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2012-07-28

012年、残雪の北アルプス、その7、ミツバノバイカオウレン

登山道はしばらくは山腹を巻くようについていて、以前来たときにはアカモノなども見られたのですが、今回はどういうわけかアカモノの花は咲いていませんでした。

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後ろを振り向くとシシウドヶ原付近の雪渓が広がっていますが、数年前に来た時よりもずいぶん小さいですね。

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2008年に同じコースを歩いたときの画像ですが、このときのほうが雪が多くて、鏡平に着くまででも、何度も雪渓の上を歩いたものでした。

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蒲田川左俣の道沿いでは風穴から吹き出す冷気のおかげでイワカガミが見られたのですが、今度は正真正銘の高山で咲くイワカガミです。

ゴゼンタチバナはまだ咲き始めのようですね。

この場所で標高は2100mほどでしょうか。

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イワカガミやゴゼンタチバナといつもセットで見ているミツバオウレンも出てきました。

ミツバオウレンはアルプスではいやというほど咲いているので、どうも扱いが邪険になります(^_^;

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これも高山では良く見かけるツマトリソウが咲いています。

北アルプスのツマトリソウは花弁の縁があまり赤くならないのが多いです。

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早池峰に登った6月10日以来で見かけるキバナノコマノツメです。

今年はとうとう東赤石でキバナノコマノツメをみそびれてしまいました。

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笠方面に至る稜線に少しガスが出てきたようです。

この分では鏡平の池から眺める槍穂はどうなんだろう?と気が気でありませんが、疲れのせいで速く歩けないのがもどかしいです。

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道は沢の源頭部と言う雰囲気の岩ゴロゴロの道へと変わってきました。

2008年に来たときはこの辺りは一面の雪渓で、夏道が出てなかったのですが、今年は雪の上を歩く箇所はありません。

因みに下山の時は雨で、この道は沢状態になってしまいました。

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秩父沢の下あたりで見かけたヒメイチゲがここでも咲いていました。

でも、ヒメイチゲの本来の自生地はこの付近ではないかと思います。

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オオバキスミレもぼつぼつ出てきました。

オオバキスミレは私のお気に入りのスミレなので、これは見逃せません。

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ちょっとした群生で咲いている場所もありました。

オオバキスミレに関しても、今年はずいぶん花が綺麗でした。

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クマの踊り場と言われる場所を通過します。

この辺も雪はほとんど解けてしまっていて、数年前の同じ時期に来た時とは様子がずいぶん違います。

去年は7月末に来ているので、この辺ではクルマユリがすでに咲いていましたが、今年は花芽しか見えません。

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キヌガサソウが群落で咲いていますが、このコースはキヌガサソウがずいぶん多く、あっちでもこっちでも咲いているので、最後には見飽きてしまいました。(^_^;

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オオバキスミレも今年は見飽きるぐらい咲いています。

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ここでもキヌガサソウの群落・・・・・。

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ミネザクラもまだ初々しい雰囲気で咲いています。

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サンカヨウも咲いたばかりでうっとりするほど綺麗です。

雪解け直後に咲く花々がどれもほんとに初々しくて、カメラの電源を切る間がないほどです。

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あれ?オオバキスミレの葉にキバナノコマノツメの花が咲いている・・・・。両方が咲いている場所なので、さては交雑したか??と思ったら・・・・・・。

よく見たら、オオバキスミレの葉っぱの中にキバナノコマノツメの葉が見えているではありませんか。

この二つの種類のスミレは交雑しないんでしょうか??

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雪はところどころで残っていますが、ごく部分的に残っているという程度です。

何年か前はこの辺り一帯が雪渓になっていて、気づかずに鏡平の上辺りまで雪の上を歩いて行ったこともありましたが、今年はそんな心配もなさそうです。

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以前この辺でミツバノバイカオウレンを見ているはずなんだけどと思いながら、最後の登りをフーフー言いながら登っていると、ありました。

ミツバノバイカオウレンが群落で咲いていたのです。

これはレンズ交換もして、きちんと撮影しなければ・・・・。

Yさんがきっと待ちくたびれているだろうなと思いながらも、久々に見る花に胸が躍りました。

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これで4度も歩いている道ですが、同じ道を同じ時期に歩いても、やっぱり見るべきものはたくさんあるものですね。

別名コシジオウレン、日本海側の豪雪地帯によく見られるというオウレンです。双六辺りは日本海からは遠いのですが、それでもキヌガサソウやミツバノバイカオウレンなど雪国に多い植物をよく目にします。

今年は1月にすでに高知でシコクバイカオウレンを見ていたのですが、それから半年経った7月でも、こうしてオウレンの花を見ることができます。

日本と言う国はほんとに様々な自然環境に恵まれた国だということをしみじみと感じました。

コメント

keitann様 こんにちは
この記事では小生が昨年奥丸山を歩いて出会った花たちと随分重なる部分がありますね。
沢を隔ててお隣同士なのでそれも当然かもしれませんね。
ミツバノバイカオウレンは話には聞いているのですが未だ見たことが無いので、小生の場合はそれが残念です。

ツマトリソウは確かに飛騨山脈では白花ばかりを見ますね。

ところでオオバキスミレについてですが、ミヤマキスミレと区別して対面しておられますでしょうか。

ぶちょうほう様、こんばんは。

奥丸山でも、このコースで見られた花たちが咲いていたのですね。間に谷を一つ隔てただけの場所ですので、植生は似通っていると思います。

ミツバノバイカオウレンは日本海側には多いそうですが、時期的なものなのか、朝日岳などでも私は見たことがなく、鏡平付近でしか見たことがありません。
今までは数株ほどしか見なかったのですが、今年は雪が多かったからか、かなりの数が群生していて見ごたえがありましたよ。
ツマトリソウも双六界隈では赤く褄を取った株を見かけたのですが、撮影しそびれました。でも全体的には白い花が多いですね。
オオバキスミレの高山型のをミヤマキスミレと呼ぶようですが、私は最初から特に区別せず、北アルプスで出会ったものもオオバキスミレと記載しています。広義の解釈ではオオバキスミレでも良いのではないでしょうか。

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