ゴヨウツツジの尾根道へ、その1、アプローチ
毎年、5月の下旬になると、そろそろゴヨウツツジの季節だな~と気にかかります。
2006年5月下旬に筒上山で初めてゴヨウツツジを見てから、その真っ白で気品あふれる花に惹かれて、ほぼ毎年のように飽きもせず見に行きます。
今年は5月20日から岡山の娘夫婦のところの孫が検査入院していて、岡山まで行ったり来たりの忙しい日々だたので、山の予定がなかなか立ちませんでした。24日に無事退院したので、いざ山へと考えていたら、一番天気が良さそうな25日土曜日は市内の花友さんから庭を見に来てと熱心なお誘いがあって断れず、山へ行くのは26日のワンチャンスです。天気はどうだろう?と気にしながら26日、自宅を5時20分に出ました。雨こそ降っていませんが、曇り空の中高速を走ります。西条で立ち寄ったいつものコンビニからも石鎚の姿は見えませんでした。
↑画像は、この日、思っていた以上に素晴らしい咲きっぷりだった筒上山のゴヨウツツジです。
さて、当日は途中でなるべく寄り道もせず、花を見ても車を停めもせず寒風山トンネルを抜けて、R194からいざ瓶ヶ森林道へと登り始めた途端に雨が降ってきたのでした。稜線を見上げてみれば、稜線もガスの中でした。下で雨では、稜線や石鎚方面は当然ながら雨を覚悟しないといけません。歩くだけなら雨でも構わないのですが、今まで雨でカメラを二度も壊している私としては、撮影がままならないのが辛いところです。ここは計画を変更してこのままR194を南へと走り、高知方面でドライブ散策でもしようかと思い、道の駅「木の香」まで走ってみました。トイレをお借りして、どうしたものかと考えていたら、初老の女性に「おはようございます、これからどちらへ登られるんですか?」と声をかけられました。その方はご夫婦で香川から来られて「木の香」で車中泊されたそうですが、前日は筒上に登られたそうでゴヨウツツジが素晴らしかったとのこと。「私も筒上に行く予定だったのですが、雨が降り始めたので迷っています」と話していたら、頭上に青空が覗き始めました。雨もそれほどひどくは降ってないようなので、だめもとで土小屋まで行ってみることにしました。
再びR194から瓶ヶ森林道へと上りはじめたのが7時前でした。
アサガラの花が目に留まったので、これだけはと思い車を停めて撮影します。
実はこの時期にこの道を走るのは初めてです。というのも、今までは寒風茶屋に登るときは寒風山トンネル北側からの旧道を登っていたからです。旧道沿いにもアサガラが咲いていたのでいつも見ていたのですが、トンネル南側から登ってもやっぱりアサガラが見られるようです。
花序が長く垂れ下がるオオバアサガラほど綺麗ではありませんが、これはこれでなかなか美しい花です。
これが本家本元の卯の花ですね。
「卯(う)の花の、匂う垣根に
時鳥(ほととぎす)、早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ」
小学校の時に習った「夏は来ぬ」の歌詞ですが、この日は筒上を歩いているとホトトギスの鳴き声も聞こえ、まさにこの歌の通りの一日となりました。それにしても、昔の歌は季節感が満ち溢れていて、山歩きをしている人間は幸いにも季節感を感じて過ごせますが、現代の都会で生活している子供などはこういう季節感とは無縁な生活を送っているんでしょうね。
これはミズキの花ですね。
よほど撮影は止めておこうかと思いましたが、全国的に見ればヤブウツギのほうがタニウツギよりも珍しいようなので、撮影します。と言うのも、去年の6月初めに東北を旅したのですが、東北の山にはピンクのタニウツギが嫌と言うほど咲いていたのです。四国の山地ではタニウツギは咲かないので、タニウツギのほうが珍しいと思っていました。
ところが、日本海に近い方や東北の方にはヤブウツギのほうがよほど珍しいようなのです。四国の山地では今の時期、ヤブウツギはありふれた花なのですけどね。
どういうわけか、しばらくすると青空が垣間見えてきたので、青空バックにアサガラをもう一度撮影しました。
瓶ヶ森林道入り口は7時20分ごろ通過したのですが林道を走り出したらガスってきて、瓶ヶ森に近づくにつれ、ガスが濃くなってきました。
これは7時40分ごろの撮影ですが、視界は10mぐらいしかありません。当然、ライトをつけて走りますが、対向車はほとんどなかったのが幸いでした。
この状態ではスピードは出せませんから、安全第一でゆっくりと走ります。
車の時計は少し進んでいます。
途中でシコクハタザオの画像を撮りに、車を下りたのですが、ガスっていて風もあるのでウインドブレーカーを羽織っていても寒かったです。
それがよさこい峠を越え、土小屋に近づくにつれてガスが晴れてきました。
瓶ヶ森林道では西黑森や瓶ヶ森辺りがいちばんガスが出やすいのです。
この手の花は、花だけ見ているとそっくりで見分けがつきません。
車は結構多かったですが、5月の日曜ですからそれも納得ですね。
岩黒方面もあまり良い天気とは言えませんが、雨が降ってないだけ良しと思わねばなりませんね。
こんにちは。
この時季はヤマケイのハンディ図鑑「樹に咲く花」
が大活躍です。里山歩きにも欠かせません。確かに
北関東あたりからタニウツギが目立ち始めますが、
ヤブウツギっていうのはまだ見たことがありません
でした。こんな紅い花なんですね。
梅雨に入り、鬱陶しい気もしますが、実はこの時季
が森の中はいちばん賑やかです。
花も虫も鳥も、オールキャストで出迎えてくれるの
で、傘を差しながらの撮影です。
先日の真夜中、ホトトギスが啼きながら自宅の上空
を飛んでいきました。
投稿: 翼 | 2013-05-31 15:24
翼さん、こんばんは。
山渓のハンディ図鑑「樹に咲く花」・・使い勝手はいかがですか?
同じシリーズの「野に咲く花」「山に咲く花」「日本のスミレ」は愛用していますよ。
ヤブウツギはそちらでも見かけませんか?
四国では当たり前に咲いているので、どこにでも咲いている花とばかり錯覚していました。
去年までは北アルプスのわさび平付近でタニウツギを見かけて喜んでいましたが、東北には嫌と言うほど咲いていますね。中国地方でも山陰に近くなると多いですよ。
梅雨時分は、山歩きも雨を気にしながらの歩きで余分な神経を使いますが、確かに昆虫や鳥も多いですね。
昆虫も嫌いではないほうなので、見かけたら撮影します。
今日は我が家の庭に初トンボが飛んできましたよ。
ホトトギスって夜中にも行動するんですね。
知りませんでした。
投稿: keitann | 2013-05-31 22:28