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2011-06-07

5月の駆け足ドライブ、その8、ウスギオウレン

白駒池入り口の駐車場にはたった2台しか車が停まっていませんでしたが、私が出かけようとするとき、丁度入れ替わりに帰ってこられた方がいたので、足元はウオーキングシューズで大丈夫でしょうか?と尋ねたところ、大丈夫とのことです。

今回、車に登山靴は積んできていたのに、登山靴用の厚手の靴下を入れるのを忘れていた私でした。どこかで靴下を買おうと思っていたのに、買い忘れていたのです。

ウオーキングシューズのまま、遊歩道を歩き始めました。

P5239306

辺りは鬱蒼とした針葉樹の森なのですが、よく見るとなにやら小さな白い花が見えます。最初は何だかよくわからず、目を近づけたところ、オウレンの仲間のようです。

セリバオウレンは何度も見たことがありますが、ずっと小さくて葉の様子も違うので、これが話に聞くコセリバオウレンかな?と思っていました。高知では2月初めにはコセリバオウレンが咲くと聞いていますが、そうなると北八つのこの辺りは高知の2月に当たると言うこと??

P5239310 草丈は10センチぐらいでとても可愛いです。

帰宅してから、調べたところ、ウスギオウレンというそうで、葉の形も花の色も、少し違います。

薄黄というぐらいで、淡い黄色なのです。

最初は花が終盤なのでこんな色をしているのかと思いました。

形と言い色と言い、春の妖精と言う言葉がぴったり・・・。

P5239307 そして、針葉樹はオオシラビソだったのですね。

四国の高山にはシコクシラベとウラジロモミが多いのですが、オオシラビソはアオモリトドマツとも言われ、本州の亜高山に生えるそうです。

P5239309 白駒池までの遊歩道はアップダウンもなく、普通の人なら10分程度で歩けそうです。

白く見えているのは雪です。

この日は私以外にはカメラ教室のツアー?のような方たちが来ているだけでした。

P5239308 カメラのツアーの方たちはオウレンには見向きもせず、このような綺麗な苔の撮影に夢中でした。

後でわかったのですが、北八つは苔の観察でも有名なようですね。

四国の山には精々山登りと花を見るぐらいでしか、人は訪れないのですが、さすがに大都会に近い山だけあって、八ヶ岳に来る人はいろいろな目的の人がいます。

P5239312 数十年前に来たときもこんな風にオオシラビソの森だったのでしょうね。

3月初めといっても雪が2mほどあったのではないでしょうか。

P5239318 花はまだ先でしょうが、イチヤクソウの葉も見られます。

茎が赤いので、ベニバナイチヤクソウかもしれませんね。

P5239319 11時20分に青苔荘に着きました。

ここは大学1年のときの春休み、3年のときの春休みに、所属していた山の同好会が借り切って春合宿を行った思い出の地です。

特に一年のときは、天候が余りよくなくて、ニュウまで歩いたときも横殴りの雪と風で痛いほど冷たかったのを記憶しています。

そして、この青苔荘の近くで3人用のテントを張って、私たち1年生が訓練のために雪の上で寝たのですが、寒いと言うものではなく、ありったけの衣類を着てシュラフに潜り込んでも、寒さで寝られたものではありませんでした。シュラフと言っても私のように雪山を本格的にやる気のない人間は夏用のシュラフしか持ってなかったのですから・・・。マイナス20℃ほどまで下がる気温を経験したのは、それが初めてでした。

P5239326

池のほとりまで行ってみたら、対岸に白駒荘が綺麗に見えています。

池に赤屋根が映りこんで、まるでポスターの風景みたいです。

P5239329 背景に見えている落葉樹の樹種はいったい何なんでしょうね。

P5239323 小屋の前には水仙が咲きだそうとしています。

高山の自然の中にこんな園芸種の花を植えるのあまり見ないのですが・・・。

小屋の人が、寂しいので植えたのでしょうか・・・。

P5239331 池一周は30分ほどらしいので、とりあえず池を一周することにしました。

この大量の葉っぱはイチヤクソウです。

本州のちょっとした高山ではイチヤクソウがとても多いとは聞いていましたが、ほんとですね。

私が7月に北アルプスに登るときにはイチヤクソウはあまり見かけないのですが・・。

P5239333 青苔荘から白駒荘への道は木道になっていました。

P5239334 これはゴゼンタチバナのようですが、花はまだまだ先でしょうね。

P5239335 しっかりとした道標が立っています。

P5239341 シャクナゲの木が見えてきました。

帰宅後調べたら、白駒池周辺ではハクサンシャクナゲが咲くようです。

これも、7月の開花でしょうね。

コメント

keitann様 こんにちは
白駒池に通じる道に雪があまり残っていなくて良かったですね。
ウスギオウレンという名前は初めて聞きました。
しかし、もしかしたら自分も既に見ていて、それをセリバオウレンと混同していた可能性がありますね。
ナルホド確かに薄黄色ではありますね。
小生は2年ほど前にオーレン小屋から横岳に行っているのですが、そのとき随分オーレン草を見ているのですが、そのときにこれがあった可能性がありますね。
一度確認してみます。

園芸種の持ち込みは止めて欲しいですね。現地でこういうのを見ると、辺りに折角素敵なものがあるのに・・・と、残念な気持ちがします。

こんにちは。
ウスギオウレンの名前は今年知ったばかりでした。
近縁種のコセリバオウレンを撮った時に調べてわかりました。実物をまだ見たことがなく、とても参考になりました。

ぶちょうほう様、こんばんは。
今年は四国の山でさえ、遅くまで雪が残ったぐらいですから、八ヶ岳は一体どうなんだろう?と懸念がありましたが、幸い、白駒池までは歩きやすい道でした。
ウスギオウレンは私も初めて聞く名前で、もちろん初めて見る花でした。
コセリバオウレンをまだ見たことがなかったので、最初はコセリバオウレンというものかも知れないと思っていました。
ウスギオウレンはセリバオウレンよりもかなり小さいし、花の色がどれも真っ白ではないので、違和感を感じていたのです。
帰宅していろいろ調べていたら、ウスギオウレンとわかりました。
関東や信州方面ではウスギオウレンも時折見かけることがあるようですね。
撮影された画像が残っているのでしたら、もう一度ご確認されるのも良いですね。葉もコセリバオウレンとはちょっと違うようです。
山小屋の近くでは山の花は植えられているのは良く見ますが、園芸種を植えているのはあまり見たことがなかったのでびっくりしました。
山に植物を植えるのは盗掘する以上にいろいろな問題が多いそうです。

多摩NTの住人様、こんばんは。
ウスギオウレンの名前をご存知だったのですか?
素晴らしいです。
私はコセリバオウレンもまだ実物を見てないのに、それよりも稀にしか見ないウスギオウレンのほうを先に見るという変則的な出会いになりました。
この場所は山登りをしない方でも、充分アプローチできる場所ですので、八ヶ岳方面に行かれる際には観察されるのも良いですね。
まだ他の野草が咲きだす前ですので、ゆっくりと観察できると思います。

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