塩飽諸島の本島を歩く、その6、笠島集落
笠島の古い家並みが修復されて綺麗になったということは、話には聞いていたのですが、何しろ本島を訪れること自体が20年以上ぶりなのです。
20年以上前に訪れたときには、まだ修復されてなかったと思うのですが、その頃の姿も見ておけば良かったと今になって思いました。
尾上神社から下ってきたら、こんなところに出てきましたが、ここはすでに笠島のメーンストリートのマッチョ通りだったようです(^_^;
古い井戸が見えています。
これが天然の良港と言われた笠島の港のようです。
すぐ向こうに瀬戸大橋の斜張橋が見えているのが、何とも不思議です。
どこが古い家並みなのか良くわからなかったので、車道に沿って歩いて行きながら横を見ると、こんな家並みが並んでいます。
この家並みも十分古そうです。
町並み保存センターと書いてあって、扉は開くのですが、どなたもいらっしゃらないようです。
もう少し塀沿いに歩いて回り込んだら、そちらに入口がありました。
ここが町並み保存センターになっている真木(さなぎ)邸でした。
中には係りの方がいらして、見学料の200円を払うと、邸内を見学できます。
邸内の庭越しに通りを撮影したものです。
係りの方が説明してくださるのですが、家の中から直接、蔵に通じている扉がありました。内蔵と言うそうです。
本島の自治を司っていた年寄を務める家柄だそうですが、家自体はそれほど大きくないように思いました。
格子窓に沿っていろいろなものを展示してあります。
展示してあるものも良かったのですが、格子窓から斜めに入る陽射しが素敵でした。
我が家にも実は格子窓がありますが、北向きに設置されているので、こんな陽射しは入りません。
手間に見えているのは煙草盆ですね。
面白かったのはこの炬燵で、左右上下、どのように動かしても、中の火種を入れる容器から火種がこぼれない仕掛けになっているのです。
係りの方では、恐らく船の中で使われたのではないかと言うことでした。
船は揺れますから、確かにこの炬燵なら心配ありません。
ここにも暖かそうな色合いの黄水仙が一輪挿しに生けてあって・・・この一輪挿しも素敵で、目が釘付けになりました(^_^;
再び階下に下りて、土間のわきにあるお部屋に飾られていたお雛様を拝見しました。
着物だけは新しいのに取り替えたそうですが、お人形自体は古いものだそう・・・。
この規模の家にしては蔵が二つもあるのがちょっと不思議で係りの方にお尋ねしたら、真木家は代々質屋さんを営んでいたそうです。道理で蔵はたくさん要りますよね。
本島の井戸は石で綺麗に囲ってある井戸が多いのが目につきました。
本島の隣の広島は採石が盛んですが、ここ本島でもかつては江戸城の石垣の石が採石されたそうです。
井戸と言うと、我が家にある井戸も、父方の祖母の家の井戸も丸い井戸でしたが、井戸にもいろいろあるものですね。
keitann様 こんにちは
古くから歴史の有る土地というものは素敵な見所がたくさんありますね。
こちらでは古民家の中に入り、生活のあとをたどることになりました。
部屋のそれぞれに工夫が有り、知恵を巡らした生活の痕が残されていましたね。
ここの大工さんは腕が立つということを、こちらのシリーズレポート中で知りましたが、そういったものが確かに凝縮されていると感じました。
井戸・・・・最近は掘りぬきの井戸を見かけなくなりましたね。
50年くらい昔は、櫓を立てて、10人くらいで歌を唄いながら、エーンヤコーラとやっていましたね。
あの頃を懐かしく思います。
投稿: ぶちょうほう | 2012-02-08 19:21
ぶちょうほう様、こんばんは。
塩飽諸島の水夫は昔から操船技術が優れていたので、歴史ともかかわってきたようです。
今はひっそりと静かな島になってしまいましたが、昔はさぞかし活気のある島だったのだろうと思います。
塩飽水軍は有名ですが、塩飽大工と言われる腕の良い大工の存在は、ついこの前にBSの番組を見ていて初めて知ったばかりでした。
確かにごく普通の民家でも随所に造りの良さがしのばれるところがありました。
同じ市内の島なのに、本島の歴史のごく一部しか知らなかったのはお恥ずかしい限りです。
井戸は本島ではたくさん見かけました。
水神様のような祠も見かけましたし、瀬戸内は雨の少ない乾燥した土地柄なので、井戸はほかの地域よりも井戸の重要さが認識されていたようです。
私の祖母の家の近くにも共同の井戸があって、集落の3,4軒の人たちが大事に使っていたものです。
投稿: keitann | 2012-02-09 23:19