初冬の飛鳥路を訪ねる、その4、飛鳥坐神社
自転車を下りて、見てみると、この場所に日本初の水時計があったと書かれています。
時代は斉明天皇の時代で7世紀ごろの遺跡のようです。
なんでもない田んぼの真ん中に古代の文明跡が窺がわれるのが、明日香村のすごいところだと思いました。香川もかなり古くから開けた場所で、私の実家からそう遠くない場所でも藤原京の屋根瓦を焼いたという宗吉瓦窯跡があって、はるか1300年前を想像してはロマンを感じるのですが、明日香村にはいたるところ遺跡だらけなのです。
辺りはごく普通の田園風景が広がっていますが、この田んぼの下にも、何か埋まっているのかもしれないと思うとわくわくします。
手前の畑に植わっているモミジが綺麗に紅葉していますが、モミジが畑に植えられているのも珍しいです。
こんな古い民家が結構多くて、街並みを見るのが好きな私たちは左右をきょろきょろしながら自転車で走ります。
朝早いので、観光客は誰もいなくて、時折通りがかる地元の方とあいさつを交わします。
数軒あった古い民家のうち2軒ほどは、和食のお店のようでした。
春や連休などはもっと観光客がたくさん来るのかもしれませんが、私たちが行ったときは人も少なくて、静かで良かったです。
手水舎にはもみじの紅葉した葉っぱが見えていて風流です。でも、7年ほど前に京都で紅葉巡りをした際の京都の神社やお寺よりも、もっと素朴な雰囲気です。
あすかにいます神社と読むんですね。
境内には綺麗なピンク色をしたジュウガツザクラが咲いていました。
今年はジュウガツザクラを良く見かけます。
お参りするときに、願い事を書くノートのようなものがあって、住所氏名、年齢、願い事などを書くのですが、私の前に書いた人たちの願い事がつい見えてしまいました。
そうしたら、見ていたページの中だけでも「良縁祈願」と書いた40代の男性が3人もおられて驚きました。
飛鳥坐神社は縁結びの神様でも有名らしいのですが、現代は晩婚の時代なんですね。
何となくそんな風潮は感じていましたが・・・。
その数日後、TVの報道特集で独居死の特集をしていましたが、40代、50代で独居死される男性が年々増えているそうです。
のんびりとした明日香村の風景とは対照的な事実に、思わず考えさせられました。
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