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2012-08-27

8月下旬の高知散策、その1、コオロギラン

8月に入って、私の住む香川では猛暑が続いていて、里山散策もちょっと足が向きかねるのが本音です。

そんな折、いつもの山仲間の方たちと高知の夏の花を見に行こうという話が持ち上がりました。

高知は、例年ですと冬から春にかけて何度か訪れる場所ですが、夏や秋にも珍しい花が咲くところです。

この時期には涼しい四国カルストも魅力で訪れたいと思っていましたが、何しろ娘が出産を控えているので、遠出をしょっちゅうするわけにはいきません。どこか一か所と言うことで、数年前からぜひ見てみたいと思っていたコオロギランを見に行くことにしました。

P8257109

↑画像は山友達のマクロレンズをお借りして撮影したコオロギランです。

画像では大きく見えますが、実際の大きさは草丈5センチほど、花の大きさは4ミリほどです。

高知に行こうと思っていた8月第4週は高知の週間予報はずらりと雨模様になっています。週末にようやく晴れ間が出そうなので、25日に高松の山友達の方にも声をかけて行ってきました。

6時にいつもの場所で集合して高速に乗るときは雲一つない快晴でした。しかし、予報では高知は小雨と言う予報も出ていたのですが、高知道のいくつものトンネルを抜けて四国山地を越えると、瀬戸内側の快晴とは裏腹に高知は雲の多い天気です。

インターを下りて下道を走っていても雨の降った様子が見てとれました。狭い四国ですが、車でたった1時間余り走っただけでも天候がずいぶん違います。

目指す山に着いて、いざ歩きだそうとい段になって、雨が降ってきました。高知の雨はいきなり降り始めます。仕方なく10分ほど車の中で待機していたら、小降りになってきたので傘を差して出発です。コオロギランはずいぶん小さいと聞いているので、雨模様の天気では薄暗くて撮影できるかどうか、ちょっと心配でした。

その前に、おおよその自生地は聞いているものの、うまく探し出せるかどうか??

メンバーの一人が、以前「ここにコオロギランヶ咲きますよ」と教えていただいたという自生地にまず行ってみました。

杉の落ち葉が積もった上に何やら小さな緑の葉がついた小さな植物が直ぐに目につきました。

P8257101
最初に目についた株はこんな感じの株で、花がちゃんと開いてなかったのですが、黒っぽい杉の落ち葉の中で、緑の葉が結構目立ちました。

でも、目が良くて、普段植物散策に慣れているものでなければ、直ぐに見つけるのは難しいかも知れません。

周囲を見ると、同じような株がかなり見えます。

P8257103よく見るとこの株の花が咲いていて、これがコオロギランのようです。

標準レンズで撮影した画像ですが、下に落ちているスギの落ち葉や紅葉樹の落ち葉と比べていただければ、その大きさがわかると思います。

P8257114_5
マクロレンズを借りて撮影した画像の花の部分をトリミングしました。

こうやって見てみるとそれでもピンボケしていますが、何しろこの日は雨模様、しかも薄暗い樹林下ですから、ISOを最大にあげての撮影で、撮影条件は良くなかったので大目に見てください。

ラン科コオロギラン属で、絶滅危惧ⅠA類です。

私の持っているレッドデータブックには以下の記載があります。「暖温帯の林床に生育する。日本には近縁種がなく、オーストラリアに近縁種があるという。日本の植物の歴史を考えるうえで重要な植物である。茎は高さ5~10センチになり、長さ3^5ミリの小さな葉を一個つける。花は淡緑色~淡紅紫色。萼片と花弁は線形で開出し、長さ約4ミリ。唇弁は遠景で長さ約4ミリ。先端は浅く2裂し、ふちに鈍頭の鋸歯がある。唇弁の基部には肉質の坊状突起がある。・・・・…花期は8~9月。紀伊半島、四国。九州に分布する。もともと個体数が少ないことと、森林伐採などの環境悪化がリスク要因である」

牧野富太郎博士が発見者ですが、数年前に牧野植物園を訪れたときに博士が書かれたコオロギランの精緻な植物画が展示されてあったと記憶しています。

たぶん、コオロギランと言う名前を私が初めて知ったのもその時です。

P8257181
場所を少し移したところでも、コオロギランがあっちこっちで咲いていました。

小さいのでそれほど存在感がないのですが、今年は雨が多かったせいか、かなりの数が見受けられました。

もっとも、今年が初見ですので、今までと比べることもできません

画像は何株かがかたまって生えている様子ですが、こんな様子も結構見られました。

P82571932
最後にこれもマクロレンズをお借りしての撮影ですが、仲良く2輪並んで咲いていたものです。

高知にはこの時期、他にも見てみたい花があって、来年再訪できるかどうかは微妙ですが、機会を作って、ここ数年のうちにもう一度見てみたいものです。

 
 

