雲早~高丸、花の縦走、その4、稜線歩き
雲早の山頂に私たちが着いた後、すぐに到着されたパーティーがありました。
何かの拍子で、その人たちが同行のRさんのHPのファンだということがわかったのですが、その後は一緒に山頂で撮影していただいたりと、ちょっと賑やかでした。
この日の雲早~高丸は花の絶頂期とあってか、ずいぶん歩く人が多かったのです。
5年前に登った雲早山の山頂はガスのため、何も見えず、風も吹いて寒かったので、早々に下ったのですが、この日はまさに360度の展望が楽しめます。
↑は今から歩く高丸山と高丸山に至る稜線です。
頭の中で描いていた方角とは違う方角に高丸山が見えたので、まずはそのことにちょっと驚きました。
雲早山に近い稜線が大きくカーブを描いているのです。なるほど・・・・。
↑こちらは林道歩きからも垣間見えた高城山です。
この山はスーパー林道から簡単に登れると聞いていますが、私はいまだに登ったことがありません。
まだお昼ご飯には早いので、11時40分に、高丸山目指しての稜線を歩き始めました。
最初は下って行きます。
私たちが下ると同時に、10人ほどのパーティーが登ってこられるのとすれ違いました。この日の雲早山は大賑わいですね。
稜線は良く踏まれていて、最初はブナの木など見ながらの緩やかな下りです。
ひときわ赤い花色のミツバツツジはツルギミツバツツジでしょうね。これだけは色でわかります。
Mさんに「このスミレは?」と尋ねられたのはタチツボスミレです。
山で見かけるスミレではいちばんポピュラーでしょうか。
こんなところにもイシヅチテンナンショウが・・・。
やや平坦な場所ですが、この辺りもシカの食害が見られます。
私が5年前に歩いたときもすでに、稜線はシカの気配が濃厚でした。
11時50分に高丸山と雲早登山口の分岐を通過します。
雲早山の通常の登山口から登れば、ここで稜線に出るわけです。
5年前は登山口からこの分岐を経由して雲早に登りました。したがってこれから先の稜線は初めて歩く道です。
ブナにアオベンケイが着生しているとRさんが教えてくれました。
去年は石立山で見かけたアオベンケイですが、徳島や高知のブナはヤシャビシャクやアオベンケイなどが良く着生してますね。もっとも、アオベンケイは石鎚東稜でも花を見ていると思います。
下の方が枯れて、枝先だけに花が咲いているオオカメノキの花。
ワチガイソウがぽつぽつと咲いているのを見かけるようになりました。
そういえば、5年前にもこの付近でワチガイソウをたくさん見たのを思い出しました。
カタクリの葉っぱも稜線上にぽつぽつとあって、この辺りはもう少し早い時期にはカタクリも咲きます。
こちらはミヤマハコベの花です。
12時2分、旭の丸への分岐を通過しました。
この分岐を下るとあけぼの峠に下るのだそうです。あけぼの峠には5年前に雲早登山口から車で足を伸ばしたので、位置関係はなるほどと納得できます。
これは紫色なのでツルギミツバツツジ以外のミツバツツジみたいです。
あけぼの峠への分岐過ぎてすぐのところで、お昼休憩にしましょうと言うことになりました。
時刻は12時3分です。
↑この辺りもシャクナゲが咲いていて、横目でちらちらとシャクナゲを眺めながらお昼をいただきます。気温は暑くもなく寒くもなく、まさに快適です。
心配していたブヨもいません。
しかし、お昼だというのに、高丸山への稜線歩きはまだ始まったばかりです。さて、これからの長丁場を歩き通せるんでしょうか?
Mさんのお話ではゴヨウツツジの咲いている場所は稜線でも高丸山に近い辺りだそうです。
まだまだ先が長いので12時17分には再び歩き始めました。
尾根の南側はアセビの木が多く、驚いたことにまだ花が咲いています。
このアセビもずいぶん花期が長いですね。
歩き始めた途端に綺麗なシャクナゲが出てきました。
シャクナゲ尾根だけでなく、稜線上もシャクナゲが咲いているんですね。
南側に、フクジュソウで有名な西三子山が見えてきました。
高丸山登山口に車をデポした帰りに登山口を見ましたが、Rさんの話では西三子山のフクジュソウが今では咲かなくなったとのこと。私はまだ登ってないのですが、その前にフクジュソウが絶えてしまったとすれば哀しいです。
林床にいきなりモミジが無数に発芽したのに出会いました。
よほど発芽条件が良かったんでしょうか。
ブナは去年が豊作だったのですが、モモジがこんなにまとまって発芽したのを見るのは初めてでした。
今から下りに差し掛かるという時、徳島のKさんご夫婦とお会いしました。
雲早から稜線の途中までをピストンして帰られる途中とのことでした。
もう少し早く会っていたら、一緒に縦走したかったと残念そうです。
確かに、縦走するには車2台をデポしなければならないので、人数が少ないと難しいのですね。
そのすぐ後には、去年、石立山でお会いしたAさんにばったりお会いしました。Aさんのお話では岩黒山でもお会いしているそうですが、私のほうが気づかなかったようです。今度からお会いした時には、ぜひ、お声掛けお願いしますね。
ようやく高丸山頂方面が見えてきました。
そして、斜面に点々と白っぽいのが見えるのはゴヨウツツジですね。
早くあそこまで行きたい・・・・・。
シャクナゲとツツジ類以外の花はあまり見かけない稜線ですが、ここでツクバネウツギの花を見かけました。
せっかく登ってきた道ですが、どんどん下ります。
ということはその後に登り返しがあるということですね。
すれ違った方のお話では、1334Mピークへの登りの途中にゴヨウツツジが咲いているということです。
何か白い小さな花が咲いてると思ったら、タニギキョウでした。
そして、四国の山ではあまり見かけない黄色い花を見かけました。
まるで菜の花みたいと思いましたが、何となく、こんな山奥で見かける植物としては違和感がありました。そして、このちょっと前に蒜山で見かけた不明の植物とよく似ていると思ったのです。
↑これが今年の5月8日に蒜山で見たアブラナ科の黄色い花ですが、どうやらハルザキヤマガラシという外来種とのことです。
↑こちらは白馬で2009年に見ている在来種のヤマガラシです。
大きさや雰囲気も違うと感じました。
もし、高丸山への稜線で見かけたのが外来種のハルザキヤマガラシとすれば、どうしてこんなものが入ってきたのか、不思議ですね。辛味があるので、シカも避けるということでしょう。二か所ほどで見かけました。
行く手に1334mピークが見えてきました。
いよいよちょっとした登りに差し掛かりますが、痩せ尾根になっています。
こういう痩せ尾根はシカは入れないので、この辺りは木も立ち枯れが見られません。
少し登ると再びシャクナゲの花が見えてきました。
ゴヨウツツジももうすぐでしょうか?
楽しみですね。
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