初めてのアルプス単独行、その10、稜線歩き
ベンチに座ったまま20分ほども槍穂方面のガスがはれるのを待っていたでしょうか。
単独での歩きというのは、誰にもせかされることなく、時間さえ許せば好きなところで好きなだけ眺めを堪能できるのが良いですね。
そうこうするうちに、上から女性の二人組みが下ってこられました。
女性二人が下る姿を西鎌尾根をバックに撮影させていただきました。
白く咲いているのはコバイケイソウです。
この時間にこの辺りを下っておられるということは鷲羽や水晶から下られてきたのかもしれません。
後一歩きで双六小屋に着くはずです。
ここからは稜線がすぐそこなのですが、稜線まで行ったらミヤマダイモンジソウが咲いていました。
いつも来ている7月半ばにはまだあまり咲いてないですが、今回はあちこちでたくさん見かけました。
このとき、青い小さな花が目に留まったので、よく見てみると・・・・
鏡平からの登り道でも見かけたのですが、そのときは曇っていて花が閉じていたのです。
このときの少しの晴れ間のおかげで花が開いたようです。
小さくともこのブルーは存在感がありますよね。
高山にお馴染みのハイマツも出てきました。
ここでフウロソウの姿が見えたので、てっきりタカネグンナイフウロの紫花だと早とちりしてしまいました。
よく見ると北アルプスでは一番ポピュラーなハクサンフウロです。いつも来ている7月半ばにはハクサンフウロもまだ咲き初めで、あまり見られないのですが、今回は花盛りでした。
ここまで来ると西鎌尾根の後ろに北鎌尾根らしきギザギザの稜線も見えてきました。
迫力ありますね。
対照的に、西鎌尾根は翌日歩く予定ですが、こちらはなだらかな稜線でのんびりと歩けそうです。
稜線には背丈は低いですが、ハクサンシャクナゲも咲いています。
ところが、この後、急にカメラが不調に陥りました。
ピントが合わなくなってしまったのです。
設定をいろいろいじってもなおらず、これはとうとう故障なんでしょうか??
困った・・・山歩きはまだ二日も残っているのに、一日目でカメラの具合が悪くなるなんて・・・・。
あれこれ10分以上もいじっていたのですが、さっぱり良くならず、もしかしてと、レンズをいったん外してもう一度付け直してみたら、直ったのです。やれやれ・・・・心から安堵しました。
そんなこんなでタイムロスがありましたが、カメラも元通りになったので、気持ちは軽く歩きます。
稜線沿いにはタカネニガナとヤマハハコがツーショットで咲いています。
一見、高山の花ではないように見えますが、ここはすでに標高2600m近い場所です。立派な高山ですね。
これは葉っぱが見えているので、間違いなくコバイケイソウの実ですね。
稜線は日当たりが良いので、すでに実になってるんですね。
雪倉で見たことのあるムカゴトラノオのようです。
葉っぱなどの画像を撮り忘れてしまいました。失敗です。
イブキトラノオとよく似ていますが、花がまばらなのだそうです。
これはあまり見ませんで、私はここでしか気づきませんでした。
これはコケモモですね。
一年ぶりかな?
これも手前にニッコウキスゲを入れて撮影してみました。
それほどニッコウキスゲがあちこちで咲いていたということですね。
晴れていれば笠が見えるのでしょうか?
ここで見えるとは思っていなかったので、驚きました。
少しですが日が差してきたのでその一瞬にハクサンイチゲを撮影します。
後方はたぶん樅沢岳の南斜面だと思います。
以前にもノウゴウイチゴを見かけた場所を通りかかりましたが、ノウゴウイチゴはほんの数輪しか咲いていませんでした。
この花、花期が早いようですね。
ウサギギクは花の時期が遅めなので、今回は割合良く見ました。
けいさんは、マメに撮影してらっしゃる!!
感心しまっせ(^_^)/
投稿: あゆ | 2011-08-03 20:48
あゆさん、記録は大事ですよ。
人間の記憶力なんてたいしたことないから・・・・。
私の画像撮影は記憶力の貧弱さを補うためなんですよ(^_^;
投稿: keitann | 2011-08-03 22:36
keitann様 こちらにもお邪魔します。
それというのもカメラの不具合が他人事ではないからなんです。
小生の一眼レフカメラは購入後もう8年経ってしまいました。(購入時は600万画素の最強マシンでした)
機材が大分汚れて、恐らくそれが原因でしょうね、随分不具合を生じます。
今ではシャッターを押し込んでもバシャッと切れなくなりました。(この場合はスイッチを入れなおすと解消できたりします)
また、何度スイッチを入れても通電しないことがあります。(この場合はレンズを外して入れなおすと大概の場合は回復することが多いです)
そのほかにレンズの交換の際にスクリーンにゴミが付着して画像に写り込んでしまいます。
こんなトラブル続きですが、恐らく修理に出せば
3万円ほどは取るようなメーカーですので、それにも二の足を踏んでいます。
(そのくらい出すのなら、今ですと良いカメラがたくさんありますからね。)
今回記事でのカメラ不具合は、湿気の多い曇天下で長時間カメラを曝していたことにより、急激な温度条件の変化などで機材内でごく軽く結露状態を生じ、それがために接点不良を起したのではないかと、仮説を立ててみました。
(レンズを入れなおすと直ることがよくありますね。)
でも復旧できて良かったですね。
投稿: ぶちょうほう | 2011-08-04 10:18
ぶちょうほう様、こんにちは。
こちらの記事にもコメントをいただきましてありがとうございます。
山にカメラを持っていくとカメラの消耗が激しいですね。
私の最初のデジタル一眼であるオリンパスE-510は丸3年ほど使用したところで、モードを切り替えるダイアルが機能しなくなりました。絞り優先にしようと思うのに、勝手にシャッター優先になったりします。
家で撮影するときは気長にいろいろトライできますが、山に入ると悠長なことはできません。
そんな折、今年の春にカメラ屋にたまたまメモリーを買いに行った折、中古でE-620が店頭にありました。同じオリンパスですからレンズが使用できるので、その場で購入を決めました。山に持っていくと消耗や傷みがひどので、中古でも十分と考えました。
小雨の中で撮影したり、落としたりぶつけたりと、首からぶら下げて歩くスタイルはある程度、カメラは消耗品と割り切ったほうが良さそうです。
今は性能の良いデジ一が手ごろな値段でいっぱい出てますね。
10年前では考えられない状況です。
このときの不具合はおっしゃるように結露から来る接点不良かも知れませんね。何もしてないのに、いきなりピントが合わなくなりました。
以前にも一度、同じ状態になり、レンズを装着しなおしたら直ったのです。カメラのことがあまりよくわからないまま持ち歩いていますので、何かあるとおろおろします。高山にはカメラ屋さんも当然ありませんし、どうしてもなおらなければ、山小屋でカメラに詳しそうな方にお尋ねしようと思ったほどでした。
10分ぐらいで解決してくれてほっとしました。
投稿: keitann | 2011-08-04 15:22