コメント

keitann様 こんにちは
珍しいコオロギランを拝見しました。
名前は聞いて知っていましたが、ネットのお友達のところで見るのはこれが初めてのことになります。
自分が体験できないことをネットを通して体験できてしまう・・・・これこそがネット社会の持ち味なんでしょうね。

御記述によりますと、三河でこの花を見ることは出来ないようです。
とても貴重な画を、こちらでたくさん見させていただきました。
コオロギよりも鈴虫に近いように見えますが、スズムシの付くランはほかにもありますので却下ですね。
それなら他には・・と探しますと、鳥のホバーリングにも似ていると思いました。

得難い写真を嬉しく観賞いたしました。ありがとうございます。

コオロギランとは聞きなれない名前だなぁと思ったら、四国~九州あたりが主分布のランのようですね。
かなり小さい背丈のようですが、唇弁の形態もしっかりしていて、まさにランという感じです。
主にスギ、ヒノキといった針葉樹林内が自生地なのでしょうか。今回の画像もそうですが、ネットで調べてみてもそのような場所で撮影された画像が多いような気がしますが…。

こんにちは。
コオロギランなどという花があるんですか。
名前も姿も初めてです。
可愛らしいし、名前もとても良いですね。

ぶちょうほう様、こんばんは。

お返事が大変遅くなりましたことお詫び申し上げます、

コオロギランは高知在住のかたにとってはまだ身近に思える植物でしょうが、同じ四国でも高知外に住む者にとっては、敷居の高い植物でもありました。
でも、自生地のだいたの場所がわかりましたので、何とか見つけることができました。今年は雨が多いせいかかなりの数を見ることができました。でも小さな小さなランです。
昆虫のスズムシは私は見たことがなくて、ラン科のセイタカスズムシソウは見たことがあるのですが、こちらはずいぶん大きくて、コオロギランの7~8倍はありましたよ。
ランの仲間にはサギソウやジガバチソウなど、面白い形をしたものが多くて、興味をそそられます。
コオロギランを見るにはルーペが必須ですね。
形よりも、小ささにまずびっくりしました。

翼さん、こんばんっは。

お返事が大変遅くなり失礼いたしました。

コオロギランは南方系のランのようですね。
高知の自生地で見た限りでは杉の落葉の多い場所を好むようです。空中湿度もかなり高い場所です。
冬もあまり寒くなく・・・となると自ずと自生地は限られてくるようです。
同じ四国内でも、瀬戸内側と太平洋側とでは気候がびっくりするほど違うんですよ。育つ植物もかなり違いますので、狭い四国ですが、両方を行き来するとかなりの種類の植物を目にすることができるようです。

多摩NTの住人様、こんばんは。

コオロギランは牧野富太郎博士が発見されたのですが、この小さなコオロギランの精緻な植物を牧野博士が描かれています。私はまず植物画のほうを見せていただいたのですが、後で実物を見たときに、こんな小さな花の絵をこれだけ精密に描かれたことに驚きました。
この絵は確か切手にもなっているそうですよ。
牧野博士の生誕150年を記念して今年の春に発行されたそうです。私も買いたかったです。
http://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2012/h240424_t.html

今日、知人に今朝のNHK俳句で、秋の虫ー上品ランキングが話題になったことを知らせました。
1)カンタン、2)スズムシ、3)キリギリス、4)コオロギ
そうすると、これらの名前の植物がある事を教えてもらいました。コオロギランはどのような花かを検索しましたら、この素晴らしいページが出ました。
小さい植物なのに分かり易い、綺麗な写真で本当に素晴らしいです。有り難うございました。

Macふじやまさん、こんばんは。

秋の虫が今を盛りと鳴く季節になりましたね。
植物が大好きですが、虫も割と好きなほうなので、見かけたら撮影をしています。
虫の名と同じ植物名があるんですね。
カンタンはわからなかったので検索したらゲットウのことらしいですね。
スズムシにはスズムシバナがあってコオロギランを見に行ったときに初めて見ることができました。
キリギリスだけは植物名にどう関係があるのかわかりませんでした。
コオロギランはほんもののコオロギの数分の一という小さなランでしたよ。
先ほどふじやまさんのHPを拝見してきましたら、早池峰山をはじめとして仙丈ケ岳、北岳、剱岳、後立山、尾瀬など私もかつて登ったことのある山に登られていて感激しました。また、伊予富士など四国の山にもいらっしゃっているんですね。
また、HPのほうにお邪魔したいと思います。

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