした。一年前から計画していたのに、昨年だったら咲いていたはずが、今年は花の開花が1週間から10日遅れていますね。
風穴周辺のワチガイソウは花盛りでしたから、遅かったのではなくて早かったようですよ。
でも素晴らしい山でした。花の多さは僕が普段行っている山々の比ではありませんでしたよ。これだけ開発された山なのに花が多いというのは、やっぱり四国の山は自然が多く残っているなと感じました。
登山口で広島の知人と待ち合わせて登ったのですが、その知人たちがササユリの株を盗掘している現場に出合わしたそうです。堂々とやっているので唖然としたと言っていました。
続きが楽しみです。

ぶちょうほう様、こんんばんは。
コバイモにもよりますが、今年は3月半ばまでは比較的暖かだったので、春早く咲く花は
例年通りだったように思います。
ですから、今の時期だと、標高の低い場所ではコバイモは影も形もなくなっている可能性が
高いですね。
イチリンソウ・・そうなんです。ご指摘されて初めて、6弁だったと気付きました。
でも、イチリンソウはこの後もいっぱい見ましたので、また普通の5弁のを登場させますよ。
皿ガ嶺には不思議なことにイチリンソウはいっぱい咲くのに、ニリンソウは咲かないんですよ。
でも、イチゲの仲間は万人好みの愛らしい花ですよね。
ラショウモンカズラやルイヨウボタンなど、いつもと時期をちょっとずらしただけで、別の花に
たくさん出会えました。
やはり時期をずらしていくことは大事ですね。
岩の上のコミヤマカタバミを苔も一緒にはいでいくなんて、ひどいことをするものです。
みんな、怒っていました。

ルンバルンバさん、こんばんは。

ご無沙汰していますが、私もひそかにブログを拝見しているんですよ。
皿ガ嶺の今の花で目的の花というと、あれでしょうか。
メールをいただければ、咲き具合をお知らせしましたのに・・・。
今年は愛媛や香川では花がずいぶん遅れています。
最低でも一週間ほどずらしたほうが良さそうですね。

4月から5月前半までは良く登りましたが、5月後半からはいろいろあって、登れなさそうです。
いつも見ているゴヨウツツジなどは今年は見られないかもわからないので、残念です。
皿ガ嶺は、ハイキング程度で登れる山なのに、ブナあり、花ありで良い山でしょう?
四国でもこれだけ良い山はそれほどないと思います。
でも、GWに登った岡山の山もなかなか良かったですよ。
場所を変えると普段見れない花も普通に見られて、やはり百聞は一見に如かずですね。
私も今年に入ってからでも、盗掘の現場を何度か目にしてやりきれない気持ちになりました。
山の花は皆が楽しみにしているということを考えたら、そんなことは出来ないはずなんですが・・。
私のほうも娘が福岡に住むようになったので、九州の山など参考にさせてくださいね。

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