初夏の東北の旅、その5、早池峰山のミネザクラ
ミネザクラも好きな花で、例年だと北アルプスで7月半ばに見ているのですが、去年は槍の西鎌尾根を7月末に登ったので見てないように思います。ここ、早池峰山では6月10日ごろに咲くようですね。
この後も、ミネザクラは標高1700mぐらいまでずっと咲いていました。ミネザクラの多い山だと思いました。
Aさんが自宅から担いできたという4人分の行動食を皆に分けてくれました。数十年のブランク後の初めての登りで、行動職をコンビニでその日の朝に調達するなどと言うことは、到底思い浮かばなかったそうです。確かに、学生時代にはコンビニなんてなかったし、山に行く前は私も朝ごはん用のおにぎりやサンドイッチを出発前に作ってましたし、行動食は前もってパーティーの食糧係が買い出ししたものです。それに比べると、いまどきの山登りはコンビニのおかげでずいぶん簡単に行けるようになったと思います。
10分ほどの休憩ののち、再び歩き始めました。
と言っても精々樹高2mですが・・・。
この辺りから登山道は樹林帯を完全に抜けて岩がごろごろした道になってきます。
登山道は樹林を避けて茶色く見える岩の部分についているようです。
というのも、上のほうを歩いている人が豆粒のような大きさですが、良く見えるのです。
この画像は↑の画像の上部中央を切り取ったものですが、赤い上を着た登山者が見えると思います。
ここから上は山をほぼ直登するようにルートがついていて、そのせいで上を登る人も、下から登ってくる人もまことに良く見える道でした。
こういう山は珍しいと思いました。
足元の石は愛媛の東赤石山でお馴染みの橄欖岩のようで、赤茶けた石は私にとっては馴染み深い光景です。
その橄欖岩の間でキバナノコマノツメが咲いている様子もまた東赤石で毎年見ているのと同じ光景です
登山道のすぐ横のほうで見える黄色い花はミヤマキンバイのようです。
下から声が聞こえると思ったら、団体さんが登ってくるようです。
一方、上を見上げると、相変わらず標高1500m以上はガスっています。
まだ標高1500に達するかどうかと言うところなのに、チングルマが出てきました。
チングルマもアルプスでは2500m以上でないと見かけませんね。
コウベゴオリは距離的にはもう山頂寄りなのですが、実際はここからの登りがきつくて大変です。
濃いピンクの花も見えてきましたが、ロープの向こうのほうで望遠でやっとこの程度です。ミヤマシオガマでしょうか。
どうやらチシマアマナのようです。
チシマアマナは北岳や鹿島槍で見たことはありますが、そのときはどちらも花は終盤でおまけにガスで花が透き通っていて、全然雰囲気が違ってみました。花数もそれほど多くなかったように思います。
早池峰山ではこの後もチシマアマナはずいぶんたくさん見かけました。
先輩のOさんがハンショウヅルの花芽を見つけてくださいました。
四国で見るハンショウヅルとは花芽の感じが違うようです。
調べると早池峰山ではコミヤマハンショウヅルと言うのが咲くそうなので、それかもしれません。
これも花を見てみたいものですね。
オオカメノキは歩き初めから時折見ていたのですが、この辺りでは樹高1mと低くなってきます。すぐ目の前で花が咲いているので、撮影も楽です。
ヒロハヘビノボラズです。まだまだ咲き初めでした。
keitann様 赤い石は四国内での御記事で確かに見覚えがありますね。
だとすると珍しい植物が沢山ありそうですね。
標高のそれほど高くない場所でチングルマが咲いてきたり、シオガマやチシマアマナが早くも現れて、そのほかには背丈の低いオオカメノキの登場ですね。
コミヤマハンショウヅルは初めて聞く名前でした。
珍しいものがどんどん出てきそうな予感がします。
投稿: ぶちょうほう | 2012-06-21 14:09
ぶちょうほう様、こちらの記事へもコメントをいただきましてありがとうございます。
橄欖岩は愛媛の東赤石でも毎年見ていますが、この岩は超塩基性で、特異な植生を生みます。
他にも北海道のアポイ岳、尾瀬の至仏山、白馬や雪倉岳の一部も、同じ橄欖岩や蛇紋岩の山です。
至仏やアポイ岳にはまだ行ったことがないですが、白馬方面や東赤石、早池峰にはやっぱり共通するものがありますね。
標高の割にもっと高い場所でしか見ることのできない高山植物がみられるのも特徴のようです。
コミヤマハンショウヅルは東北限定かもしれません。
秋田駒でも見たような気がします。
投稿: keitann | 2012-06-21 22:23