初めてのアルプス単独行、その12、樅沢岳へ
双六小屋は今回で3度目の宿泊で、勝手がわかっているので、落ち着きます。
受付にいる方も3年前と同じ方でした。通された部屋はこれまた3年前に泊まったのと同じ部屋で、窓を開けると正面に樅沢岳が見える部屋です。同じ部屋に私も含めて結局7人の女性が泊まったのですが、母娘で高天原方面から縦走されて来たというその娘さんのほうを除いた後の6人はどなたも中高年の女性の方ばかりでした。
翌日に私と同じ西鎌尾根ルートで槍に行きたいといいう、やはり単独の女性の方がいらして、地図を熱心に見てはコースタイムの計算をされてます。私も同じルートを歩こうと思っていたので、いろいろと相談させてもらいました。その方が小屋の方にお話を聞いてこられ、西鎌尾根で注意すべき場所は鎖場と稜線が左側に切れ落ちている箇所、それに突風が吹くことがあるので気をつけることだそうです。
その夜は前夜の睡眠不足を解消すべく、夕食時にビールを1缶飲んでそのまま爆睡の予定が、同室の方々のお話があまりにも面白くて、結局、消灯時刻の8時半まで眠くならず、就寝は8時半過ぎでした。
翌朝は部屋の電灯が点くのが4時だそうで、4時過ぎに目覚めたら、同じ部屋の方たちはほとんど起きてらしたようです。私は小屋の朝食は頼んでなくて、プリムスでお湯を沸かし、コーヒーとクラッカーで簡単に朝食を済ます予定です。ところが、お湯は小屋の方が大きなやかんに沸かしてくれてたので、それを分けていただきました。おかげで自炊室に行くこともなく、部屋で簡単に朝食を済ますことができました。これだと朝の出発がスムーズで楽です。朝食は頼まない代わりにお弁当は作ってもらいました。
朝早くには小雨が降っていたようですが、それも5時ごろには止んだようです。
小屋の外に出てみると、嬉しいことに正面の鷲羽岳が綺麗に見えます。↑の画像はこの日最初に撮った画像で、撮影時刻は5時8分です。
やはり西鎌尾根コースを歩かれるという同室の女性の方が小屋の方に今度は天気をたずねてきてくれました。それによると突風と落雷があるかも・・・とのことです。この日の私の心積もりは天気が良ければ西鎌尾根、もしくは鷲羽や水晶のピストンでもいいかな~と言う気持ちです。ただ、鷲羽方面に行くとなると2泊目も双六小屋で、最終日は登ってきたのと同じコースを下ることになるので、その点があまり気が進みません。
落雷は普通は午後からでしょうし、西鎌尾根はコースタイム6時間ちょっとの歩きなので、槍ヶ岳山荘には午前中に着くだろうと予測し、2日目は予定通り、西鎌尾根を歩くことにしました。
雨を覚悟していただけに、雨具を着ずに済むのが嬉しく感じます。
前日は終日半袖で歩いたのですが、この日はさすがに長袖のウエアで歩きます。
この日持った水分はポカリを500ml、その他、お茶と水が合わせて800mlぐらいです。
もともと、私はそれほど水分を摂るほうではないので、涼しければそのぐらいで十分です。
歩き初めてすぐに、双六小屋方面を撮影した画像です。
小屋の向こうには双六岳がちゃんと見えています。
ほかの方たちは雨具を着ている人が多いですね。
私は雨具は嫌いなので、木々の水滴で濡れそうなときとか、完全に降ってくるまでは、あまり雨具は使わないほうですね。
鏡平や笠が岳方面にはこちらに向かいます。
少し登ったところで、双六小屋を俯瞰できるようになったので撮影しました。
小屋の周囲は結構人がいますね。
皆さん、そろそろ出発されるのでしょうか。
テン場のほうでは、高校生たちが円陣になって、準備運動をしているようです。
私のかなり前を、単独の方が一人歩いていいるのですが、ぼんやりとしか見えません。
三俣蓮華から鷲羽にかけてのなだらかな稜線がだんだんせりあがってきます。
画像ではよくわからないけど、肉眼では三俣山荘も見えています。
中央の赤屋根の三俣山荘、おわかりでしょうか?
その後ろののっぺりとした山は祖父岳のようです。
三俣~鷲羽~水晶も次回はぜひ歩いてみたいですね。
その名もモミ沢というようで、高瀬川の支流に湯俣川というのがあって、そのまた支流のようです。
そして高瀬川は信濃川水系だそうですから、この水は日本海へと注ぐわけです。
正面に見えている小高いのが樅沢岳のピークかと思っていたら、そうではないようです。
道はこのピークを巻いて、なおも進みます。
花もイワツメクサなど咲いてるのですが、まだ朝早くて光が足りず、ろくな画像が撮れません。
その手前はムカゴトラノオ??
振り返って見る双六もガスが激しく巻き、刻々と眺めが変わります。
稜線に出ましたが、鷲羽にガスがかり始めました。あぁ・・・・。
野口五郎も何とか見えています。
真砂岳の東側の連なりは唐松岳や餓鬼岳のようですね。
餓鬼の辺りは昔歩いたと思います。
樅沢岳から南に伸びる尾根の向こう側にひときわ異様な姿を見せているのは硫黄岳のようです。
この山は4年前にも双六岳辺りから眺めてます。
なんとか展望がもってくれますようん・・・・。
後方からかなり離れて2人の方が登ってこられるのが見えますが、前後は人影もありません。
西鎌尾根を歩く人、かなり少ないようですね。
単独なので、ある程度の人が登っているのが心強いのだけど・・・。などと勝手気ままなことを考えながら歩きます。
6時前になって、ようやく花画像が撮れるほどの明るさになってきました。
ヨツバシオガマです。
昨夜はぐっすり眠れたからか、朝一の登りだったからか、私には珍しくコースタイムより早く歩いたようです。
こんにちは。
単独行記録を楽しく拝読させていただいております。
ただただ感心するばかりです。
それにしても花が多いですね。
それを全てご存知のkeitannさんは素晴らしい。
投稿: 多摩NTの住人 | 2011-08-05 16:58
多摩NTの住人様、こんばんは。
ぼちぼちと思いっきり長く綴っている記録ですが、退屈されませんか?(^_^;
そういえば、今回山で会った方の中に、普段はマラソンをされているという方が何人かいらっしゃいましたよ。
やっぱり山登りとマラソンって共通点がるんでしょうかね。
夏のアルプスは花がすごいですよ。
ぜひ、一度お出かけください。
投稿: keitann | 2011-08-05 22:34
こんばんは!
初めてのアルプス単独行、その12まで・・頑張るねぇ~しかし、歩いた行動がよく判りますよ~
*地図を見ながら読むともっとよく判ると思います、
花もしっかり撮ってるし、今後が楽しみです!
UP頑張って下さい!
投稿: え~ちゃん | 2011-08-05 23:56
え~ちゃん、こんにちは。
ちょっとご無沙汰しています。
悩んだ末での単独行だったけど、結果的には予定のコースを歩くことができて、疲れたけど、満ち足りた思い出帰ってきました。
山歩きは、やっぱりある程度苦労も伴ったほうが、後で良い思い出になりますね。
今回は誰もせかす人がいなかったので、花画像をこれでもかというほど撮ってきました。
後輩は行けなかっただけに、来年も同じコースを歩きましょうなんてことを言ってますが、さてさて?
車で行くぶんには、周回コースなので、なかなか良いところですよ。
投稿: keitann | 2011-08-06 11:25